5月28日（土） 2011 J1リーグ戦 第13節
清水 0 - 0 磐田　（14:04／アウスタ／12,678人）
スカパー！再放送 Ch181 5/29（日）深01:00〜
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互いの持ち味を潰し合う緊迫した90分は最後まで両チームのゴールネットが揺れなかった。スコアレスドローに終わり双方が勝点1を分け合ったが、雨のアウスタでサックスブルーの足はどこか重かった。

ゲームの入りとしてはまずまずの出来だった。オープニングチャンスは磐田。キックオフ直後、相手ゴールまでクリアボールを拾った山本康裕が右サイドに展開。パスを受けた駒野友一のクロスはファーサイドに抜けたがピンポイントで合えば1点、という場面だった。また、前半5分にはGK碓井健平のクリアミスを拾った山田大記がロングシュート。これは岩下敬輔のファインプレーに防がれたが両チーム通じて前半最も大きなチャンスだった。さらに同21分には前田遼一がペナルティーエリア内でドリブルを仕掛け、同25分にはセンタリングから山崎亮平のシュートもあった。

序盤で決定機があり、ゲームのペースを握ったかに見えたが、どこかチームのエンジンがかからない。試合後、柳下正明監督は「前後半共にイージーミスが非常に多く、落ち着くところがなかった」と語っているが、とりわけ後半それが目立つようになる。後半開始早々に左サイドの太田宏介のクロスボールを伊藤翔に頭で合わされ肝を冷やすと、徐々に相手に押し込まれる時間帯が増えていく。辛抱強い守備で応戦し、時折鋭いカウンター攻撃を仕掛けたが、攻撃のスイッチとなるパスのところでミスが多く、思うようにリズムを掴むことができなかった。後半途中からピッチに投入された大前元紀にも手を焼く。後半40分には左サイドからのクロスボールを巧みにコントロールされ強烈なシュートを浴びたが、那須大亮の懸命なクリアで事なきを得る。試合終了間際には途中出場の山本脩斗のクロスボールがクロスバーに直撃する場面もあったが、結局最後までゴールは奪えずタイムアップを迎えた。
劣勢の中で獲得した勝点1はポジティブに捉えたい。「これだけ攻められた中で勝点1を取れたということで次の試合につなげられればと思う」と話していたのは駒野。守備面では集中力を切らさず粘り強さを見せた。ただ、やはり悔しさは残る。この試合、清水の堅守と自分達のパスミスといった要因が複雑に絡み合い、結果として思うようなサイド攻撃を展開することはできなかった。「この試合のようなプレーを繰り返してはいけない」（山崎）。収穫も課題もあった90分は今後の糧にしなければならないだろう。

以上

2011.05.29 Reported by 南間健治