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【J1:第25節 清水 vs 大宮】レポート:ヨンセンの1発を守りきった清水が、大きな価値のある勝点3を獲得。試合運びの面でも進化の跡を見せた。(09.09.13)

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9月12日(土) 2009 J1リーグ戦 第25節
清水 1 - 0 大宮 (13:04/アウスタ/13,169人)
得点者:4' ヨンセン(清水)
スカパー!再放送 Ch180 9/14(月)10:00〜(解説:川本治、実況:桑原学、リポーター:小野響子)
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「今日はいつも以上に結果にこだわったゲーム」(清水・伊東輝悦)という意識は、他の選手たちにも長谷川健太監督にも共通するものだった。試合内容も、その言葉通りのもの。そして狙い通りにきっちりと1-0で勝ちきったことは、清水がまた一段階ステップアップするために、非常に大きな意味があった。

今の清水には、日本代表のオランダ遠征から戻ったばかりの岡崎慎司や、腰に痛みのあるDF児玉新を休ませる余裕はない。チーム全体としても疲労が蓄積し、残暑の中での13時キックオフで、100%のパフォーマンスを発揮するのは難しい状態だった。それを承知のうえで、ナビスコカップ敗退のショックを払拭するためにも、優勝争いに踏みとどまるためにも、難敵・大宮から「どうしてもホームで勝点3を取らなければいけないゲーム」(長谷川監督)だった。

そう考えると、開始わずか4分で先制点を奪えたことは本当に大きかった。清水は、立ち上がりからエンジン全開というわけにはいかなかったが、選手たちの動きは悪くなく、精神的にも落ち着いて試合に入っていた。その中で、4分に左サイドバックの太田宏介が前線に長いボールを入れ、岡崎が競ってこぼれたボールにヨンセンが反応して、ダイレクトで右足ミドルシュート。これが大きくバウンドしながらGKの手をかすめてゴール右に決まった。
暑さとハードスケジュールで疲れがたまる中でも好調さを維持している驚くべき35歳・ヨンセンは、この試合でも攻守にわたってチームに大きく貢献し、さらに試合を決める一仕事まで見せてくれた。

これで余裕が出た清水は、パスを落ち着いてつなぎ、セカンドボールにも良い反応を見せて、ボールを支配していく。その中でヨンセンの前線でのキープ力は、とくに大きな力を発揮。また、ボール保持者に対するアプローチやセカンドボールへの反応といった面では惜しむことなく鋭い動きを見せ、ボールを簡単に失わないことによって無駄な体力の消耗を抑えた。
「セカンドボールを相手に拾われると、5mしか戻らなくて済むところを、20〜30m戻らないといけない状況になってしまうので、そういうところで手を抜かないことが大事」(市川大祐)という意味でも、要所要所で大宮を上回る運動量を見せたことが、結果的に省エネにもつながっていた。それは、安定して上位に居続けるチームになるためには、必ずできなければいけない試合の運び方でもある。
その結果として、前半のシュート数は清水が11本、大宮が2本。岡崎の疲労が目立つ清水は、シュート数のわりには決定機が少なかったし、20分に石原直樹に完全に裏に抜け出される大ピンチがあった。だが、前半をトータルで見れば、先制点を奪った優位を生かして、ほぼゲームをコントロールすることはできていた。

それに対して大宮は、ハーフタイムでとくに動きを見せることはなく、後半に入っても流れはあまり変わらない。大宮の張外龍監督は、「守備から攻撃に移るときに時間をかけてしまったことが今日の敗因」と振り返ったが、清水がうまく縦パスを封じて攻撃を遅らせたという側面もある。そのため、クサビが入らないことに業を煮やしたラファエルが、中盤まで戻ってボールを受ける回数が徐々に多くなっていったが、それでは清水の守備陣を脅かすことはできなかった。
ただ、清水のほうも大宮のカウンター攻撃を警戒してリスクマネージメントにかなり注意を払っていた分、攻撃ではそれほど無理ができない状況となり、追加点を狙うという意味ではやや迫力不足。それでも、後半9分に岡崎に代わって藤本淳吾が入ってからは、藤本が無理に攻め急がず、ボールを落ち着かせる役割を担い、うまく時間を使っていく。
もちろん、大宮はドゥドゥ(18分)、土岐田洸平(30分)、藤田祥史(38分)と攻撃の選手を投入して反撃に出て、清水が守勢に回る時間は少しずつ長くなっていったが、そこでも清水の守備組織は破綻を見せない。ピンチになりかけた場面でも、センターバックの児玉と岩下敬輔が身体を張って未然に防ぎ、大宮のシュートは後半4本に増えたものの、決定機と呼べるほどのチャンスは作らせなかった。終盤は清水が早めに時間稼ぎのプレーに入り、恐さのあるセットプレーも高い集中力で抑えきって、1-0のままタイムアップ。清水は大きな「踏ん張りどころ」(長谷川監督)でしっかりと踏みとどまり、リーグ戦の無敗を10試合に伸ばした。

ゴールは水ものなので、ヨンセンのシュートが決まらず、逆に石原のシュートが入っていた可能性もある。ただ、大宮が先制された中で自分たちの課題を露呈し、清水が先制した後に以前より大人っぽい試合運びを見せたことは間違いない。それは清水にとって、大きな収穫のひとつだった。

以上

2009.09.13 Reported by 前島芳雄
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