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【キリンカップサッカー2009 日本 vs チリ】プレビュー:ビエルサ監督率いるチリとの再戦。W杯南米予選3位の強豪を相手に、コンセプトを掲げて1年が経過した日本代表はどこまで戦えるのか。若い力にも期待したい。(09.05.26)

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5月27日(水)キリンカップサッカー2009 日本 vs チリ(19:35KICK OFF/長居
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 5月25日にスタートした代表合宿は、キリンカップでの2試合とそれに続くW杯最終予選の3試合を含めた6月18日までの長丁場となる。その間にはウズベキスタンとオーストラリアへの2度の海外遠征も行われる事もあり、国内の合宿の中で足場を固めたいところである。しかし25日の大阪での合宿初日は、帰国便の関係で中村俊輔、長谷部誠、松井大輔の3選手が間に合わず。また長友佑都、香川真司、大久保嘉人の3選手が発熱。闘莉王が太ももの違和感で合流できず、という状況となった。また合宿には合流しているが、ACLで胸を強打した興梠慎三が別メニューで調整を行っており万全とは言いがたい状況にある。

 ただしその件について問われた岡田監督は「このスケジュールだったのでいろいろあるだろうと思っていました。どうしようもない重傷者が居るわけではないですし、この中でやりくりしていかないとダメ。いつも万全で臨めるわけではない。いいチャンスだと思っています」と前向きにとらえていた。

 日本代表としては、6月のW杯最終予選3連戦に向けて新しい戦力を試す好機になるが、そうした背景の中、注目したい何人かの選手の1人として、18歳でのフル代表初招集となった山田直輝の名前を上げておきたい。浦和ですでに定位置を掴んでいる山田は、岡田監督がチームに浸透させてきたいわゆる「コンセプト」を体現するかのような運動量と正確な技術を持っており、十分な可能性を秘めている。チリ戦までには十分な時間はないが、その中で日本代表チームの戦術を理解し、ピッチに立つことができるのか、注目したいところである。

 また合計で8時間をかけて完成させたという気合のモヒカンスタイルで合宿に合流した槙野智章は、所属する広島で見せているセンターバックとは思えない攻撃的なプレースタイルが特徴の選手である。時間をかけてチーム作りを進められるJクラブとは違い代表チームはコンビネーションを磨くための時間が少ないという難しさがある。そうした環境の中、どれだけ彼のスタイルを理解してもらい、それを引き出してもらえる機会を作れるのか。こちらも出場機会があれば、ぜひそのプレーぶりを見てみたい選手である。

 個人的に注目しているのが、本田圭佑である。所属するVVVフェンロではキャプテンを務め、オランダの2部リーグながらリーグMVPにも選出されたそのプレーはどんなものなのか。本田本人は「試合に勝利する事。それを成し遂げるためにどうするのか」を心がけたと話しておりそのために「自分が点を決めて勝てれば一番。それでなくても勝つ事が最低限の課題。いい準備をしたいです」と抱負を口にしていた。「サッカー文化が根付いていない」日本から単身で渡ったオランダで、合流当初は「なめられていた」というチーム内の雰囲気を実力で変え「日本人じゃないみたいだ」と言われるまでになったというその強い精神力を、日本代表の中に注入するという側面にも期待したい。

 チームとして戦術を固める時間が少ない試合だが、コンセプト自体は初招集の選手を除けばチームには浸透している。ここまで作ってきた基盤の強さを示すいい機会だといえそうである。ただし、そんな日本が対戦するチリ代表は簡単な相手ではないという事は念頭に置いておくべきだろう。岡田監督の就任初采配が08年1月26日のチリ代表戦。この試合はチリ代表の組織的な前線からのプレスにより日本代表は生命線であるパスワークを封じ込められるという試合展開となっていた。

 そしてその試合を踏まえ、岡田監督はこのマッチメイクをリクエストしたのだという。つまり岡田監督の念頭には、アジアはもちろん、その向こう側にある世界との戦いを見据えたチーム作りという目標があるのだろう。

 ちなみに08年1月の対戦時にチリ代表を率いていたマルセロ・ビエルサ監督は今も健在。ビエルサの名前を見てピンと来た方も少なくはないと思うが、彼は02年の日韓共催W杯でアルゼンチンを率いていたあのビエルサ監督である。前評判の高かったアルゼンチン代表は、02年のW杯本大会時にはグループリーグ敗退の苦杯をなめたが、04年のアテネ五輪ではアルゼンチン代表を優勝に導いており、その手腕に対する評価は高い。

 07年8月に監督に就任し、チーム戦術を継続させてきたはずのチリ代表は、現在W杯南米予選でパラグアイ、ブラジルに次ぐ3位。08年10月にホームで行われたW杯南米予選でのアルゼンチン戦で勝利するなど強豪である事に間違いはない。08年8月に札幌で対戦し、力の差を見せ付けられたウルグアイが現在5位にとどまっている事実からもチリ代表の実力がわかるはずである。

 すでにチリ代表は来日しており、25日には非公開で練習を行っているが、来日メンバーのリストがまだ発表されていないため、この日本遠征がどのような位置づけにあるのかはわからない。ただ、勝点4差で首位に立つパラグアイと6月6日にアウェイでW杯予選を戦う事になっており、彼らにとってこの試合の持つ意味が大きい事は間違いない。

 08年1月の初采配時にその試合内容を酷評された岡田監督だが、当時はいわゆる「接近・展開・連続」という言葉が巷間をにぎわすという状況だった。オシム前監督のサッカーを継承しつつチームを作るという難しいタスクを与えられていた当時と比べると、「コンセプト」を掲げ、ちょうど1年が経つタイミングである。代表選手に注入してきたその戦術が、南米の強豪を相手にどこまで通用するのか。後に控えるW杯最終予選3連戦の重要性はもちろんだが、純粋にチリ代表を相手に、コンセプトサッカーがどこまで通用するのか見てみたい。

以上

2009.05.26 Reported by 江藤高志
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