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【J2:第24節 水戸 vs C大阪】プレビュー:水戸はクラブ通算400ゴールを決め、勝利をもぎ取ることができるか。水戸にとって昇格争いに加わるため、C大阪にとって昇格争いをリードするために重要な一戦。(09.06.28)

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6月28日(日)J2 第24節 水戸 vs C大阪(19:00KICK OFF/笠松
スカパー!生中継 Ch183 18:50〜(解説:遠藤雅大、実況:田中雄介、リポーター:佐藤愛美)
勝敗予想ゲーム
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「(前節は)相手のミスに助けられた」。水戸・吉原宏太はそう振り返る。前節対岡山戦、11分にロングボールから抜け出した高崎寛之からの折り返しを吉原が蹴りこんで先制したが、それ以外に水戸はチャンスらしいチャンスを作れず。逆に岡山の猛攻にさらされることとなった。後半、相手に退場者が出てからも押し返すことができず、防戦一方の展開となってしまった。「選手たちは粘り強く守ってくれた」と木山隆之監督は言うが、水戸の守備がよかったというより、8戦連続無得点中の岡山の決定力不足に助けられたと言った方がいいだろう。ゴールポストとジャッジに助けられた感のある完封勝利だった。

そんな前節を振り返りながら吉原は、こう続けた。「上位のチームは相手のミスに助けられて勝つのではなくて、自分たちで打開して勝てる」。その最たるチームが今節の相手となるC大阪だ。日本代表の香川真司を中心とした破壊力抜群の攻撃が最大の武器。第22節富山戦、第23節鳥栖戦と連敗し、調子を落としつつあるように思われたが、前節愛媛戦では4−2の圧勝。1トップの小松塁と2シャドーの関係性がよくなり、さらに出場停止明けとなったマルチネスが変幻自在の攻撃を演出。また、若きボランチ黒木聖仁の台頭もあり、強力攻撃陣が息を吹き返している。攻撃力とは対照的に、決して守備が堅いチームではないが、「打ち勝つ自信があるんだと思う」と木山監督が言うように、守備にリスクを背負っても攻撃に出ることがC大阪の戦い方である。前回の対戦では水戸は3得点しながら、5失点を喫して敗戦。今節も大量得点を狙ってくるに違いない。

「守備から入ることとなる」と鈴木和裕が言うように、水戸にとってはC大阪の攻撃に対し、耐えながら失点を減らすことが重要だろう。「ここ数試合の自分たちの戦い方ができれば、前回のような試合にはならない」と鈴木は自信を見せる。現在2連勝中の水戸。しかし、2試合とも主導権を相手に握られて苦しい展開となった。だが、そこで守備の集中力を保ったことが勝点3につながった。今節も主導権は相手に握られる可能性が高いだけに、「粘り強く守ることを徹底したい」と木山監督は語る。ポイントは香川と乾貴士の2シャドーをどう抑えるのか。「DFラインを下げて、相手に前を向かれるのが怖い。出来る限り、中盤とDFの間を狭くして彼らに入ってくるボールに対して強くいきたい」と鈴木和裕は言う。ゴール前を固めるのではなく、あくまで積極守備で2シャドーを消す構え。「球際の強さで圧倒したい」と大和田真史は力強く語った。

だが、守っているだけでは勝利することはできない。守りながらいかに攻撃を仕掛けるか。鈴木は言う。「いい攻撃をするためにもいい守備が大切になってくる」。では、果たして「いい守備」とは何か。遠藤敬佑の口から出た言葉が、それを示していた。「相手の攻撃を止めてから、攻撃につなげるまでが守備」。守備はボールを奪って終わりではない。そこからが大切なことなのである。前節はボールを奪ってからのパスでミスが多く、その結果、相手に押し込まれる展開が続いた。C大阪相手に同じミスをすれば、無失点では終われないだろう。

そのためにも相手よりも「多く速く走る」(木山監督)ことが求められる。相手より多く走ることは当然として、速く動き出すことが重要だ。守備から攻撃の切り替えの速さと言ってもいい。仲間がボールを奪うなり、すぐにパスコースを作る動きができるか。それが今節の勝負を分ける最大のポイントとなるだろう。90分間、それを繰り返すことで、必ず勝機はやってくるはずだ。

現在、上位4チームが勝点2差というデッドヒートを演じている。1つの取りこぼしが命取りとなりかねない状態だ。C大阪にとって、昇格争いをリードするためにもこの試合は重要となってくるだけに強い気持ちで臨んでくるに違いない。ただ、水戸のモチベーションも高い。現在5位につけているが、4位とは勝ち点12差。逆にこの試合で負けるようだと、一気に9位まで順位を落とす可能性がある。「上に行くという意味と、下を突き放すという意味で大事な試合」と大和田は厳しい口調で語った。木山監督は自信に満ちた表情でこう口にした。「この試合の重要さを選手たちは分かっている。今回はやってくれると思う」。

クラブ通算400ゴールまであと1点。メモリアルゴールでC大阪を下すことができるか。

以上

2009.06.27 Reported by 佐藤拓也
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