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【J1:第6節 福岡 vs 山形】プレビュー:試合は我慢比べ。安定感が見えてきた守備をベースにアビスパはホーム3連勝を狙う。(11.07.24)

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7月24日(日)J1 第6節 福岡 vs 山形(19:00KICK OFF/レベスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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迎える山形戦に特別な思いを寄せる人たちは多い。小林伸二監督をはじめ、山形にはチームスタッフ・選手に、福岡と深く関わった人たちが多数いるからだ。福岡に関わる者にとっては、どの顔も思い出深く、特別な人たちばかり。その監督・スタッフ・選手と戦うことに、ある種の感慨深さが伴うのは当然のことかもしれない。
また、両チームの対決を裏天王山と話す声も聞こえる。勝点9の山形は17位。同じく8の福岡は18位。しかも16位の甲府との間には、それぞれ、8、9の勝点差がある。非常に残念な話だが、最下位決定戦のように思われるのも、致し方ない側面もある。

しかしながら、いずれの話も、試合にまつわる数あるサイドストーリーの一部分でしかなく、それらは、この対戦の本質を伝えるものではない。互いにとっての最低限の目標であるJ1残留を果たすために必要と思われる勝点は40。置かれている状況を考えれば、両チームともに、結果以外に考えることはない。そして必要とされているのは、まずは15位以上のチームとの勝点差を縮めることで、互いの順位がどちらが上かということではない。生き残りをかけた大一番。それがこの試合の本質だ。「残留するために何が必要かと言えば勝点3。山形であろうが、他のチームであろうが、ホームでの戦いでは勝点3を取らないといけない」と六反勇治は話す。

さて、開幕以来、出口の見えないトンネルに迷い込んでいた福岡だったが、直近の4試合では2勝1分1敗と体制を整えつつあるように見える。最大の要因は守備に粘り強さが見えてきたこと。ここ4試合で無失点試合が3試合と安定感が感じられるようになってきた。その要因を、「意思統一が90分間取れている。今までは、どこかの時間帯だけばらけたり、集中力が欠けて失点していたが、引いて守るのか、前から行くのか、90分間にわたって自分たちでコントロールできるようになってきた」と丹羽大輝は話す。それには成岡翔、中町公祐の完全復帰も大きい。2人が時にスピーディに、時にゆったりとボールを捌くことで、攻守にメリハリが効くようになり、それがチーム全体に落ち着きを与えている。
しかし、それが本物の力と判断するには時期尚早。いまの傾向を本物の力に変えるためには、山形との戦いでも、安定した守備をベースにして勝利することが必要だ。

対する山形は、第16節の神戸戦に2−0で勝利したのを最後に6試合勝利から見放されており、福岡とは逆に、迷い込んだトンネルから抜け出せない状況が続いている。内容は決して悪くない。前節の名古屋戦でも敵将であるストイコビッチ監督(名古屋)に「今日は我慢のサッカーだったと」と言わしめ、「チャンスは作っていたので、リズム的にはうちのペースかなと思う。そんなにチャンスを作られたわけではなく、悪くはなかったと思う」と秋葉勝(山形)が語ったのをはじめ、選手たちは戦い方に手応えを感じている部分もある。しかし、失点が止まらない。神戸戦の後は浦和戦を除く5試合ではすべて先制点を奪われ、山形の最大の特長である堅守をベースにした戦いができずにいる。何か大きな問題を抱えているというよりは、ディテールをしっかりと抑えられるかどうか、そこに山形の課題が潜んでいる。
逆に言えば、その部分さえ押さえられれば、チーム状態が大きく変わる可能性も併せ持っている。そのためには、後半戦の初戦となる福岡との戦いでは、まずは本来の戦い方を表現したいところ。それが勝利への道になる。

互いにとって、守備の良し悪しが大きな意味を持つ試合は、おそらく我慢比べの様相を呈することになるだろう。勝負を分けるのは先制点。失点しないことを前提に試合を進めながら、どこで勝負に出るのか。その駆け引きが勝敗を分けそうだ。福岡が注意したいのは、土壇場での勝負強さを持つ大久保哲哉(山形)。そして、チーム最多得点を挙げている岡本英也(福岡)に期待がかかる。「今は後ろの選手が頑張ってくれているので、次は前がどうにかしないといけない」(岡本)と話すように、本人もゴールに強い意欲を見せている。
両チームにとって勝点3以外はいらない試合。その試合を、福岡はスタンドに足を運んだ多くのサポーターとともに戦う。そして、90分間の終わりを告げるホイッスルを笑顔とともに迎えたい。それが、後半戦巻き返しへの第一歩になる。

■この試合注目のHOT BALLER:岡本英也(福岡)

以上

2011.07.23 Reported by 中倉一志
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