スカパー!生中継 Ch308 後04:55〜
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シーズンも残り3節。残留争いの大一番である。
前節で京都に快勝して勝点を37まで伸ばし13位に浮上した大宮が、勝点31で16位と残留のかかる神戸をホームに迎える。大宮は、勝てば残留が確定。引き分けでも、残り2試合で勝点6差で、悪い結果ではない。しかし負ければもちろん、射程圏内に収められることになる。神戸の残りの対戦相手が、後半戦になって調子を落としている清水、浦和であることを考えると、最低でも引き分けが大宮のノルマだ。
一方の神戸は、言うまでもなく勝つしかない。14時から行われるF東京(勝点32・15位)の結果次第では、降格圏を脱出できる可能性もある。F東京が勝ち、神戸が負けた場合でも降格が決定することはないが、F東京がケガ人の復帰で調子を上げていることに加えて、対戦相手が山形、京都と下位チームであることを考えれば、最悪でも勝点1差を死守しなければならない。
大宮も神戸も、チームの調子は上がっている。ここ5試合で積み上げた勝点は、大宮が10で神戸が8。特に神戸は4試合負けなし。大久保が負傷で今季絶望となったものの、18歳の小川慶治朗の活躍に象徴されるように勢いは現在のJでも屈指。前節の鹿島戦も、引いて守りぬいての引き分けではなく、アグレッシブなサッカーで互角以上の戦いを演じている。
お互いに不安材料もある。大宮はセンターバック坪内秀介が、レンタル元の神戸との契約条件によって出場しない。今シーズンの大宮は、坪内がセンターバックとして出場した試合は平均失点数が1を切っているのに対し、出場していない試合は2を超えているだけに、その不在は大宮にとっては痛い。カバーリングを得意とする坪内を欠き、高さと強さが特徴の深谷友基とマトがコンビを組んだ場合は、スピードのある相手FWに翻弄される場面が目立つ。GK北野貴之は「スピードを警戒して、個人で引いてしまってラインを乱さないよう、しっかり後ろから声をかけたい」と、より集中して守備に臨む。
神戸もセンターバック北本久仁衛が前節で警告を受け累積警告により出場停止となる。闘志をむき出しに、激しい守備を牽引する精神的支柱だけに、こちらも神戸にとっては痛い。
お互いに守備の要を欠き、引いて守るには不安がある。となれば前線から激しくプレスをかけ合う展開が予想され、それはどちらかといえば神戸の望む展開だが、大宮もそれに乗らざるを得ない。しかし「厳しくプレスに来ても、逆にそれを抜ければチャンス」(MF金久保順)であり、ラファエル、李天秀の個人能力によるシュートシーンも増えるだろう。しかも大宮にとってはホームであり、「絶対に勝ちに行く。引き分けは考えない」(MF橋本早十)と、一歩も引かない構えだ。
当事者の大宮と神戸だけではなく、大宮と勝点で並ぶ12位の仙台、14位の山形、そしてF東京の命運をも握るこの一戦は、今節、最も注目を集める試合となるだろう。見ごたえのある、激しい攻め合いに期待したい。
以上
※文中で「昇格」「降格」「残留」と表記していますが、正式な決定はJリーグ理事会で行われます。
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2010.11.22 Reported by 芥川和久













