11月28日(日) 2010 J2リーグ戦 第37節
鳥栖 0 - 0 大分 (16:34/ベアスタ/9,792人)
スカパー!再放送 Ch185 11/29(月)深03:00〜
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☆大分側レポートはこちら!
今シーズンのベストアメニティスタジアムでの試合がすべて終了した。今季のキャンプインも、ここベストアメニティスタジアムで始まった。多くのファンやサポーターの声援を受けながら今季のスタートを切った。
そして、今節の対大分戦を持ってホームゲームは終了した。
『バトル・オブ・九州』の最終戦ともなった今節の戦いは、大きな意味を持つ試合だった。「J1昇格を目指して」(松本監督/鳥栖)と臨んだシーズンだったが戦績は芳しくなく、多くの人の期待を裏切った内容だった。それでも、今節の戦いを見た人は、来季に向けての期待を少しだけ持つことができたのではないだろうか。
開始早々から鳥栖は早いプレスでボールを追いかけ、大分の細かなパス回しを消していった。好機と見ると人数をかけてボールを奪いに行った。「第1戦から比べてみると、随分とチームが成長した」と松本監督は守備での成長を認めた。攻撃でも、細かなパスでつないで相手が寄ってきたところで逆サイドへの展開を行い、大分に絞りどころを見つけさせなかった。「早いパスワークでボールがよく動いた」とも松本監督は評価した。
「自分たちで考えるサッカーが、この時期に来て形になってきている」と練習で話しをしてくれたことも含めると、ようやく今季の鳥栖のサッカーを体現できるようになったといえるだろう。
しかし、今節で鳥栖のホームゲームはすべて終了した。残すのは、栃木でのアウェイ戦1試合のみである。
左サイドのMF柳澤隼がボールを持って中に仕掛けるとDF磯崎敬太が積極的に追い越す動きを見せた。右サイドのMF早坂良太が中央に寄ると、できたスペースにDF日高拓磨が入り込みボールを受けた。開幕からしばらくは見られなかった形である。あの頃は、まず外の選手がワイドに開いてパスコースを確保しておいて攻撃に移っていった。最初の選択が「ピッチ幅を使った攻撃」(松本監督/鳥栖)だったので、シュートまでに時間も必要だったし相手に狙いどころを絞られていた。それでも、“勝点”という結果がでていたので修正する必要は無く第16節までは戦えた。
試合を消化していくと、鳥栖の戦い方は分析されてシーズン当初のように“個の力”だけでは状況を打破できなくなっていた。ワールドカップ中断期には、他チームが調子を上げる中で鳥栖だけが取り残されてしまった。“勝点”という結果も得られなくなり、貯金も使い果たし順位も中位に位置することとなった。
そんな不甲斐ない戦いが続く中で、選手たちは結束していった。練習場で話し込む姿が見られるようになった。吉田恵コーチを捕まえて、守備での約束事を確認する選手たちの姿があった。
それまでも見られた光景だが、選手たちが自らの器量を踏まえ、「まずできることは何かを考え、それを一生懸命やる」(飯尾和也)ことを確認しあったことでチームは大きな変革を迎えることができた。それが、第30節横浜FC戦の前半の戦いだった。
今節は、キックオフと同時に選手が前線からボールを追いかけた。FW池田圭のスピードを生かして大分DFにプレッシャーを賭け続けた。その結果、大分はDFから横へのパスが多くなり、中盤でのポゼッションが少なくなってきた。合わせて、飯尾和也を中心としてDFラインを高く保つことで、若い運動量のある大分の3トップの動きを単純化させることもできていた。前半に放ったシュートが鳥栖の8本に対して、大分は2本だったことを見ると鳥栖が優位に試合を進めていたことがわかる。
来季に期待が持てる戦い方とも言えるかもしれない。
後半に入り、大分も動いてきた。広州アジア大会から帰国したばかりのMF東慶悟を入れて攻撃を活性化させてきた。これにより、大分の中盤の要であるMF宮沢正史にボールが多く渡るようになり、若い運動量のある3トップがたびたび鳥栖ゴールに迫ってくるようになった。
それでも、鳥栖はゴールを割らせること無く、今節も無失点で試合を終えることができた。GK室拓哉の飛び出して決定的なシーンを作らせず、CB木谷公亮と飯尾和也がシュートブロックに身体を投げ出した。守備での連動ができ始めたからこそ、思い切ったプレーができるようになったのである。
来季に期待が持てる戦い方ともいえるかもしれない。
とはいえ、勝点が1しか上積みできなかったのは、鳥栖もゴールを奪うことができなかったからである。幾度と無くチャンスは作るものの、ゴールが割れないのである。今節もFW豊田陽平が5本のシュートを放ち気を吐いたが、彼一人が前線で目立つようだと相手も狙いどころがわかりやすい。大分はマンマーク的な守備をみせて、豊田陽平に仕事をさせなかった。「分厚い攻撃ができるようにならないと・・・」豊田陽平も高い位置でそれを感じていた。そして、この得点力不足が、今季最後まで改善されなかったことでもある。
来季には是非とも改善して欲しいところである。
今季の『バトル・オブ・九州』は終了した。
結果は、J1昇格を決めた福岡に次ぐ2位と九州内では健闘した。しかし、目指すところはそこだけではない。九州という狭いエリアを制し、J2の中で優勝を目指すのである。そして、来季のホーム最終戦では、悲願のJ1昇格を祝うセレモニーが行われることを期待したい。
今年一年間、ホームスタジアムで熱い戦いを見せてくれた選手たちには、お礼を言いたい。「選手たちは良く頑張った」と肩を叩いて慰労したい。それを行うだけの気持ちとプレーを彼らは見せてくれた。
シーズンはじめから変わっていないのは、選手たちのサッカーに対するひたむきな姿勢と応援するサポーターの熱意である。そこが失わなければ、来季もベストアメニティスタジアムは、熱く盛り上がるに違いない。
来季に期待しておきたい。
今季のホームゲーム試合レポートは今節を持って終了します。一年間、本当にありがとうございました。どれだけ皆さまに鳥栖の魅力をお伝えできたのか、サッカーの面白さを上手く表現できたのか、自問する一年でした。
鳥栖の魅力は、筆者の言葉だけでは十分にお伝えできません。また、サッカーの面白さは、筆者の観点以外にも多くあります。どうか、来年も一緒に鳥栖を応援して行きましょう。そして、サッカーを堪能しましょう。
選手はボールを動かします。サポーターの声援は選手を動かします。私たちマスコミは、サポーターだけでなく多くの人をスタジアムへ動かすお手伝いをします。来年も一緒に戦いましょう。
だからサッカーは面白い。
以上
2010.11.29 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
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