3月8日(日)J2 第1節 札幌 vs 仙台(14:00KICK OFF/札幌ド)
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いよいよ始まる2009年のJ2リーグ。その第1節では、ともにJ1昇格を最大目標とする札幌と仙台がさっそく直接対決するため、このカードは大きな注目を集めそうである。札幌はJ1から降格し、仙台は昨年のJ1・J2入れ替え戦で敗退しており、どちらもその悔しさを晴らすべく新たなシーズンへの意欲は間違いなく高い。緊張感の高い試合がいきなり組まれているということだ。
札幌にとっては04年以来のホームでの開幕戦ということで、サポーターの意気込みも高いだろう。そしてそのテンションをさらに高めるのが、石崎信弘監督が就任してスタイルが一変した新生・札幌のプレッシングサッカーのお披露目だ。昨季までの札幌は、三浦俊也前監督が持ち込んだゾーンディフェンスを徹底しており、各選手が広く網を張るかのようにそれぞれのエリアを見るという守備スタイルだった。それが今季からは、アグレッシブさを身上とする石崎監督のもと、高い位置から複数人でハードにプレスを仕掛けるスタイルへとドラスティックな変貌に取り組んでいる。
基本となるシステムは4−2−3−1だが、この開幕戦で注目すべきポジションは大きく見て2つある。まずはトップ下の位置での起用が見込まれるクライトン。ブラジル国内で大きなタイトルを獲得し、欧州のUEFA杯に出場した実績も持つこの強力なアタッカーは、規律の多い昨季までのゾーンディフェンスでは守備時に弱点となることがしばしばだった。しかし、新たな戦術では中盤に5人が配置されるため必然的にクライトンの守備負担は減る。そして、その中央であるトップ下での自由なプレーが許されているため、この選手が持つ攻撃センスがフルに発揮されそうな気配だ。
そしてもう1つが右サイドバックだろう。このポジションには07年のU−20ワールドカップに出場した快速ウイング、藤田征也がコンバートされて起用されるのだ。藤田はもともと右サイドハーフの位置から縦への突破を仕掛けてクロスを上げるというプレーが売りだったのだが、石崎監督はこの選手を1列下げることでそのスピードをより一層引き出し、チーム全体の攻撃力を高めようとしている。攻撃的な選手が最終ラインで起用されるとあって守備面での不安を感じるかもしれないが、藤田は安定した守備技術を持った選手であるため大きな問題にはならないだろう。キャンプでのプレーを見る限りでは、逆サイドからのクロスに対しても安定した位置取りができており、ミスマッチが起きない限りはしっかりとした対応をしそうだ。
そんな札幌に敵地で挑む仙台だが、こちらはその完成度に注目が集まるだろう。昨季ヘッドコーチから昇格し、就任1年目ながらもチームを3位に導くという手腕を発揮した手倉森誠監督が今季も継続したコンセプトでチーム作りを行なっており、その戦術はチームしっかりと浸透している。そして、その土台に今季は外国籍選手の補強を積極的に行い、レベルアップが図られた。
まず、DFラインを束ねる役目を担うのが長身ストッパーのエリゼウだ。昨季は横浜FCの選手として仙台を苦しめており、空中戦、対人プレーに強さを持つこの選手を補強したことで、手倉森監督の目指す攻撃的なサッカーに安定感が加わるだろう。
そして、同じく最終ラインには韓国・Kリーグの水原三星から朴柱成を獲得。屈強なフィジカルを持つこの左ききのDFは、左サイドバックだけでなくストッパーもこなすことができるため、守備力アップに大きな貢献を果たすことは間違いない。
そして、マルセロ・ソアレス。日本でのプレー経験がないためフィットに時間がかかるかもしれないが、そのクレバーなプレースタイルに複数のJクラブが興味を示していたことを考えると、より現実的なプレーで早くからチームに貢献しそうな気配だ。
この試合の展開のカギを握るのは仙台側だろう。札幌の石崎監督は「ホームではおもしろいサッカーをして、勝点3を目指す」と公言しており、また、新たな戦術の熟成具合を確認する意味でも立ち上がりから積極的にプレッシングサッカーを仕掛けることは間違いない。その一方で、仙台はある程度のベースが出来上がっているため、攻撃的にいくことも守備的にいくことも、どちらのスタイルも選ぶことができる。そのチョイスが試合の流れを大きく左右すると言っていい。
ただし、仙台にとって嫌なのはそのスタイルを自ら選択するのではなく、結果的に選ばされる展開になることだろう。札幌は1トップであるため、4バックの仙台はどうしても左右サイドバックが余る局面というのが何度も生まれてしまう。守備的なスタイルでゲームに入った場合、この「サイドバックが余った局面」というものをどう捉えるのか。余っているのだから押し上げれば済むわけだが、そうすると全体のラインも上がってしまい自らゲームプランを崩してしまいかねない。かといって、余らせたままだとどこかで数的不利が生まれる可能性が高い。このあたりの駆け引きが、勝敗を左右する可能性は充分にある。
いずれにせよ、J1昇格を目標とするチーム同士が激突するこの試合は、戦略性にも富んだ見応えのある展開になることは間違いないだろう。
以上
2009.03.05 Reported by 斉藤宏則
J’s GOALニュース
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