7月24日(日) 2011 J1リーグ戦 第6節
福岡 0 - 2 山形 (19:04/レベスタ/7,004人)
得点者:30' 秋葉勝(山形)、72' 長谷川悠(山形)
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我慢比べ。1点差勝負。試合前の予想は覆された。立ち上がりから、福岡の左サイドへのロングボールを中心に前へ出てくる山形に対し、福岡は明らかに落ち着きを失っていた。そして試合の主導権は山形へ。ボールキープ率だけなら福岡が上回っているかのように思えたが、狙い通りに試合を進めていたのが山形であったことに疑いの余地はない。その流れのままに10分、11分に山形に決定的なチャンスを作られた。両場面とも山形のシュートミスに救われたが、いずれも失点を覚悟しなければならないシーンだった。
「これまでの試合とは違って、山形は簡単に前に蹴ってくる感じがあって、スタジアムの雰囲気と相手の戦い方で、こっちも少し最初バタバタした感があった。他のチームに勝ったからこそ、山形に対する意気込みが空回りというか、入りすぎた気持ちがあったのかもしれない」(中町公祐)
その言葉通り、ここ数試合で見せていた、ボールを落ち着かせながら、行く時と、行かない時のメリハリをつけて戦うという姿は福岡からは見られず。縦へ急いでは守備網に穴を作り、その隙を山形が突いてチャンスを作り出すという展開で試合は進んでいく。
それでも、田中佑昌が積極的に中へ向かって切れ込むことで、福岡はリズムを取り戻すかに見えたのだが、それも実を結ぶことはなかった。そして30分、福岡の左サイドからのスローインをつないだ山形は、秋葉勝が福岡の最終ラインの前を横切るようにドリブルしてゴール前へ。そして左足を振り抜いてゴールネットを揺らした。この先制点がすべてだった。
福岡にチャンスがなかったわけではない。後半の10分過ぎからは、足が止まった山形に対して一方的にボールを支配。山形を自陣内に釘づけにした。しかし72分、押し込まれながらも福岡の隙を突いてCKを奪った山形は、途中出場の長谷川悠がヘディングシュートを決めて2−0。最後は守りを固めて試合を終わらせた。
福岡にも決定機がなかったわけではない。山形にも足が止まってピンチを追い込まれた時間帯もあった。それでも、90分間を振り返れば、力の差を感じた試合だった。個々の能力に大きな違いがあったわけではない。しかし、組織力、戦い方を比較した時、両チームの間にあった力の差を認めざるを得ない。
最も違ったのは組織としての意思統一の差。「どこで(攻撃の)スイッチを入れるかというところが、チームとして統一されてなかった」と末吉隼也は話したが、特に前半の福岡は、攻守のバランスが崩れ、前に出ようとする所でボールを奪われてはカウンターを仕掛けられるというシーンが散見。何度も決定機を作り出された。対する山形は、時間帯や流れによってチームとして何をやるべきかが明確に整理されていた。福岡の左サイドに隙があると見て、宮崎光平の裏への飛び出しを中心にチャンスを作った前半、足が止まって押し込まれた時の凌ぎ方、そして2点リードしてからのゲームの進め方方等々、ゲームコントロールという点では、この日は山形が福岡を上回っていたことは否めない。
そして、チームとしての守備が最も差を感じる部分だった。特に山形のボールの追い込み方は見事。単にボールに対してプレッシャーをかけるだけではなく、全員が連動しながら、自分たちの意図する方向へボールを運ばせる守備は福岡にはないものだった。そして、成岡翔、中町の2人は下村東美、佐藤健太郎のダブルボランチが徹底マーク。その良さを消した。福岡の攻撃が停滞したように見えたのは、必ずしも自分たちだけの問題ではない。
敗れた福岡は、15位の神戸との勝点差が11に。残り試合数を考えれば、置かれている状況はさらに厳しくなったと言える。この日、福岡空港に降り立った、獲得が噂されているハファエル・ハマゾッチの活躍に期待がかかるところだが、彼1人に頼るようなら事態は大きくは変わらない。求められているのはチームの成熟度をどこまで上げられるかということ。丹羽大輝は、どのようにすればチームが良くなるかということについての話し合いが増えてきたと話すが、それをどうピッチの上で表現できるのか。水曜日のナビスコカップ磐田戦、そして31日の第19節の名古屋戦で注目したい。
そして山形。7試合ぶりの勝利、しかも完封勝ちはチームにとっては大きな結果。「うちにとってはすごく前向きになれる試合」と小林伸二監督も話した。これで15位の神戸との勝点差は7。難しい状態は依然として続いているが、この勝利をきっかけに反撃態勢に入りたいところだ。
■この試合のHOT BALLER:宮崎光平(山形)
以上
2011.07.25 Reported by 中倉一志
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第6節 福岡 vs 山形】レポート:生き残りをかけた大一番は山形が勝利。福岡は組織力で山形に屈する。(11.07.25)
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