11月20日（土） 2010 J1リーグ戦 第31節
Ｆ東京 1 - 2 川崎Ｆ　（14:04／味スタ／28,480人）
得点者：47' 矢島卓郎（川崎Ｆ）、66' 森重真人（Ｆ東京）、84' ジュニーニョ（川崎Ｆ）
スカパー！再放送 Ch181 11/22（月）後09:00〜
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F東京は敗れた。川崎Fに1-2で敗戦し、勝点を伸ばすことはできなかった。降格圏の16位神戸とは勝点1差に縮まった。残りは、3試合しか残されていない。

前半を0-0で折り返すと、後半、試合が動く。47分、左サイドを崩されてFW矢島卓郎に先制点を奪われる。しかし、DF森重真人が66分、右CKから頭で合わせて同点ゴールを突き刺した。ここまでの展開は悪くはなかったが、84分、ヴィトール・ジュニオールからのロングボールが上がると、走りこんできたジュニーニョに決められてしまう。F東京は攻勢を仕掛けたものの、ゴールは遠く、終了の笛を聞いた。

鍵を握る2点目の行方は、徹し続けたチームに転がり込んだ。前半から川崎Fのカウンター攻撃には手を焼き続けた。ヴィトール・ジュニオールが、こぼれ球を拾うと独力でボールを運び続けた。F東京はチームで跳ね返し続けたが、最後の最後で決壊した。
勝利を呼び込んだ、川崎Fを称えるべきだろう。120分を戦った試合から中2日だったが、最後まで彼らは走り切った。決定機を逃さなかったことに加えて、守備の奮闘も光った。最終ラインと、ドイスボランチの踏ん張りも見逃せない。ヴィトール・ジュニオールと、ジュニーニョが攻撃に専念できたのは、彼らがいたからだろう。

F東京は、後半、システムを変更して手を尽くした。失点から3分後にリカルジーニョ、10分後には椋原健太を投入して4-4-2から梶山陽平をトップ下に上げる4-2-3-1にして攻めに転じた。そして、終盤には3バックにしてパワープレーも仕掛けた。最後はＧＫ権田修一も上げて、同点ゴールを目指した。手を尽くさなかったわけではない。届かなかった。
森重にとっては残酷な結末だった。100試合出場を自らのゴールで飾り、前半から攻守でハイパフォーマンスを続けてきた。それが、ヴィトールからのロングボールの処理を誤ると、ジュニーニョに決勝点を許してしまった。しかし、この結末を生んだのは「チームだ」と、石川直宏は言った。
「そういう形を作らせてしまったのはチーム。だからこそ、チームで乗り越えたいと思う」（石川直宏）

3試合しか残されていない。焦りは、恐怖となる。心は折れそうだ。しかし、直面している危機的状況をも受け止めて乗り越えていかなければいけない。
「もう腹をくくって割り切って戦うしかない」（羽生直剛）
火曜日には優勝を決めた、名古屋との試合が控えている。開き直ることも大切なのかもしれない。チームが一つになって戦うしかない。戦術、戦略とはかけ離れた戦いが待っている。名古屋、山形、京都。残留争いには、もう泣く間も用意されていない。

以上

2010.11.21 Reported by 馬場康平