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【J2:第22節 岡山 vs 草津】レポート:互いに潰し合う展開となったゲーム。守備の意識を高めて臨んだ草津が7試合ぶりの勝ち星を挙げる。(11.07.25)

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7月24日(日) 2011 J2リーグ戦 第22節
岡山 1 - 2 草津 (19:04/カンスタ/8,344人)
得点者:66' 萬代宏樹(草津)、87' 後藤涼(草津)、90'+2 千明聖典(岡山)
スカパー!再放送 Ch185 7/25(月)後11:00〜
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勝った草津・熊林親吾の、試合後の話が印象的だった。「今のJ2は頑張れば勝つことができる。でも頑張るだけでは上位には行けない。岡山もそうだけど、巧さはあるけどミスもあるチームが、頑張ってるからといって、ミスや弱点をシビアに突き詰めることが出来ないでいると、勝ち続けることは出来ない。相手、状況に関わらず同じ戦い方で巧さを出し、勝てるチームにならないと」。

6試合未勝利だった草津は先週、組織的守備を取り戻すためのトレーニングを重点的に行なったという。岡山に対する具体策として、まず前線の守備を意識し、キーとなるワイドの小林優希、澤口雅彦にボールを出させないこと、それでもサイドから中にボールが入ってきた場合は、ボランチ、最終ラインで集中して対応する、という3段構えの守備網を敷いた。

前半は互角の戦いだった。草津は、大敗した前節・鳥取戦から先発の3選手を替え、ここ4試合、ベンチからゲームを見ていたGK北一真をはじめ、DF有薗真吾、MF林勇介は、「自分たちでチームの雰囲気を変えるんだ」という意気込みでゲームに臨んだ。北は、ルーズになっていた玉際への寄せを特に厳しくコーチングしたと言う。

岡山・影山雅永監督は「立ち上がりは前からのプレッシングの掛け合いになり、そのこぼれ球を草津の中盤に拾われていた」と話す。岡山は前線のトップに白谷建人、左のシャドーに柏から先週、岡山に合流したばかりの山崎正登、右シャドーに石原崇兆が入り、新たな顔ぶれの先発トライアングルを形成。しかし「コースを限定するところで効かなかった」と影山監督。

しかし草津もペナルティーエリアの手前まではボールを運べるが、そこでカットされることが多く、互いに狙うプレーは出せなかった。シュート総数も岡山が11本、草津が10本とほぼ互角だが、いずれも単発的で、決定的なアイデアと勢いにかけていた。

両チームベンチと観客がじりじりと先制点を待ち焦がれる状況の中、先制ゴールを決めたのは、草津・萬代宏樹。後半21分、セットプレーからのボールをヘディングでゴールに突き刺した。前線からの守備で貢献していた萬代のハードワークが別の形で報われることとなった。直後、岡山はFW久木田紳吾、MF竹田忠嗣を入れ、金民均を一列上げて反撃を目論む。久木田、石原が決定的シーンを作るが、後半42分、カウンターから後藤涼が右足で追加点をたたき出す。

ホーム・岡山はそれでも俯くことなく、このビハインドゲームを「何とかしようと」していた。5分と表示されたアディショナルタイムで、小林のクロスに合わせて千明聖典が1点返したのが90+2分。残り時間でせめて引き分けに持ち込みたかった岡山だが、臼井仁志のロングスローをGK北がキャッチして数秒後、岡山にとって無情のホイッスルが響いた。

草津は6戦未勝利からの脱却、岡山は「勝ち続ける」ことへの第一歩である初の連勝がかかったゲームだった。確かに気持ちだけ、頑張るだけで勝てるのは1勝だけなのかもしれない。しかしこの日の草津を勝利に導いたのは、この試合を「絶対にものにする」という強い意志と統制だった。両チームは今、勝ち続けることの出来るチームに必要なことを改めて冷静な頭で考えているはずだ。

■この試合のCOOL BALLER:萬代宏樹(草津)

以上


2011.07.25 Reported by 尾原千明
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