スカパー！生中継 Ch183 18:20〜（解説：田渕龍二、実況：高松良誠、リポーター：藤原美佳）
☆勝敗予想ゲーム
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前節の勝利は徳島にとって非常に大きなプラスとなったに違いない。勝点3を積み上げられたことはもちろんだが、それ以上に選手たちは勝てていなかった（13節から前々節まで6試合白星なし）状況から解き放たれ、これでいい意味での精神的余裕を持てる。チームは自分たちのアグレッシブなサッカーがより実践できる環境を自らの力で手繰り寄せたと言えよう。
また、ここ2戦において選手たちが積極的な姿勢を貫けているのは徳島にとって非常に明るい材料だ。特に前節終了後「全員が高い位置からプレスをかけることが出来た」と徳重隆明も語った守備面においては全員の積極性がハッキリと出せており、それが勝点を呼び込むキッカケになっていると言っても過言ではないだろう。
そして迎える今節の戦いはその積極性が徳島にとって勝負を分ける大きなポイントとなるはず。なぜなら、対するＪ一年目の栃木がチャレンジャー精神を全面に出したプレーでこの一戦にも挑んでくるからだ。
栃木は順位こそ16位ながら、ここまでハツラツとしたゲームを繰り広げている。松田浩監督のもと選手たちはまさにスローガン通りの『一枚岩』となってＪ一年目のシーズンを戦っており、その姿勢は最近の数試合において明らかな結果の変化としても現れ始めた。13節まででわずか1つの勝利しか手に出来ていなかったチームは14節から前節までの6戦で3勝を挙げたのだ。一気の勝率アップ。これは紛れもなく全員の頑張りが実を結んだものと言えるだろうし、組織としての確かな成長の証と言っていいのではないか。となれば、栃木が今節もそれを武器としてくるのは明らかで、全員一丸となったひたむきな戦いを仕掛けてくるのは間違いない。
さらに1度目の対戦（8節）を思い返せば、徳島は栃木のそのチャレンジャー精神溢れるプレーによって大いに苦しめられている。果敢なチェックに攻撃の組み立てを許してもらえず、また守備でも前の選手を次々と追い越す栃木の攻めに後手を踏んで混乱させられた。結果こそ0-0であったものの、非常に厳しい戦況を強いられたと言わざるを得ないだろう。そう考えれば、徳島は今節こそ積極性で栃木を圧倒しなくてはならない。前への意識と動きをいっそう強めた攻撃と、絶対に自由を与えない高い位置からの厳しい守備。選手たちには90分間を通してのそれが求められる。
加えてもうひとつ、徳島としては攻撃面での改善も必要となろう。セットプレーや相手のミスを見逃さないしたたかさで得点を挙げているのは評価すべきことだが、相手の守備組織を崩してゴールを奪うための工夫が今のチームにやや不足していることは否めない。それだけに、前線で左右へ流れる羽地登志晃やそれをサポートする徳重、さらには前への進出が目に見えて増えてきた青山隼らが如何にしてアタッキングサードでの変化を生み出すかが注目される。
徳島は幸いなことに前節負傷によって交代を余儀なくされた倉貫一毅が大事に至らず今節も出場できる見込み。チームを牽引し誰よりも積極性を体現するこの大黒柱の出場は、熱き指揮官・美濃部直彦監督のベンチ復帰とともに何よりの追い風となる。それを受けチームとしては何としてもここで連勝を果たし、再び上位追撃を開始したい。
対して栃木はいい方向へ向かいつつある流れを連敗で途切れさせるわけにはいかない。今節に勝利し、また一歩の成長へ歩みを進めたいところだろう。
どちらが自らのスタイルを貫徹する強いメンタリティを持つかという精神的な戦いとも言える注目のこのカード。果たして結末は！？
以上
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次回撮影予定は、6月7（日）の仙台と富山です。
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2009.06.05 Reported by 松下英樹
