8月30日(日)J2 第36節 横浜FC vs 徳島(18:00KICK OFF/ニッパ球)
スカパー!生中継 Ch184 17:50〜(解説:川本治、実況:西達彦、リポーター:湯本久美)
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3歩進んで2歩下がることの連続。今年の横浜FCの歩みは決して目覚ましいものではないが、積み上げてきたものは、確実にチームに蓄積してきている。東京V、仙台に勝利し、チームは自信を深めた。さらに、C大阪と岐阜には先制されながらも逆転を演じる。ここまでは、この数試合で大きく「進んだ3歩」。しかし、この2試合とも逆転しながら、試合終盤に掛けてゾーンを下げてしまいリードを守りきれず、C大阪戦では勝点3を逃し、岐阜戦では逆転負けを喫した。逆転をする底力を身につけながら、勝点に結びつけられず「2歩下がる」結果となった。
この2歩下がった部分が横浜FCの新たな成長に向けた階段であり、「ゲームの流れを読む力」を身につけることが求められている。「仙台戦でも、勝っている時に下がってしまい、相手にボールを持たれる時間が多くなった」と、樋口靖洋監督は、リードした時に守備ブロックを下げてしまうことでペースを相手に渡し続けてしまうことの問題を指摘する。ゾーンを下げてしまえばどうしても自陣ゴール前のシーンが増えてしまい、その状態を長く続けながら失点0で終わることができるほどJ2は甘くない。
「岐阜戦でも2-1になってから完全に相手に流れを渡してしまうプレーがあった。カウンターができるかもしれないが、そこに五分五分のボールを蹴ってしまって相手に渡ってしまい逆にカウンターを食らうシーンもあった。五分五分のボールを蹴るぐらいなら、その状況だったら無理して狙わないで遅攻になっても良いから確実に一度ボールの落ち着かせどころを作ってやらないといけない」と樋口監督が語るように、相手にボールを渡す時間をいかに減らすか、リードした時間帯のプレーの選択におけるミスをなくすことが重要になる。意思統一しなればいけないのは、時間帯によるボールの運び方、落ち着かせ方、勢いの出し方。そして、試合の流れを読み、流れをつかみ、流れを渡さない老獪さを身につけることができるか。過去2試合の反省を生かして、次の「3歩」を進められるかが問われるゲームとなる。
一方の徳島は、第2クールに甲府、鳥栖、湘南に勝利し、稼いだ勝点は28と躍進を見せた。しかし、この2試合は仙台、甲府に連敗中。特に落ち込んでいるのはシュート数で、仙台戦では5本、甲府戦ではわずかに1本と、ゴールに向かう迫力が出せていない。樋口監督は「第2クールの途中で3-5-2にするようになってから、相手への対応を考えるようになったように見える。ただ、シュートを打てていないから、高いポジションを取りたいと思うはず。そのために4バックに戻してアグレッシブに来るのでは」と分析するように、徳島本来のスタイルであるアグレッシブさを取り戻すことが、迫力を出すための入口になる。前節では、甲府は強烈なフォアチェックを敢行し、羽地に入るボールそのものを封じた。横浜FCもその戦い方を参考にするはず。「徳島のストロングポイントは柿谷と徳重が前を向いてボールを持つこと。これを封じるためにはトップに収めさせないことが重要」(樋口監督)と、この局面の攻防は、特に試合がヒートアップする後半に大きな見所となるだろう。
横浜FCと徳島の過去2回の対戦は、2戦とも徳島の勝利。第1クールの対戦(第12節)は横浜FCがゲームのほとんどでイニシアチブを取って試合を進めるものの、前半終了間際の失点と、カウンターによる失点での敗戦。第2クールの対戦(第22節)でも、ペースをつかみながら、移籍後いきなり出場した柿谷曜一朗にゴールを決められ敗戦。試合の内容を見る限りは現在の順位差ほどの差はなく、ちょっとしたゴールに結びつける力の差で試合が決まっている。この試合でも、試合の流れを見極めて、その流れを確実につかんだチームに勝利がもたらされるだろう。
樋口監督と美濃部直彦監督は、S級ライセンスを取得した同期。「意識は全くない」と樋口監督は述べるが、「彼のことは良く知っているし、アグレッシブにくるはず」と、ともにアグレッシブなスタイルを持つチーム同士の戦いは熱いものになるはず。この数試合、横浜FCは聖地ニッパツ三ツ沢球技場でドラマチックな戦いを演じ、ホームスタジアムとしての雰囲気は良い具合に高まっている。今年の夏休み最後となるゲームだけに、最高の盛り上がりを楽しめる展開となることを期待したい。
以上
2009.08.29 Reported by 松尾真一郎
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