6月21日(日)J2 第22節 仙台 vs 東京V(13:00KICK OFF/宮城ス)
スカパー!生中継 Ch181 12:50〜(解説:野々村芳和、実況:守屋周、リポーター:村林いづみ、プレーヤー解説:福永泰)
☆勝敗予想ゲーム
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あまりにも立て続けに試合がやってきて、もはや遠い昔のことのようにも感じるが、第1クールの東京V対仙台(第6節)を仙台の側から振り返ってみると、開幕から5節を終えて得点わずか2(それも共にセットプレー)と得点力不足を指摘され、さらに第4節の甲府戦、第5節の湘南戦で共に敗れ、昨年は一度も喫しなかった連敗をやってしまうなど、早くも窮地に陥りかけていた中、3得点で一気の逆転勝ちを果たして一息つけた試合という印象がある。
結局のところ仙台は翌節のC大阪戦を逆転負けで落としているが、その後に続く7連勝の内容を見ても、この東京V戦の勝利、それ以上に内容が、序盤のチームにもたらしたものは大きい。流れの中での連動が生み出した美しい得点、中島裕希による、チームのFWの初ゴールなど、攻撃においてチームが欲しかった物が全て表れた、そんな試合だった。
アウェイ福岡での前節、16試合ぶりに無得点に終わった仙台が今節に期待することは、第1クールの同カードとさほど、いや全くといって良いほど変わらないように思える。「(東京Vは)第1クールにおいて、攻撃で大きなきっかけをつかめた対戦相手」と手倉森誠監督自体が語っているのだから、おそらくこの認識も間違いないだろう。そういえば第20節まで続いた15試合連続ゴール、その初戦もまた、先ほどから何度も登場している第1クールの東京V戦である。
冒頭から、いたずらに東京Vの闘争心をあおってしまいかねない文章となっているが、とはいえ過去の記憶に頼らぬとも、仙台の攻撃には前節からの改善が予想されるポイントがすでにある。前節、遠征当日(つまり、試合前日)に負傷してメンバーから外れてた左SBの朴柱成が、どうやらスタメンに戻ってくるようだ。
加入当初に売りとされていた左サイドでの積極的なオーバーラップだけでなく、少ないタッチから素早く前線の選手に打ち込むくさびのパスなど、仙台が攻撃のリズムをつかむ上で連勝期間中に大きな貢献を見せていた彼が欠場した前節、チームは左からの攻撃が明らかに減少。これにより福岡の前線からのチェックが集中する形となり、右SBの菅井直樹も前へ出られなくなるという悪循環を仙台は経験した。
朴自身は第1クールの東京V戦でもスタメン出場を果たしているのだが、この試合の前半終了間際にハムストリングを痛めてピッチを後にしている。そして皮肉にもチームはその後、交代で入った田村直也のゴールを含む逆転の3ゴールを東京Vに浴びせることに。なので東京Vのサポーターには「朴なるSB何するものぞ…」という思いもあるかもしれないが、その考えは(朴が完調の状態でピッチに登場さえできれば)改まることになるだろう。少なくとも当の朴は「相手がどんなスタイルであれ、自分は攻撃的にやるだけ。相手が(自身のサイドから)攻撃できなくなるくらい、こちらから攻撃したい」と、やる気満々である。
実際に、朴こそピッチにはいなかったが、仙台が前回対決において反撃の突破口としたのは、無防備とすら呼べたような状況だった東京Vの両サイドから。朴からしてみれば、今度は自分がそのスペースを活かす番、というところか。
といっても、東京Vが同一カードで再び同じ過ちを犯すとも考えづらい。
実際に最近の東京Vは、当時の4-3-3に代わり、シンプルな4-4-2での戦いを続けている。特にサイドにおいて、3トップ時よりも守備の構築が容易な様子が見られ、実際に第18節までで、全て複数失点による7敗を喫していたチームが、2トップで臨むここ数節は手堅い戦いをこなせるまでになってきた。思えば高木琢也監督が決して崩れない守備ブロックを持ち込んだことで、当時は驚きだったJ2優勝を成し遂げた2006年の横浜FCも、基本はフラットな4-4-2であった。
では魅惑の3トップが2枚になったから、攻撃の脅威が減少したのかと言えば、むしろ逆。現在11ゴールでJ2得点ランクトップの大黒将志は序盤から変わらずコンスタントに点を取り続けているし、実質的にはルーキーである林陵平もチーム2位の6ゴールと、大黒の後を追う存在も現れた。前節の水戸戦では、スコアレスドローに終わるものの、大黒と林が3試合ぶりにスタメンそろい踏みを果たし、2トップを形成している。乗っているFWへシンプルにボールを送るサッカーは、単純ではあるが、怖い。また、前回対決の直前で負傷による長期離脱が始まった河野広貴も、最近は3試合連続リザーブから出場を続けており、彼がいるというところも、仙台はこの対決において考慮しなくてはならない。
迎え撃つ仙台としては攻撃が復活しても、守備で失態を見せるわけにはいかない。前回対決も大黒に一瞬の隙から流し込まれているだけに、結果を残したいという思いは守備陣にもあるはずだ。
本格的に梅雨に入ったこのタイミングで、J2は今季何度目か考えるのも疲れてくるような、中2日を含んだ3連戦となる。肉体的な疲労は致し方ない以上、せめて心だけは快晴で連戦に突入するためにも、この日曜日は互いに勝っておきたい。
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★J2クラブサポーターのみなさま!クラブへの熱き思いを旗に!
次回撮影予定は、6月7(日)の仙台と富山です。
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以上
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第22節 仙台 vs 東京V】プレビュー:朴柱成の復帰で再びサイドに活路か仙台。今の東京Vは、そう簡単にサイドを破らせてくれるチームではないが、果たして。(09.06.21)
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