7月8日(水) 2009 J2リーグ戦 第26節
徳島 1 - 0 岡山 (19:04/鳴門大塚/2,156人)
得点者:60' ファビオ(徳島)
スカパー!再放送 Ch183 7/9(木)12:30〜(解説:西村昭宏、実況:寺西裕一、リポーター:藤原美佳)
☆勝敗予想ゲーム
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彼の移籍加入が発表された時、周囲には雑音も飛び交った。個人的な問題や、その独創的なプレースタイルが徳島に合うのかどうかの不安など─。しかし彼は自らのパフォーマンスによって今やそれらを完全に消し去っていると言えよう。柿谷曜一朗。稀有な才能を持つナンバー13はデビュー戦の22節(vs横浜FC)、続いて24節(vs甲府)で高い個の技術によってチームを勝利に導くゴールを挙げると、さらにこの一戦でも非常に高精度のレーザービームクロスでファビオの決勝点をアシスト。またしてもチームに勝点3をもたらした。
また守備で見せる頑張りが彼の中で起きている変化をハッキリ物語っていると言えるだろう。この一戦でも見せた献身的なチェイシングや狙いどころを絞った激しい寄せ、自陣深くまで戻ってのセカンドボール対応は、まさしくその現れ。新しい組織へ積極的に融合することで己の復活も果たそうとする真っ直ぐな姿勢の証明と言っていいのではないだろうか。
いずれにしても、この一戦を経て柿谷は完全に徳島の一員となった。しかも既存のチームに溶け込んでしまうのではなく、自分の持ち味をチームのプラスαとして活かす形で。
そして試合全体を振り返れば、第1クール(13節、0−1で敗戦)のリベンジに燃える徳島が序盤からボール支配を強め押し込む展開であった。2トップの羽地登志晃とファビオが左右に流れて起点を作り、それを徳重隆明や柿谷が素早くフォロー。そこにボランチの青山隼もが絡んで細かくパスを繋いでいった。ただ前半は、第1クールで敗れた時と同様、主導権を握りながら岡山の守備を崩し切れない。バイタルエリアまでは再三行き着くものの最後の崩しでやや手詰まり状態となって攻めあぐねた。その結果、最初の45分で真に決定的と言えたのは18分に柿谷の短いスルーパスを受けファビオが抜け出た場面だけだったように思われる。
とは言え、「その時(前回対戦で敗れた時)の悔しさや、何故そうなったかということについてしっかり話した(美濃部直彦監督)」徳島。迎えた後半は指揮官が意識付けしていた前にボールを運ぶことを改めて実践し直し、ついに60分にはそれを結実させる。自陣右サイドで奪ったボールを中央の青山が経由し素早く左サイド前方の柿谷へと繋ぐと、それに合わせるように羽地、ファビオが一気のスプリント。柿谷のクロスを信じて右サイドを駆け上がった。するとそこへ冒頭のレーザービームクロスが柿谷から送られ、一番奥へと入り込んだファビオがドンピシャのヘディングでネットを揺らしたのだ。
さらに後半、徳島がいい方向へのチェンジを果たすもうひとつの要因となったのが、青山のサイドを変える働きであったのは間違いない。常に顔を振って逆サイドを意識していた彼は受けるボールを出来るだけシンプルにそちらへ配球。チームを岡山守備網の薄い側から攻めさせるように誘った。事実、前記の先制点もそのプレーから生まれており、それを思えば青山がこの一戦で果たした功績は計り知れず大きいと言えるだろう。
さて、これで徳島は岡山に対して第1クールのリベンジを果たすとともに、ホーム4連勝ともした。もちろん内容を細かく見れば決して課題がないわけではないが、それでも柿谷を加えた今のチームが戦いを重ねるごと着実な進歩を遂げているのは確かなだけに、近い順位を争う強豪・東京Vとの次節(7/11@国立)が大いに楽しみだ。
対して「ここ数試合の中で一番チャンスが少なく、内容的にあまり良いとは言えないゲームだった(手塚聡監督)」岡山は、ホームに戻る次の鳥栖戦(7/12)でもう一度軌道修正を図らなくてはならない。前線で懸命に体を張ってボールを預かろうとしていた西野晃平、攻撃に変化を付けゴールへの糸口を探っていた保坂一成ら個々の頑張りを再度チームとして活かせるよう立て直さなくては。雨の中を遠路駆けつけ、試合終了後もチームを鼓舞する声援を送っていたサポーターたちもきっとそれを待ち望んでいるはずだ。
以上
2009.07.09 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
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