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何も書く必要はないだろう。今季ホーム最終戦、そして木山隆之監督が指揮する最後のホームゲーム。何が起きようとも、選手たちは強くたくましく、最後の最後まで勝利を目指して戦い抜いてくれるに違いない。「どんなことがあっても集中して戦うのがプロ。全然心配していない」と木山監督も選手たちに信頼のまなざしを送る。あとは選手たちがピッチの上ですべてを出し切るだけだ。
前節栃木戦でそのために必要なスタンスを水戸は取り戻した。決していい内容ではなかったが、90分間戦う気持ちをむき出しに戦い抜いた。その結果、10試合ぶりの勝利を手にしたのである。その象徴となったのが、ゴールシーン。下田光平が放ったミドルシュートのこぼれ球に素早く反応した中山悟志がGKのキックに詰めて、ゴールへ押し込んだ。そのシーンをビデオで見直した木山監督は「あのシュートに対して、両チームで中山1人だけが反応しているんだよね。それが今のチームに必要なこと。どんなに泥臭くてもゴールを狙おうという気持ちが大事。他のFWも見習ってほしい」と語った。
今季の水戸が下位に低迷する最大の理由は得点力不足にある。チームとしてチャンスは作れているものの、決めきれなかったために浮上のチャンスを逃してきた。それは技術的な問題もあるが、精神的な問題が大きいように思われる。「ゴールを決める」という強い気持ちこそ、今まで足りなかったもの。荒田智之(磐田)や高崎寛之(浦和)はその気持ちがあったからゴールを重ねることができたことをもう一度思い出したい。「点を取るためにも全員がゴールへの強い意識を持たないといけない」と木山監督が語るように、前節のようにどんなにミスをしても下を向かずにチーム全員でゴールへ向かう姿勢を持って戦い抜くことが重要。甲府からも必ずゴールを奪えるはずだ。草津が4点取ったなら水戸は5点取れるはず。その気概を持って試合に臨んでもらいたい。
木山監督が3年間かけてこのチームに植えつけてきたのが「ゴールに向かう姿勢」と「勝利に対する姿勢」である。3年間の集大成をこの一戦でぶつけなければならない。思い出されるのは、07年のホーム最終戦。前田秀樹前監督のホームラストゲームとなった試合で選手たちは力のすべてを出し切り、昇格争いを繰り広げていたC大阪から勝利を挙げたのだ。「あの試合は忘れられない」と本間幸司は振り返り、「今回もあんな試合をしなければならない」と鋭い視線で語った。
そのために必要なのは選手の力だけではない。水戸を支えるすべての人の、水戸を愛するすべての人の、水戸にちょっとでも興味のあるすべての人の思いを、この90分間に集結させることが重要だ。木山監督が水戸というクラブに計り知れないほど大きなものをもたらしてくれたことは言うまでもない。今度はみんなで恩返しをする番だ。声枯れるほどの声援と、手が痛くなるほどの手拍子と、胸いっぱいの愛情を、チームに贈って後押ししよう。そして、最高の形で木山監督を送り出そう。水戸に狂い咲いた“木山サッカー”の最終章。演出するのは、水戸に携わる1人1人だ。
甲府にとっても重要な一戦だ。J1昇格を決めた翌節のゲームで、草津に2対4の大敗。ホームのサポーターと喜びを分かち合うことができなかった。昇格を決めたとはいえ、来季に向けての戦いはすでに始まっている。険しいJ1を戦い抜くためにも、今からしっかり準備をしておかなければならない。残り試合を勝ちきることで、来季への明るい展望が見えてくることとなる。
ただ、今節は4人の出場停止者を抱える苦しい状況。特にリーグ得点王のハーフナー・マイクを欠くのは痛い。ここまで彼を中心としたサッカーをしてきただけに、今節どのような戦い方をするのか、内田一夫監督の手腕が問われることとなる。しかし、水戸側からは「フレッシュな選手が出て来る方が嫌」「試合に飢えている選手たちのプレーは厄介」という声が多く、むしろ状況が好転する可能性を秘めている。代わりに出場機会を得た選手たちの発奮がチームを活性化することができれば、この試合の勝利だけでなく、来季に向けての大きな糧となる。ピンチをチャンスに変えることができるか。この一戦は、J1に向けての試金石となりそうだ。
以上
2010.11.27 Reported by 佐藤拓也













