今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第26節 鳥栖 vs 岐阜】レポート:岐阜がしぶとさを発揮しドロー決着。交替選手が明暗を分けた一戦は、前後半それぞれに見せ場が(09.07.09)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
7月8日(水) 2009 J2リーグ戦 第26節
鳥栖 1 - 1 岐阜 (19:03/ベアスタ/3,647人)
得点者:5' トジン(鳥栖)、80' 高木和正(岐阜)
スカパー!再放送 Ch180 7/9(木)12:30〜(解説:サカクラゲン、実況:南鉄平、リポーター:ヨンヘ)
勝敗予想ゲーム
----------

「福岡戦のあとの試合ゆえに、難しい試合になる」と岸野靖之監督は予言していた。
1万人を超えた前節、サポーターも選手たちも福岡が相手ということで、否が応でもテンションは高くなる。3点を奪って終了のホイッスルを聞いたときに、そのボルテージは最高潮に達していた。
そして、今節を迎えた。中3日での平日開催。コンディション的にもモチベーション的にも、この試合に入ることが難しいことは、岸野監督の経験から分かっていたようである。だからこそ、開始5分の先制点はよほどうれしかったに違いない。

今節の2トップには、ハーフナー・マイクとトジンが入った。トジンは第12節水戸戦(5月2日)以来の先発出場となる。
そのトジンが、開始5分でいきなりゴール前での強さを見せた。ハーフライン近くのDF柳沢将之から始まった一連の流れで先制点をあげたのである。柳沢将之、島田裕介、武岡優斗、トジン、ハーフナー・マイクと右サイドから始まった攻撃は、中央にボールが運ばれて最後はトジンの左足でネットを揺らして終わった。岐阜の中盤とDFを翻弄し、前節の勢いをそのまま先制点につなげた目の覚めるような連係であった。
しかし、ここから鳥栖の動きに重さが見え始めた。次のシュートは20分過ぎまで見せることなく、追加点を奪うことができなかったことが、後々までに響くことになる。特に24分の左CKからのDF飯尾和也のディングシュートのこぼれ球は、ゴール前1mにいたハーフナー・マイクの足元に入ったが、GK野田恭平の「気合!」(本人談)の前に止められてしまった。岐阜のシュートは、開始早々のMF高木和正と12分のDF野垣内俊の2本だっただけに悔やまれても仕方ない。

対する岐阜は、中2日でアウェイでの戦いを強いられた。前節の富山戦が攻守の切り替えが激しい内容だっただけに、コンディションもモチベーションも調整するのが難しかったに違いない。おそらく、前半の鳥栖の攻撃を耐えるうちに、アスリートとしての本性が目覚めたのかもしれない。前半2本のシュートに抑えられた攻撃が、後半に入って9本と盛り返したわけだから。
盛り返した理由は、鳥栖の攻撃に耐えたからだけではない。
後半に入って、サイドを上手く使いだしたことと、高木和正が中でプレーすることにより、橋本卓に加えて攻撃の起点が増えたことによる。前半もMF染矢一樹の突破は見られたが、FWにボールが入る回数が皆無だった。中での起点が増えれば、それだけ鳥栖の守備を振り回すことが出来る。後半に限って言えば、鳥栖のDFラインは押し上げることができず、セカンドボールをことごとく岐阜が抑えることに成功した。
その成果が80分に表れる。中盤で受けたボールを左サイドに流れた高木和正がDF秋田英義とワンツーパスで抜け出し、そのまま鳥栖のゴールへ向かって切り込んでシュートを放ち同点に追いついた。
第2クールを五分の戦績(2勝4分2敗得失点差−1)で今節を迎えた岐阜は、その好調さを今節も出したことになる。中2日でアウェイの戦いという苦境を、岐阜は持ち前の“しぶとさ”で、勝点1を得て帰郷することになった。

お互いにミッドウィークの戦いということで、交代選手の起用もこの試合の大事な要素である。
鳥栖は、59分、66分、86分に交代のカードを使った。
岐阜は、68分に2枚同時、80分と使った。
鳥栖の岸野監督が、DF・FW・MFとそれぞれ1枚ずつにつかったのに対して、岐阜の松永監督は、3枚ともMFだった。選手の疲労や戦術によるところが大きいが、交代した選手はパワーと試合を活性化させる役割をもってピッチ上に立つ。鳥栖が交替した選手のパスミスから失点につながったのに対して、岐阜は交替選手が起点となって同点に結びつくパスが出たことを見ても、今節の戦いでは、鳥栖のテンションよりも岐阜のしぶとさが勝った内容だった。
とはいえ、週末には次節の対戦が待っている。試合で出た課題の修正も必要だが、良いパフォーマンスを見せるためには、コンディションとメンタルの調整も大事な要素である。
51節を戦うJ2は、今節の終了でやっと折り返しを迎えた。夏場を迎えるこれから、もっと過酷なシーズンとなる。選手もスタッフも、目の前の相手だけと戦っているわけではない。こんな時期だからこそ、我々の声援が大きな力となることもある。共に戦おう。

ゴールを決めるためにはテクニックだけでなく、“決めてやる!”という気持ちを込めないとGKの壁は破れない。
同じように、シュートを止めるときにもテクニックだけでなく、“決めさせない!”という気持ちがないとシュートブロックは成せない。
最後の決め手となるのはメンタルな部分かもしれない。
相手を上回るメンタルは、自分自身で高めていかないといけない。
『フィジカルとコンディションは、チーム(コーチ)と作り上げることができるが、メンタルは自分自身の問題である』と高名な選手が行っていたのを思い出す。
一戦にかける選手たちのプレー一つ一つに、フィジカルとテクニックとメンタルの縮図が見える。
サッカーを見るときは、眼だけでなく五感をフルに働かせて見てほしい。
きっと選手たちの熱い想いが伝わってくるからである。
サッカーは、心の目でも観戦しないといけないスポーツである。

以上


2009.07.09 Reported by サカクラゲン
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着