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★「PRIDE OF 中四国」特集ページ
※鳥取側プレビューはこちら
試合終了直前に執念の同点弾をねじ込んだ前節。連勝こそ止まったものの、その戦いからはJ1昇格という目標を見据えるチームの非常に強い意志と団結がハッキリ感じられた。それだけに徳島としては当然そのいい流れを今節へ持ち込みたい。あのアディショナルタイムの勢いそのまま、今週末迎える鳥取との『PRIDE OF 中四国』を戦いたいところである。
しかし客観的な視点をもって言えば、いい流れだけでは不十分だ。前節の前半に対する反省も同時にこの一戦へしっかり持ち込まなくては。そしてそれによってアグレッシブかつ集中した戦いをフルタイムにわたり実践することが、徳島にとってはアウェイの地で勝点3を掴むための絶対条件となるだろう。
事実、そう言わざるを得ないほど前節の前半45分には問題が多かった。まずプレー的な部分から挙げると、ひとつは各駅停車ばかりのボール回し。もちろんゲームの中では展開を落ち着ける緩やかなポゼッションも必要だが、その時はそれが過ぎており、当然ながら足元から足元へのゆっくりした繋ぎだけでは東京Vの守備ブロックを揺さぶることができず。チームはボールを保持しても逆に持たされているような状態で、形らしい形をほぼ作れなかったのである。
また、そうしたボール回しの停滞を引き起こす要因にもなった前線の動き出しの少なさも見過ごせない問題だったと言って間違いない。美濃部直彦監督も「FW陣は積極的に裏のスペースを狙おう」とハーフタイムに指示を飛ばしたが、その前半はボランチ倉貫一毅、濱田武が縦へ入れようとルックアップしても前の選手たちがピタリ止まってしまっている状態。佐藤晃大、津田知宏、衛藤裕らに思い切った飛び出しや長いスプリントがほとんど見られなかったため、展開は行き詰まり、徳島は自らの攻撃に活性を出すことができなかったと言えよう。
さらに、何かピリッとしなかった雰囲気もチームにとっては大きな反省点のはず。実際に西嶋弘之が「雰囲気としてやられるべくしてやられた失点だったように思います」と試合後振り返っていたが、彼のみならず多くの選手たちもそれについてコメント。非常に悪いゲームの入り方をしてしまったこと、それを前半の長い時間引きずってしまったことをそれぞれが深く悔いていた。
と、このように書き連ねれば、徳島にとって如何に前節の反省が必要なものかよく分かるだろう。やはり今節のチームには同じ轍を踏まないための注意意識と戦い方改善が大いに求められる。その上で自分たちの勢いをひとつひとつのプレーに纏わせ、この一戦では序盤からピッチ上の主導権を握らなければ。
そう考えると徳島のカギを握るのはおそらく衛藤。前節やや影を潜めていたFW陣を追い越すダイナミックな動きや多くの局面に顔を出す運動量が彼に戻ったならチームの攻撃は数段活性を高められるに違いない。「ボランチから早く縦パスをもらえるスペースへ積極的に入って、そこで起点を作りたい」と語る背番号17の働きには期待がかかる。
開幕戦(3/6)では確かに勝った。が、それはもう4ケ月以上も前のこと。そのうえ対する鳥取はその後着実に力を上積みし、前節では草津を完膚なきまでに叩きのめす大勝─。果たして、今節も高い壁に立ち向かうこととなる徳島はどれだけ引き締め直した姿を見せてくれるであろうか。注目されるところだ。
■この試合注目のCOOL BALLER:衛藤裕(徳島)
以上
2011.07.23 Reported by 松下英樹













