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【J2:第20節 千葉 vs 大分】レポート:選手の自己判断による布陣変更、ロングパスを織り交ぜた攻撃が奏功した千葉がゴールラッシュの大勝。大分はチャンスを作るも千葉の好守に阻まれ、守備のミスに泣く。(10.08.01)

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7月31日(土) 2010 J2リーグ戦 第20節
千葉 5 - 0 大分 (19:03/フクアリ/13,122人)
得点者:2' 谷澤達也(千葉)、35' 深井正樹(千葉)、56' ネット(千葉)、74' 谷澤達也(千葉)、87' ネット(千葉)
スカパー!再放送 Ch181 8/2(月)深00:00〜
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ここ2試合の鬱憤を晴らすようなゴールラッシュだった。千葉がJ2リーグ戦後半戦の初戦を5−0と大勝し、下降気味だった調子の波を上向かせるとともに、試合の翌日(8月1日)にロシアに出発するFW巻誠一郎の門出に見事な花を添えた。

試合前、千葉の江尻篤彦監督はアンカーを置いた4−3−3システムで選手を送り出したが、試合が始まるとMFの佐藤勇人と工藤浩平のダブルボランチ、MF谷澤達也のトップ下という布陣だった。「縦パスに対応するため」(佐藤)の選手の自己判断だったが、結果的に攻守両面で奏功した。悪い時の千葉は、アンカーの選手の両サイドのスペースを相手に使われ、前線に選手が密集しすぎてシュートまで持ちこめずにいた。だが、今節は中盤の中央で大分のパスを奪い、谷澤が自由に動いて生き生きとプレーした。先制点はMFアレックス、FWネットとつないでペナルティエリアに出たボールを、谷澤がターンしながらバウンドに合わせてシュート。2分という早い時間の先制ゴールで千葉が波に乗った。

千葉にとってよかったのは、これまで苦戦した相手と違い、大分が守備となると自陣に引き気味になってブロックを作る守備ではなかったことだ。むしろ前からプレスをかけてきたのだが、千葉はそれに対して無理にパスをつないで攻めるのではなく、時にはシンプルに大分のディフェンスラインの背後を狙うロングパスの攻めも織り交ぜた。35分のFW深井正樹の体を倒しながらの見事な左足のボレーシュートは、工藤のロングパスから。さらに、勝利をグッと引き寄せた56分のネットのゴールは、DFマーク ミリガンの出場停止でスタメン出場のチャンスを得たDF福元洋平が前線へ送ったボールから。パスの出し手と受け手の呼吸がうまく合い、大分の守備の隙を突いたゴールだった。

試合開始早々の失点で出鼻を挫かれた大分だが、前半の終盤にはMFキム ボギョンやFWチェ ジョンハンが千葉ゴールを脅かした。だが、シュートの精度不足や千葉のGK櫛野亮の好守でゴールには至らない。状況を打開すべく後半から選手を2人入れ替えて反撃するも、70分のFW高松大樹の強烈なミドルシュートはGK櫛野がファインセーブ。大分サポーターの「1点取ろう」という声援に、最後まで応えることはできずに終わった。

74分にはネットのクロスボールを逆サイドで胸トラップした谷澤がゴールし、87分には深井のパスを受けたネットが切り返しで大分のGK下川誠吾をかわしてゴール。貪欲にゴールを狙い続けての大量得点に目が行きがちだが、今節は千葉守備陣の奮闘も光った。例えば24分、大分のチョ ジェンハンがフリー気味でパスを受けた時には、まず福元がスライディングでシュートをブロックに行き、さらにDF茶野隆行もスライディングでブロックしてシュートを打たせなかった。44分の大分のMF井上裕大のシュートには福元と佐藤が詰めに行って当て、ボールをゴールの枠には飛ばさせなかった。12本のシュートを打たれており、ピンチがなかったわけではないが、無失点に抑えたことは自信につながる。

大分に快勝した千葉だが、前半の半ばには相手にマークされている選手の足下にボールを入れてパスをつなごうとした場面もあり、スペースに出てパスをもらう動きに物足りなさがあった。守備ブロックを作る相手には賢く走る動きで相手を引き出し、スペースを作る動きが必要。それが今後の戦いでできるようになれば、苦しい戦いは減るはずだ。

以上

2010.08.01 Reported by 赤沼圭子
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