6月28日（日）J1 第15節 大分 vs 鹿島（16:00KICK OFF/九石ド）
スカパー！生中継 Ch182 15:50〜（解説：増田忠俊、実況：小笠原正典、プレーヤー解説：吉村寿洋、リポーター：成尾佳代）
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サバイバル21――。前半戦１勝１分11敗で最下位に沈む大分が、リーグ中断明けの巻き返しを銘打ったプロジェクトを立ち上げた。前半戦の悔しさをバネに、文字どおりリーグ戦残り21試合で、J１への生き残りを一丸となって目指す。チームは残留ラインを勝点37とし、残り21試合で勝率５割以上となる11勝を設定。「他のチームとの兼ね合いもあるが、最低でも１勝１敗以上のペースで結果を残したい。それを達成すれば降格は免れる」と判断。だが、リーグ再開初戦となった前節・川崎F戦で黒星を喫した今、今節の鹿島戦は是が非でも勝利を目指さなければいけない状況である。

背水の陣で臨む大分は、前節ケガの影響でチームに帯同できなかったエジミウソンが完全復帰。高松大樹と金崎夢生もコンディションを上げており、ベンチ入りが濃厚だ。今週の練習ではシステムを昨年までの堅守を築いた３バックに戻し、中盤でサカンドボールを拾い集め、素早くサイドに展開する攻撃の形を構築した。ここでポイントとなるのが、両翼にパスを散らす役割を担うボランチの存在だ。紅白戦では、エジミウソンのパートナーに西山哲平、清武弘嗣、宮沢正史を試しており、「試合まで鹿島を徹底的に分析して、どの組み合わせがベストか考えたい」と、シャムスカ監督は話している。「自分の仕事は、真ん中のエリアで最後まで相手を追いかけマークすること」と、汗かき役として中盤を駆け回るエジミウソンが好調なだけに、どの選手を選択するのか注目したい。また、３月29日のヤマザキナビスコカップ大宮戦以降、無失点試合のない守備陣がいかに鹿島の攻撃を凌ぐことができるかもカギを握る。

一方、史上初の３連覇を狙う鹿島は、前節・磐田戦では引いて守る相手に我慢強くゲームを運び１−０で勝利。２位の新潟より１試合少ない状況で勝点７差をつけ首位を独走している。失点わずか８と堅実な戦いを続ける鹿島は、大分のように主力に故障者がおらず、ベンチメンバーも充実。隙は見当たらない。不安があるとすれば水曜日に行われたACLラウンド16で敗れ、モチベーションの低下と疲労が懸念されることだろうか。ただ、百戦錬磨の常勝軍団にそのような綻びがでるとは想像しがたく、鹿島優勢であることは変わりない。

リーグ首位の鹿島に、最下位の大分がどう挑むのか。サッカーと言うのは流れがある。苦しい時間もあるが、それが過ぎれば必ず自分たちの時間帯がくる。そこで自分たちのストロングポイントを生かせたチームが勝利する。たとえ実力差があったとしても。

以上

2009.06.27 Reported by 柚野真也