8月3日(日) 2008 J2リーグ戦 第29節
福岡 2 - 2 湘南 (19:03/レベスタ/10,450人)
得点者:29' 菊池大介(湘南)、43' ハーフナーマイク(福岡)、48' ハーフナーマイク(福岡)、58' 加藤望(湘南)
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気温29.9度、湿度65%という厳しい条件の中で行われた試合でゴールネットが揺れたのは4回。結局、試合は2−2のドローで終わった。互いにゴールを奪い合う展開は予想通り。終盤、湘南をゴール前に押し込んだ福岡に対し、粘り強い守備からカウンターでゴールを目指した湘南と、最後までどちらに転ぶかわからない試合だった。しかし、振り返ってみれば、いずれのゴールも判断ミスが招いたもの。互いに守備面での問題点が浮き彫りになった試合でもあった。
何としても勝利をつかむ。互いのそんな気持ちが立ち上がりからぶつかり合った。湘南はシンプルにロングボールを最終ラインの裏へ送り、そこへ2トップの原竜太、石原直樹が飛び込み、その2人を菊池大介がフォローする。迎え撃つ福岡は、ボールをポゼッションして前へ。前線の高い位置にボールを納めてサイドへ展開。そこからクロスを送ってゴールを目指す。やや押し気味に進めるのはビルドアップにまさる福岡。しかし、ゲームを支配するまでには至らない。
そんな展開の中、先制点を奪ったのは湘南だった。時間は29分。ペナルティエリアの前、中央やや左で受けた菊池がドリブルで中へ。右足で放ったシュートが福岡DFに当たってゴールへ転がり込んだ。福岡は5人の選手で菊池を囲い込んでいたが全員がボールウォッチャー。みすみすゴールを献上することになった。その影響からか福岡の足がぴたりと止まる。そして試合の主導権を握ったのは湘南。ボールをポゼッションする意識を高めて、ゆったりと落ち着いた展開で試合を進めていく。
しかし43分、試合をコントロールする湘南の守備が緩んだところを、福岡がすかさず突いた。福岡は湘南を中央に引き付けておいてから久藤清一が左サイドへ展開。そのボールを受けたタレイが狙いすまして中央へ。そして、ペナルティエリア中央で待っていたハーフナー・マイクが頭で合わせてゴールネットを揺らした。クロスを入れたタレイも、ゴールを決めたマイクも全くのフリー。湘南は人数は足りていたが、肝心な2人にマークが付ききれなかった。
そして後半、先にリードを奪ったのは福岡。48分、福岡のロングボールに対応してペナルティエリアの外へ飛び出したGK金永基のクリアはマイクの足元にわたる痛恨のミス。無人のゴールに向かって放ったマイクのシュートがゴールネットを捕らえた。これで流れは一気に福岡へ。「後半に入れば湘南の足が止まる。そこで突き放せ」。篠田善之監督(福岡)の檄を受けた福岡イレブンが、足の止まった湘南に襲いかかる。ここが勝負どころ。スタジアムのボルテージも上がっていく。
ところが、福岡は守備の連係の乱れから同点ゴールを許してしまう。58分、菊池が右サイドから送り込んだグラウンダーのアーリークロスはありふれたボール。だが、ゴール前をカバーしていた長野聡も、ゴールを守っていた神山竜一も、このボールに全く反応せず。そこへマークを振り切った加藤望がファーサイドから飛び込んだ。これでゲームは振り出しに。暑さが確実に体力を奪っていく中、互いにゴールへの意識を高めた膠着した状態が続いていく。
再びゲームが動き出したのは残り10分を切ったあたりから。ボールを支配して押し込むのは福岡。途中出場の中払大介が中盤でタメを作り、あるいはドリブルを仕掛けチャンスを作る。だが、ゴールへ向かって仕掛ける姿勢を欠いてゴールを奪えない。一方、ゴール前を固める湘南は粘り強く守ってカウンターを仕掛ける展開。こちらも途中出場の阿部吉朗が決定的なシーンを作ったが、ここはGK神山がスーパーセーブを見せてゴールを許さない。そして3分間のロスタイムを過ごして試合終了のホイッスル。互いに勝点1ずつを分け合うことになった。
しかし、試合後の両チームの表情は対照的だった。「今日のように気持ちの入った試合、プレーができたことはつぎに繋がる。アジエルらが離脱したなかでも、このメンバーでやれるんだと自信になる」とは斉藤俊秀(湘南)。判断ミスから2点を失ったが、アウェイでの戦い、そして押し込まれる時間帯が多かったことを考えれば、5試合連続負けなしの結果を手にし、さらには追い上げを図る福岡との勝点差を縮めさせなかったことは十分に評価できる内容といえるだろう。
福岡は5連勝を逃したものの、湘南同様に5試合負けなし。結果は決して悪くない。しかし、第3クールに勝負をかけるためには目の前の試合に勝ち続けるしかなく、ミスから試合を取りこぼした感が強い。篠田監督も「勝てるゲームを落とした」と試合を振り返った。最大の問題は、やはり不安定な守備。基本的なミスから繰り返す失点は、今後の戦いを見据えたときに大きな不安材料だ。福岡は2週間のブレイクをはさんで第3クールを迎えることになるが、この期間でどこまで守備を整理できるかが最大のポイントになりそうだ。
以上
2008.08.04 Reported by 中倉一志
J’s GOALニュース
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