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【第91回天皇杯 3回戦 浦和 vs 東京V】プレビュー:「J2には絶対に落ちたくない」浦和の強迫観念と、「J1に戻りたかった」東京Vの喪失感。上下2つのカテゴリーを巡るそれぞれの思いをぶつけあう一戦は、激化必至だ。(11.11.15)

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11月16日(水)第91回天皇杯 3回戦 浦和 vs 東京V(19:00KICK OFF/埼玉)
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★第91回天皇杯特集
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現在リーグ戦15位で残留争いの渦中にある浦和にとっては、まず何よりも『残留決定』が最優先課題であることはいうまでもない。その中で、リーグ戦残り3試合を前に迎える『天皇杯』という、リーグ戦とは違う大会のこの試合を、堀孝史監督がいかに使うか。実に興味深い。今後の大きなターニングポイントとなる可能性も十分考えられるのではないだろうか。

最大の注目点は、やはりメンバー構成だろう。中2日で控える重要なリーグ戦にベストコンディションで挑むためにも、疲労などを考慮して大きくメンバー変更をして挑むのか、もしくは11月3日の前節磐田戦から約2週間と調整期間は十分あったため、逆に、リーグ戦の前にここで1回公式戦をしっかりとべストメンバーを揃えて戦い、この2週間で修正してきたことをJ2・東京Vを相手に確かめ、きちんと結果を残して自信と勢いつけて次節の仙台戦へつなげるか。といった選択肢が考えられるが、一部メディアでは、すでに主戦力となっている数名の選手をメンバー登録していないと報道されており、少なくとも若干のメンバー変更は行って挑むようだ。

ただ、いずれにしても「リーグ戦へ向けた大事な試合」と加藤順大、柏木陽介、梅崎司は揃って位置付ける。そして、状況が状況だけに最も重要なのは、勝利も当然だが「内容」だともきっぱり。「ナビスコカップで決勝進出という結果は出たのに、結局チームは降格争いしなければいけない状況になっている。それでは意味がない。今は、とにかく残留のために内容を重視し、一人一人が意識を高めなければならないと思います。同じ過ちは二度としてはいけない」と、柏木は強い危機感を口にした。

求められる“内容”について、加藤は「失点しない。点を取る。というサッカーの基本的なこと」と言い切り、梅崎も「まず、失点をしないということ」を重要視した。ヤマザキナビスコカップ決勝戦で鹿島に敗れたものの、延長戦という均衡したゲームをできていただけに、前節の磐田戦での3失点は、やはりショックは小さくなかったようだ。「どこでボールを取るのか、どこが取りどころなのか、あやふやにしてはいけない。攻撃も、中途半端で終わると、そこで奪われてカウンターを受けてしまので、しっかりとシュートで終わるなど、全員が共通理解を高めていかなければいけないと思います」と、続けた。また、攻撃面としては、「危険な位置まで運べてはいても、そこからの崩しがまだまだ」(高橋峻希)という点が大きな課題となっており、フィニッシュのアイデアをいかに増やせるかがテーマと言えそうだ。こうした課題を克服するため、堀監督はこの約2週間、これまでにないほど紅白戦などの実践的なレーニングを増やしてきたという。「その中で、課題を出しながら修正することは大切なこと」と、加藤が手応えを語るように、今、チームが抱える現実的な課題をはっきりあぶり出しながら、丁寧に修正を重ねてきているようだ。誰が出ても、「やりたいことをしっかりと形にして、次につながる試合にしたいです」(梅崎)との思いは一つだろう。内容あるサッカーが見られるか、楽しみだ。
また、U-22代表の山田直輝、濱田水輝は、この試合が終わるとロンドン五輪予選に招集され、リーグ戦は欠場せざるをえないだけに、仙台戦の分もこの試合でしっかりと貢献し、チームに良いムードと勢いをもたらせることができるか。ヤングホープの奮起にも期待したい。

対する東京Vは、2005年元日に第84回大会王者に輝いて以来、7年ぶりに天皇杯初戦を突破し、この試合を迎える。だが一方で、19日に行われたリーグ前節の敗戦によって、残念ながら今季のJ1昇格の可能性が消失した。『J1復帰』は今季の至上命題とも言えただけに、選手たちのメンタル的なダメージは否定できない。
ただ、奇しくも今回の対戦相手が目標としていたJ1のチーム浦和だというのは、東京Vにとっては何よりのモチベーションとなるのではないだろうか。実際、2回戦勝利後、3回戦の相手が浦和に決まった時、選手たちは「嬉しい」「楽しみ」と、テンションを上げていた。
特にモチベーションを高めているのが、富澤清太郎、土屋征夫、平本一樹といった、J1経験選手たちだろう。中でも、前節の京都戦では出場機会がないまま昇格の夢敗れた平本は、「チームのために何かしたくてもできずに決まってしまったのが、とにかく悔しかった」と、胸中を語り、「チームとしても今年は上位に勝っていないから、J1の浦和に勝ちたい。たぶん、J1でやってた選手はみんな楽しみにしていると思うし、僕自身も出られたら間違いなく燃える。J1を食ってやりたいですよね」と、気合い満点だ。また、若手では、J2得点王を争っている阿部拓馬も、「格上とやると、自分に足りない課題が見つかって、それをクリアしていくことで成長できる」と、真っ向勝負を挑む構えだ。河野広貴、高橋祥平、小林祐希といった才能豊かな生え抜きたちも、大いに楽しみにしていることだろ。
結果は別として、内容そのものは前節京都戦も決して悲観するものではなく、ここ数試合は安定した戦い方もできるようになっている東京V。果たせなかったJ1への思いの丈の全てを、苦しみながらも今季積み上げてきた“自分たちのサッカー”に込めて、思う存分『J1浦和』にぶつけたい。現在の力を知る、絶好の機会となるだろう。

以上

2011.11.15 Reported by 上岡真里江
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