6月28日（日）J2 第24節 湘南 vs 栃木（16:00KICK OFF/平塚）
スカパー！生中継 Ch183 15:50〜（解説：野々村芳和、実況：野村明弘、リポーター：児玉美保）
☆勝敗予想ゲーム
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第2クールに入ってからというもの、第18節熊本戦以来、複数失点が続いている湘南である。前節も東京Vに2得点を許し、12試合ぶりとなる黒星を喫した。第1クールの総失点11に早くも並んだ計算になる。

「気持ちのちょっとしたところで負けている」と、GK野澤洋輔は指摘する。
「第1クールはお互いフラットな状態でぶつかるが、第2クールに入って順位に差が出てくると、相手は『首位に一泡吹かせてやろう』とモチベーション高く臨んでくる。気持ちのちょっとしたところで負けている弱さが、体にもボールにも乗り移っていると思う」

反町康治監督が前節の試合後に語った「膿み」に通じる部分だろう。指揮官も精神的な部分に触れ、「うちは相手よりも1.5倍走らなければいけない」と戒めた。短い期間ながらも、球際の厳しさを感じさせるトレーニングを経て、今節あらためてネジを巻く。

一方、平塚に乗り込んでくる栃木は目下5連敗と元気がない。だが仙台を相手に先制した前節然り、「ハードワークをし、自分たちの術中にはめることができた部分はあった」と松田浩監督が語ったように、結果には繋がらなかったものの内容に一定の手応えを見出してもいる。転じて今節は、首位チームを叩いて連敗を脱し、夏場の巻き返しの起点としたい一戦である。

栃木グリーンスタジアムで行なわれた第1クールの両者の対戦では、1-0で湘南に軍配が上がった。ただ敗れた栃木も、湘南の前線と中盤にプレスをかけてビルドアップを阻みつつ、後半には鴨志田誉がゴール前に詰めて脅かしてもいた。また松田監督は前節の試合後、「上位陣との戦いは楽しみです。自分たちのサッカーをやれば勝てる、そういう姿勢で臨める」と、仙台戦の手応えをもって今節を見据えている。いかに湘南を網に掛け、ゴールをこじ開けるか。メンバーを含め、注目したい。

他方、迎え撃つ湘南はジャーンを出場停止で欠く。味方を鼓舞する声や屈強な高さを失うことになるが、しかし「慢心」という言葉を単純に充てるのは違和感を覚えるほどに、日々競い合うように厳しくトレーニングを続けているチームである。代わって入るメンバーに注目するとともに、内容と結果をもって連敗を阻止したい。

あらためて、野澤が言う。
「つぎはとにかく0に抑えて勝ちたい。よい守備で奪ってこそよい攻撃に繋がる。無失点に抑えることによって、第1クールに持っていたよいイメージを皆んなで取り戻し、自信に変えたい。絶対に落とせないゲームです」

長所を消してくる栃木に対し、それを上回る攻撃で自らリズムを引き寄せ、走り勝って、ゴールに結びたい。連敗を阻止しなければならぬことはもちろん、上位陣との対決が軒並み控える7月に向けても、大切な今節である。

以上

2009.06.27 Reported by 隈元大吾