2月27日(土) 2010 FUJI XEROX SUPER CUP
鹿島 1 - 1(PK 5 - 3)G大阪 (13:36/国立/34,634人)
得点者:20' マルキーニョス(鹿島)、45'+1 加地亮(G大阪)
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FUJI XEROX SUPER CUPでのPK戦を勝ったことがなかった鹿島が、三度目の正直で初めて勝利。今季最初のタイトルを獲得した。
試合はいきなり鹿島のピンチで幕を開ける。自陣でパスを受けた新井場徹が背後から忍び寄るルーカスに気が付かず、そのままボールを奪われてしまう。ドリブルで持ち込んだルーカスのシュートはわずかにゴールを外れたものの、これで勢いを得たG大阪が一気に攻勢に出てきた。
ただ、G大阪が一方的に攻めていたように見えた場面でも、鹿島の選手たちが考えていることは違ったようだ。
「正直、ラインを深くした部分はあります」とは、岩政大樹。まずは、ゴールを背にして守備をすることから、チームが落ち着きを取り戻すことを優先させた。それは、最終ラインより前のポジションの選手たちも同様。ボランチの小笠原満男「俺らは前でやらせてるつもり」と、敢えてプレスにいかず、まずは相手の攻撃を受け止めることに専念していた。
試合中に、別々のポジションの選手たちが同じことを考えてプレーできることは、鹿島が持っている最大の強みだろう。この時間帯にゴールを割らせなかったことで、ラインを上げられるようになり、G大阪は攻めの形を失っていった。
15分、鹿島が反撃に出る。右サイドを突破したマルキーニョスから、中央に走り込んだ興梠慎三にパスが通ったものの、シュートはわずかにゴール右にそれる。流れは完全に鹿島に移っていた。そして、19分。ゴール右でFKを得るとキッカーは野沢拓也。ゴール前に鋭いボールを送り込むとイ・ジョンスが倒されてPKの判定。これをマルキーニョスが落ち着いて決め、鹿島が先制点をあげた。
しかしこの後、鹿島にミスが続発し、またもや流れを失ってしまう。「もう少し裏を狙えと言われていました」(興梠)というように、小笠原から2トップに対して指示が出ていた。そのため、ロングボールを狙う場面が増えたのだが、大きくそれることが多くなる。すると前半終了間際、加地亮のミドルシュートが小笠原の頭に当たると、方向を変えたシュートは絶妙の放物線を描きゴールへ吸い込まれ同点に追いつかれてしまったのだ。
後半に入っても、いまひとつピリッとしない鹿島。とはいえ、65分に精彩を欠いたフェリペガブリエルに代わり遠藤康がピッチに立つと、両チームの攻撃姿勢が鮮明になる。82分には岩政とイ・ジョンスの前に青木を置き、両SBを高い位置にあげ、さらに攻勢を強める。互いのチームがゴール前に攻め込む場面が増え、ようやくスペクタクルな時間帯が生まれた。
だが、90分では決着が付かず、PK戦の末、すべてのキッカーがゴール右に蹴り込んだ鹿島がPK5-3で勝利し、今シーズン最初のタイトルを手にした。ただ、Jリーグを代表する両チームの対戦なだけに、試合終盤ではなく、もう少し早い時間帯にゴール前での攻防を見たかった。
特に互いのゴールに至るまでのスタイルはまったく違う。ハーフタイム、「相手のラインディフェンスの背後を狙え」と指示したオリヴェイラ監督に対し、西野朗監督は「もっと中盤でつないでいけ」と選手を送り出している。ミスが多く、両チームのスタイルが鮮明になるのはわずかな時間帯だった。リーグ戦での対戦時には、そうした試合を期待したい。
以上
2010.02.28 Reported by 田中滋













