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【J1:第13節 F東京 vs 川崎F】川崎F側レポート:負けパターンに陥った川崎Fが、2点差を10分間で覆し鮮やかに逆転。リーグ戦3連勝を飾る。(09.05.25)

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5月24日(日) 2009 J1リーグ戦 第13節
F東京 2 - 3 川崎F (14:05/味スタ/27,851人)
得点者:28' 今野泰幸(F東京)、54' 石川直宏(F東京)、58' ジュニーニョ(川崎F)、65' 谷口博之(川崎F)、68' レナチーニョ(川崎F)
スカパー!再放送 Ch183 5/26(火)21:00〜(解説:金田喜稔、実況:清原正博、リポーター:新井麻希)
勝敗予想ゲーム
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F東京側レポート

 立ち上がりから試合を主導権を握っていたのは川崎Fだった。鄭大世のポストに、レナチーニョの突破力。森勇介のオーバーラップと、時に中央から。そして時に左右からF東京を攻め立てていた。得点のにおいを漂わせながら、試合を進めていた。

 13分にはFKを中村憲剛が谷口博之の頭に合わせるがこれはオフサイドの判定。15分にも鄭大世から谷口へスルーパスが通り、これを田坂祐介がシュート。18分のFKの場面では再び谷口が頭で合わせるが決め切れない。試合が込み入ってしまったのは、一つには川崎Fのつめの甘さがあったのは間違いない。そういう点ではこの試合は川崎Fにとっては典型的な負けパターンだった。

 試合が動いたのは前半の28分の事。「立ち上がりから悪くはなかったが、セットプレーで入れられてしまった」とその場面を振り返るのは中村憲。たとえば崩されての失点は相手との力関係の中での出来事であり、仕方ない部分もある。ただ、ある程度計算できるセットプレーでの守備を破綻させてしまったのはいただけない。今野泰幸にフリーでのヘディングシュートを許し、そのこぼれ球を再び蹴りこまれたという事実は反省材料として選手が背負うべきものだろう。

 失点後も川崎Fは無骨に攻め込み、F東京のスピーディーでスマートな反撃を受け続ける。印象的には、シュートを放ちながらも決定力に欠ける川崎Fに対し、ワンチャンスをものにしたF東京という前半は、実際は川崎Fの3本のシュートに対し、F東京は倍の6本を放つという展開となっていた。印象と内容とが乖離した前半を終え、両チームの指揮官はそれぞれに手を打つ。

 F東京の城福監督が羽生直剛から鈴木達也へと選手を入れ替えたのに対し、関塚監督は4-4-2のシステムを4-3-3へと変更。この変更の理由として関塚監督は「F東京のセンターバックの2人が非常にポゼッション率が高くて、そこにプレッシャーをかけていっても中盤が空いてしまっていた」と説明。中村憲をアンカーに落とし、谷口と田坂とが前線に飛び出しやすい形を採用することで中盤の支配率を高めようと意図したものだった。

 また中村憲は「後半の最初にシステムを変えたところから相手は対応できていなかった。タサ(田坂)やタニ(谷口)に行かせれば、取れると思っていた」と、このシステムチェンジの成果を口にしていた。

 同点ゴールに向けてペースを掴みつつあった川崎Fが沈むのが、後半の54分の事。関塚監督が試合後に反省材料の一つとしてあげた浮き球の処理でミスがあり、結果的に石川直宏に痛恨の追加点を与えてしまう。適切な対応さえ取れていれば防げたミスであり、川崎Fにしてみれば重過ぎる2失点目となった。ところがここから試合は大きく動く。

「点の取られ方が悪かった。セットプレーで失点して、惜しいのが入らなかった。ただ、ああいうのはよくあるし、誰も慌てていなかった」と森勇介が振り返るとおり、川崎Fの選手たちは先制される試合を何度も経験。またこの試合に関しては内容が良かった事もあり、勝利をあきらめる事はなかった。

 反撃のきっかけは2失点目からわずかに4分後の58分のプレーである。中村憲からパスを受けたジュニーニョが鄭大世に鋭いスルーパスを通す。鄭大世は絶妙なトラップで抜け出してシュート態勢に。F東京の守備を支えていたブルーノ クアドロスが思わず鄭大世を引っ張ってしまい得点機会阻止による一発レッドで退場処分に。さらに川崎FにPKが与えられこれをジュニーニョがきっちりと決める。

 この一連のプレーが流れを変える。川崎Fは、65分に途中交代出場のヴィトールのクイックリスタート。鄭大世からのパスを受けた谷口が豪快なミドルシュートをねじ込んで同点に追いつくと、さらにその3分後にはヴィトールからジュニーニョにつなぎ、最後はファークロスをレナチーニョがダイビングボレーで叩き込んで逆転に成功する。わずか10分間の逆転劇だった。

 2点差をひっくり返した後の試合の閉じ方としては、今日の川崎Fの戦いは及第点をつけられるものだろう。ロスタイムに失点を喫した京都戦の教訓は生きているといえる。ただ、勝ち点3をもたらした試合の終わらせ方の中にあえて課題を見出すとすれば、カウンターの精度という事になるだろう。十分に4点目、5点目をとれるチャンスがあっただけに、もっと楽に試合を終らせることができる内容だった。

 ただ、いずれにしても川崎Fは敵地での2点差を逆転し勝点3を手中に。リーグ戦での3連勝をマークし、対F東京戦の連敗を2で止めた。この試合を境に中断期に入る事になるが、気持ちよくオフを迎えられるという点で大きな意味を持つ一戦だったといえる。

 ちなみに決行が危ぶまれた多摩川クラシコ・エアーツアーも無事に終了。参加者は試合開始前にスタジアム入りし、サポーターからの盛大な拍手によって迎えられた。「ちゃんと到着されたのはうれしいですね。何よりもその人たちが試合を見れたのが良かった。天候が悪ければ今日の逆転劇も見られないですからね」と田坂は敵地での痛快な逆転勝利を見せる事ができた事を喜んでいた。

以上

2009.05.25 Reported by 江藤高志
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