10月30日の第33節・草津戦で肋骨を骨折した吉原宏太が、先週からチームの練習に顔を出すようになっています。まだウォーキングしかできない状態ですが、回復は順調なようです。11月4日の練習後に話を聞くと、「こうしてみんなと一緒にいるだけで気を紛らせるところはある」ととても健やかな表情で語ってくれました。
しかし、決して内心は穏やかではないはず。そう、11月16日に水戸は天皇杯3回戦で吉原の古巣・ガンバ大阪と対戦するのです。天皇杯の日程が発表された時から「G大阪戦を意識していた」吉原は、2回戦で札幌に勝ったときも「G大阪と戦えるのは楽しみ」と目を輝かせていました。それだけに現状に対して忸怩たる思いがあるに違いありません。
そうした思いがあるだけに、吉原はある決断を下しました。「G大阪戦は帯同する」。当然、試合に出られるわけがありません。帯同してもベンチに入ることはないでしょう。しかし、「ピッチに立てなくてもできることがある」と吉原は強い口調で語ります。「コーチ陣が言いにくいことを僕は言えるし、選手同士でしか伝えられないことがあると思う」と言うのです。試合前に自らの思いを選手たちに託すつもりなのでしょう。
0−2で敗れた第35節・F東京戦を見て、吉原は「選手たちは弱気になっていた。あれではプロとは言えない」と思ったようです。心の底から楽しみにしていたG大阪戦で「同じようなプレーをしてほしくない」という強い思いが、吉原を突き動かすこととなりました。
「大事なのは勝ち負けではない。まずは水戸のサッカーを出すこと。消極的なプレーは絶対に見たくない」と熱っぽく語る吉原。彼の魂を託された選手たちがどんなプレーを見せてくれるか。楽しみで仕方ありません。
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2011.11.14 Reported by 佐藤拓也













