11月20日（土） 2010 J1リーグ戦 第31節
Ｃ大阪 2 - 0 横浜FM　（17:04／金鳥スタ／13,473人）
得点者：25' オウンゴ−ル（Ｃ大阪）、62' 家長昭博（Ｃ大阪）
スカパー！再放送 Ch185 11/21（日）後11:00〜
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ACL出場権を目指す上位直接対決、4位Ｃ大阪と、勝点1差で追う7位横浜FMとの一戦は、ホームのＣ大阪が家長昭博の2戦連続ゴールなどで2-0と快勝。勝点を52に伸ばし、同56で並ぶ2位鹿島、3位Ｇ大阪に次ぐ4位の座をキープした。

「今日の結果を本当にうれしく思う。その理由は、今日は前半立ち上がりから素晴らしいスピリッツを最後まで見せてくれたからだ」と、Ｃ大阪のレヴィークルピ監督は開口一番、試合後の会見で選手たちを讃えた。指揮官の言うとおり、今節のＣ大阪は「最初から最後まで選手たちは相手を圧倒するものをみせていた。彼らは勇気をもって勝利を目指して最後までハードに戦った」。

「特にここ2試合は立ち上がりが悪かったこともあり、最初からアプローチをかけて、前からプレスに行こうと、話し合っていた」（マルチネス）Ｃ大阪は、ホームのサポーターの熱い後押しもあって、序盤から攻勢を仕掛け、両サイドの酒本憲幸、丸橋祐介からのクロス、中央からの崩しなどですぐに主導権を得る。CKからも2度決定機を得るなど、ゴールに迫ると、その成果が実ったのは、前半の25分だった。

自陣でフリーのアマラウが、相手DFの曖昧な高さのラインを突き、ロングフィード。これに鋭い飛び出しで反応した乾貴士が、裏スペースに抜け出すと、GKの飛び出しを見計らいながらシュート。ボールは、クリアしようと戻ってきた横浜FM守備陣のオウンゴールを誘い、Ｃ大阪は、前節の山形戦、天皇杯の鹿島戦ではできなかった先制点を挙げることに成功する。

そこからも、アドリアーノや乾、清武弘嗣らが前線を自在に動き回り、チャンスを作り出したＣ大阪。途中、キンチョウスタジアム初先発のGKキム ジンヒョンが、緊張からか、緩慢なプレーでピンチを招いたシーンもあったが、公式戦2試合ぶりに復帰したDF上本大海らの身体を張ったディフェンスなどもあって、相手に流れを渡さない。

1点リードで折り返した後半、最初の15分こそ横浜FMの反撃にあったが、立ち直ったキムの好守や、相手の拙攻などもあって、ピンチを凌ぐと、迎えた62分、待望の追加点をＣ大阪が獲得する。決めたのは、3シャドーの軸、家長昭博。GKキムからのゴールキックを、前線でアドリアーノがヘッドで落とすと、このボールを受けた14番は、相手DFラインをスルリと突破。そして、冷静にGKを見ながら左足でシュートを放つと、ボールは右ゴールポストに当たってゴールイン。その瞬間、ゴール裏をはじめとするＣ大阪サポーターは一斉に立ち上がって歓喜し、家長もガッツポーズ。会心の笑顔で選手たちと抱擁をかわすなど、体いっぱいで喜びを表現していた。

その後も、アドリアーノに再三決定的な場面が訪れながらも決め切れず、3点目こそならなかったＣ大阪だが、この日、大車輪の活躍を見せた酒本をはじめ、イレブンの勢いは最後まで衰えることなく、豊富な運動量で相手を零封。この結果、今季14勝目をつかんだＣ大阪は、新ホーム、キンチョウスタジアムでの成績を5勝2分けとして、7戦連続無敗を継続し、上位戦線に生き残った。

逆に横浜FMは、ケガのため欠場した中澤佑二、栗原勇蔵の主力DF陣の穴が、この試合でも響いた形になった。松田直樹、波戸康広のセンターバックコンビ、清水範久と小椋祥平のダブルボランチで、4-2-3-1の布陣でこの試合に臨んでいたが、前半はとりわけバランスの悪さが目立った。後半、河合竜二を投入して小椋をセンターバック、波戸を右サイドに回し、さらに高校生FW小野裕二をピッチに送りこんでからは、小野の突破などで勢いも出てきたが、反撃も実らず。直接対決に敗れ、上位争いから後退してしまった。「負けが続き、気持ちの面でも下を向いてしまった」と試合後、振り返ったのは木村和司監督。「またすぐ試合があるので、切り替えていかないと。それが大事」と、自らに言い聞かせるように、残り3試合での巻き返しを誓っていた。

以上

2010.11.21 Reported by 前田敏勝