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【J2:第48節 湘南 vs 東京V】レポート:起死回生の同点ゴールは確信の結実。東京Vと渾身のドローを演じ、湘南が扉に手をかけた。(09.11.09)

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11月8日(日) 2009 J2リーグ戦 第48節
湘南 2 - 2 東京V (12:33/平塚/11,653人)
得点者:26' 寺川能人(湘南)、42' 井上平(東京V)、61' レアンドロ(東京V)、89' 阿部吉朗(湘南)
スカパー!再放送 Ch181 11/9(月)13:00〜(解説:菅野将晃、実況:関根信宏、リポーター:児玉美保)
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序盤、流れを引き寄せたのはホームの湘南だった。臼井幸平のオーバーラップやセットプレーを重ねて好機をつくる。しかしジャーンのヘッドはポストを叩き、田原豊の狙いも際どく枠を外れた。アジエル、臼井と繋ぎ、中村祐也のグラウンダーのクロスに走りこんだ田原の足も合わない。2週間が経って忘れかけていた前節熊本戦(0-1)が脳裏をよぎる。決定機を再三逸したあとで相手に得点が転がり込む典型的な展開だ。しかもこの日の湘南は少し硬く見えた。だから26分の寺川能人の先制ゴールは、ネガティブなほうへと陥ってしまいそうな流れを払拭するに十分だった。東京Vが湘南陣内でボールを回し、下げたその一瞬の隙を逃さない。田原の果敢な奪取を契機に始まった攻撃は、アジエル、中村、寺川と、低い位置から縦へ縦へと瞬く間に繋がれる。そしてフリーで受けた寺川は、ひとつ間を置き、狙いを定め、落ち着いて左足を振り抜くのだった。

ただスコアとは裏腹に、ゲームは次第に東京Vのペースになりつつあった。コンパクトな守備が落ち着いてくると、ボールを持てば永里源気が絞り、あるいはレアンドロが下がるなどして、いわゆるバイタルエリアへの侵入を繰り返し、また福田健介のオーバーラップを絡めて右サイドを中心に攻略にかかる。失点直後の28分にはコーナーキックを防いでカウンターに転じ、2トップで決定機をつくってもいた。そして東京Vの流れは42分、ゴールに結ばれる。永里が右サイド深くで相手DFをかわしクロスを入れ、井上平がファーサイドで合わせたのだ。その前の決定機ではヒットしなかった井上の意地を見た同点弾である。

61分の東京Vの追加点も永里の仕掛けが絡んでいる。右サイドからペナルティエリアに持ち込み、相手DFにカットされるも、そのこぼれ球がレアンドロの足元に渡った。枠を狙いすましたレアンドロの柔らかいシュートには、それまで鋭い反応で幾度もゴールを死守していたGK野澤洋輔の手も届かなかった。

東京Vのリズムはいい。背景には、「試合を通して機能していた」と松田岳夫監督が試合後に触れた守備の連係と、「相手のバイタルエリアを効果的に使う」その攻撃があった。逆に、「裏返されたのは厳しかった」と反町康治監督が振り返ったとおり、湘南にとってはビハインドが重くのしかかる。アジエルや臼井らが絡みつつ攻め込むも、縦パスから放った田原のミドルはクロスバーを越え、ロングボールは敵のブロックを前に通らない。残された30分は滑るように過ぎゆき、ついにロスタイムが掲示された。「4分」――しかし、少し長めのこの猶予がふたたび、平塚にドラマをもたらすことになる。

ボールが湘南陣内でタッチラインを割るや、野澤のスローインから村松大輔が相手ゴール前にロングフィードを送る。GK土肥洋一は言う。「引いて守る意識が強く、逆に引きすぎてしまった」。村松からのボールを、パワープレーに出ていたジャーンがヘッドで折り返す。相手DFのあいだから躍り出たのは、途中出場の阿部吉朗だった。「交代で入ってから相手DFと逆の動きを2,3度繰り返していた。最後はジャーンの折り返しを信じて走りました。みんなの気持ちが繋がった」。ジャーンからのふわりと浮いたボールに、刈り上げた頭を無心で合わせる。1万人を超えるサポーターの歓喜が一気に弾けたとき、手元の時計が静かに49分を刻んだ。

「ベンチ、会社、お客さんを含めて、誰も諦めていなかったと思う」この日キャプテンマークを巻いた寺川は語った。ふと、先日開催されたシンポジウムが思い出される。「苦節10年、いよいよ昇格が目前にある」そう語ったのは、河野太郎衆議院議員だった。そして眞壁潔代表取締役は言った、「ここで昇格することがベルマーレにとってどれだけ大切か、私はいちばん知っているつもりです。信じる量の多いチームが結果を出している。そして我々には、信じてくれる皆さんがいる」と。湘南は次節、勝点で並んだ甲府とのかつてない大一番に挑む。ひたすら信じ悲願への扉に手をかけたいま、あとは自力でこじ開けるのみだ。笑える時代を、皆でつくろうじゃないか。

以上


2009.11.09 Reported by 隈元大吾
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