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【J1:第16節 川崎F vs 鹿島】プレビュー:勝点8差の1位、2位の直接対決。川崎Fがチャレンジャーとしての意地を見せるのか。それとも王者鹿島が強さで押し切るか。両者の攻守の切り替えに注目である。(09.07.05)

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7月5日(日)J1 第16節 川崎F vs 鹿島(19:00KICK OFF/等々力
スカパー!生中継 Ch363 19:00〜(解説:相馬直樹、実況:佐藤文康、リポーター:新井麻希)
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川崎Fの選手にそんな責任はないのだが、彼らはそういう言葉を口にする事でモチベーションを高めているのだろう。谷口博之の「ここで負けちゃうとJリーグが面白くなくなる。なんとしても勝ちたいしこれ以上離される訳にもいかない」というような言葉は多くの選手が口にしていた。そんな単独2位の川崎Fと首位鹿島との勝点差は8。そもそもこの試合を「首位攻防戦」と書けなかった時点で鹿島の強さは際立っている。だからこそ、この直接対決の結果が重要になる。

 ホームに鹿島を迎える川崎Fは、現在チーム記録タイの6連勝中。また3試合連続無失点の記録も継続しており、波に乗っている。攻撃力ばかりがクローズアップされてきた川崎Fにとって守備の安定化は悲願ともいえる課題だった。それだけに、失点を押さえ込んでいる現状は狙い通りのチーム状態だといえる。ただ、その一方で持ち前の攻撃力が少々影を潜めているのは気になるところ。相手との力関係にもなってくるのだが、前節のG大阪戦では相手にボールを支配され続ける中での試合運びを強いられていた。中盤のコンビネーションに課題を残しているともいえるのだが、これには理由がある。毎試合ごとに出場選手を入れ替え、フォーメーションを組み替えてきているのである。相手に合わせるという側面はあるのだが、それよりもその時点で状態のいい選手がピッチに立っている、というスタンスを取った結果であり、それによってフォーメーションを選択しているのである。そしてこれは裏を返せば、レギュラーメンバーを固定しなくとも、チームを回していけるだけの選手層の厚みが出てきたという事を示している。事実、この鹿島戦でも誰が先発のピッチに立つのかはまったくわからないという状況にある。

 通常試合2日前の練習では紅白戦を行うが、鹿島戦を2日後に控えた川崎Fは、GKを入れた9対9の戦術練習を行った。この練習時の選手の組み合わせはバラバラで、練習に参加している選手自身ですら誰が先発メンバーなのかわからない状態になっていた。ただ、この練習で意図していた事は切り替えの意識の徹底で、鹿島対策のイメージをチーム全体が共通して理解しようとする練習だった。つまり、攻撃から守備、もしくは守備から攻撃への切り替えの意識をすり合わせていたわけだ。カウンター時の守備に関しては、連携でしのぐしかないが、攻撃に関しては川崎Fにはカウンターに適した人材は豊富である。鹿島のお株を奪う速攻が見られると試合は面白くなる。

 ちなみにここ数試合。川崎Fは試合終盤に起用される途中交代出場のFWの選手がチャンスに絡んでいる。それがカウンターになるのか、それともパワープレーになるのかはわからないが、いずれにしても川崎Fの攻撃的な交代采配には注目したいところだ。

 対する鹿島は前節の名古屋戦を3-0で快勝しており、8連勝と波に乗っている。先週水曜日のACLでは120分間の死闘を演じ、PK戦での敗退という痛手を負いながらも中3日のアウェイでの大分戦を逆転勝ち。さらに中2日で名古屋と対戦し、勝利している。厳しいスケジュールにも関わらずしっかりと勝利を積み重ねているのはさすが。強さの証ともいえる。

 先日の名古屋戦では、ある程度攻め込まれる場面もあるにはあったが、最後の局面でしっかりと体を張った守備が出来ていた。守備を安定させ、そこから攻撃を組み立てる手法は見事。たとえば1点目の長いフィードによって起点を作った興梠慎三のゴールの場面は、ショートパスをつなぐ事でボールサイドに守備陣の意識を集中させ、中央に走り込んだ興梠にあわせたものだった。また2点目もスローインをきっかけに、2人がクサビのボールをまたいでのスルー。最後に野沢拓也が蹴り込んだものだった。しっかりとした守備意識は持っているのだが、だからといって守備にばかり気を取られることなく、必要なときには人数をかけて攻め込むところに鹿島の強さが見て取れた。そういう点では3点目のマルキーニョスのゴールなどは、まさに攻撃時に相手ゴール前に詰めるという意識によって生まれたものだった。

 高い守備意識を持ちつつ、攻撃参加は状況を見極めた上で行う。そうしたメリハリのついた試合運びが15試合で24得点、9失点という結果に結びついている。そんな攻守にバランスの取れた鹿島のサッカーについて矢島卓郎は「彼らは勝負どころがわかっている」と警戒感を見せており、清水時代の印象として「やってて結果的に負けてたということはあった。勝っている時の時間の使い方はうまい」と述べていた。前述の名古屋戦も、名古屋が3点差をつけられるような内容ではなかったが、結果的に3得点を積み重ねられている。そういう試合運びのうまさは脅威である。

 今月のこの川崎F対鹿島の戦いは、ヤマザキナビスコカップで対戦する事もあり、この試合を含めて3試合が予定されている。リーグ戦での勝点差の事もあるが、ナビスコ杯に向けて勢いをつけるという意味でも「いい意味で先行してナビスコ杯に臨みたい」(井川祐輔)という試合になる。

 首位、2位の直接対決が「首位攻防戦」ではないのが残念だが、それだけ鹿島の力は際立っている。そんな鹿島に「チャレンジャーとして立ち向かいたい」(井川)という川崎Fがどのような戦いを挑むのか。今季のリーグ戦の行方を占う序盤戦の大一番はどのような結末を迎えるのだろうか。

以上

2009.07.04 Reported by 江藤高志
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