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【J2:第20節 水戸 vs 甲府】プレビュー:体調不良者続出の水戸、満身創痍で甲府と激突。とにかく今やれることをやるだけ。「最低でも勝点1」(木山監督)を狙う。(09.06.07)

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6月7日(日)J2 第20節 水戸 vs 甲府(13:00KICK OFF/ひたちな)
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:川本治、実況:野村明弘、リポーター:佐藤愛美)
勝敗予想ゲーム
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 試合をするのが精一杯。それが水戸の現状だ。前節岐阜戦終了後、木山隆之監督が「スタメンのほとんどの選手が風邪を引いている」と発言したように、これまでのけが人続出に加え、今度は体調不良者が続出。現在も主力5人が「発熱はないが、セキや鼻水が止まらない症状」(木山監督)だという。それゆえ、急遽6月4日の練習をオフにして、5日の練習では主力はランニングだけという軽い調整に変更。先発メンバーも「試合前日のコンディションを見てから決めざるを得ない」(木山監督)状況。岐阜戦から3日間、コンディションを整えるだけしかできずに甲府戦に挑むこととなる。

「今が一番我慢しないといけないとき」と木山監督が語るように、この苦しい状況をどう乗り越えることができるかが今季の水戸を左右することとなる。体調不良者続出で臨んだ前節岐阜戦は「今季、一番動きが悪かった」と木山監督が振り返るように、終始岐阜に中盤を支配され、防戦一方の展開となった。相手の決定力不足に助けられ、1−1のドローに持ち込みはしたものの、内容的には完敗を喫した。その中で問題なのが「失点が多くなって、みんな怖がってプレーをしている」(遠藤敬佑)こと。前節も岐阜のプレッシャーに耐え切れずに高崎寛之めがけてのロングボール一辺倒に。「あれでは攻撃にならない」と遠藤が嘆くように、もっと中盤で主導権を握る意識が必要だろう。第17節栃木戦の前半で華麗なパスワークを駆使して攻撃を仕掛けられるところを見せているだけに、もう一度あのリズムを思い出したいところだ。

 今の水戸の問題点は「試合の中で立て直すことができない」(遠藤)ことだ。リズムが悪くなると、自分たちで挽回することができず、そのまま悪い流れでズルズル行ってしまう。栃木戦では前半は圧倒的なペースを握りながらも、後半に相手の猛攻を受けるとなすすべなく、そのまま試合は進むこととなってしまった。前節も岐阜相手に主導権を握り返すことができないまま90分を過ごした。「もっとゲームの中でコントロールできるようにならないといけない」と大和田真史は言う。悪い流れの時間帯をしっかり耐えながら、自分たちの流れに持っていくことができない限り、上位進出は厳しいだろう。今節対戦する甲府は爆発的な攻撃力を持っているチーム。序盤から押し込まれる展開が予想されるが、しっかり押し返して主導権を握り返したいところ。そのためには怖がってロングボールを蹴っているだけでは厳しい。90分という時間の中で、今自分たちが何をすべきかを11人が1つになって意思を統一して戦うことが必要だ。

 しかし、この試合に向け、木山監督からはいつもの強気のトーンではなく、「内容が悪くてもとにかく崩れないようにしたい」と弱気の発言が続いた。また、聞き慣れた「攻めて勝つ」という言葉は1回も出てこず、「今やれることをやるだけ。守備的な戦いになるかもしれない」と木山監督らしくない言葉が並んだ。それほどチーム状態は厳しいということだろう。「最低でも勝点1を取りにいく戦いをしたい」と話す木山監督の物憂げな表情が、水戸にとって甲府戦の90分はかなり厳しいものになることを予感させた。果たして水戸はこの現状で強く戦えるのか――それがこの試合のすべてとなりそうだ。

 甲府にとっては何が何でも勝ちたい一戦だ。13節の対戦では水戸のカウンター狙いの戦いにはまり、1−1のドローに終わり、勝ちきれなかっただけに雪辱を期す一戦でもある。昇格争いのライバル湘南、C大阪、仙台が水戸から勝点3だけでなく、5得点を奪い、得失点でも優位に立つことができただけに、甲府もそれに負けてはいられないという思いがあるだろう。

 前節、愛媛戦は3−0で圧勝。出場停止明けのマラニョンが2ゴールを挙げて絶好調をアピールしたのと同時にDFの池端陽介が出場停止の森田浩史の代役としてセンターフォワードとして奮闘。1ゴールを決める大活躍を見せた。さらに井澤惇や輪湖直樹といった若い選手の台頭もあり、現在J2の中で最も勢いを見せているチームの1つだ。今節、出場停止明けの森田やけがから復帰してきた大西容平らの活躍があれば、さらに波に乗るに違いない。リーグも中盤に差し掛かり、昇格争いを勝ち抜くためにも、満身創痍の水戸からしっかり勝点3を取っておきたいところ。リーグ最多失点の水戸の守備陣に、最近の4試合で10ゴールと破壊力抜群の甲府の攻撃陣が襲い掛かる。

以上

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★J2クラブサポーターのみなさま!クラブへの熱き思いを旗に!
次回撮影予定は、6月7(日)の仙台と富山です。

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2009.06.06 Reported by 佐藤拓也
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