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【J1:第32節 広島 vs 川崎F】プレビュー:退任までカウントダウンに入ったペトロヴィッチ監督と共に。天敵・川崎F打倒へ広島は燃える。(11.11.18)

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11月19日(土)J1 第32節 広島 vs 川崎F(14:00KICK OFF/広島ビチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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2分5敗、4得点20失点。広島がJ1復帰して以降の対川崎F公式戦での戦績である。相手を無得点に抑えた試合はゼロ。1試合平均2.85失点0.57得点。2009年の等々力では0-7という屈辱も味わった。今季、アウトソーシングスタジアム日本平で1995年以来の勝利をつかんだ広島にとって、最後に残った「鬼門」が、川崎フロンターレというチームなのである。

リーグ戦で広島が最後に勝利したのは、2005年4月23日(広島ビッグアーチで2−1)。リーグ戦通算の成績でも2勝6分9敗(J2含む)と、川崎Fには全く勝てない。天皇杯でこそ2008年に勝利しているものの、ペトロヴィッチ監督にとって唯一、リーグ戦で勝利していないのが、川崎Fという相手なのである。

広島が勝てない理由は明確だ。川崎Fはボールを奪った後の切り替えが速く、そこからのカウンターが鋭いチーム。一方の広島は、攻→守の切り替えに難がある。ボールを奪われた瞬間の切り替えで後手を踏み、あっと言う間にビッグチャンスをつくられる。今季の等々力で菊地光将に喫した失点も、この形だ。一方、広島の強みであるポゼッションに対しても決して慌てることなく、最後はフィジカルの強さを利して押さえ込むパターンが目立つ。

相性の悪さとは不思議なもので、対川崎F戦となると不運がつきまとう。例えば2009年はホームでもアウェイでも退場により数的不利な闘いを強いられた。今年のヤマザキナビスコカップではペトロヴィッチ監督が退席処分となった。そして明日は、広島の切り札であるミキッチが出場停止、中盤の大黒柱である森崎浩司も怪我で出場できない。広島にとってネガティブな風が吹いている。

だが、股関節を傷めて天皇杯を欠場した森崎和幸は今日、「練習の感じからすれば、痛みはそれほどでもない」と語り、出場への意欲を口にした。痛み止めを打ちながらのプレーであり、状態はとても万全とは言いがたい。残り試合を考えれば、欠場して治療に専念してもおかしくない状況ではあるが、それでも彼はピッチに立つことを優先する。それは、恩人とも言うべきペトロヴィッチ監督の退任が決まってしまったからだ。

2009年、そして2010年。森崎和幸は「慢性疲労症候群」という難病に襲われ、2度にわたって長期療養を強いられた。何度も引退を考えた。プロでサッカーは続けられないと思った。普通の生活を送ることすら困難な状況。プロという最高にハードなステージでプレーする厳しさは、自身がよくわかっている。絶望に襲われても、無理はない。
そんな彼に手を差し伸べ、「いつでもカズを待っている」とメッセージを送り続け、強い信頼で支え続けたのがペトロヴィッチ監督であった。彼のために涙を流し、病気療養から戻ってきた時には固い抱擁で喜びを表現した指揮官は、森崎和にとってサッカーでの父親のような存在。その監督と共にプレーできるのが、残り3試合しかないのである。燃えないはずがない。
「ミシャ(ペトロヴィッチ監督)のサッカーの集大成を見せる。ただ、たとえ内容が良くても勝たないとみんながハッピーになれない。プロとして、しっかりと結果を求め、勝って選手もサポーターも、みんなで笑顔になりたい」
森崎和幸は決意を述べる。彼らしく静かな口調ではあるが、その眼光に鋭さを隠さない。「彼はウチにとって、もっとも重要な選手の一人。体調は万全ではないが、チームのためにいい仕事をしてくれるだろう」と語るペトロヴィッチ監督のために、サポーターのために、彼らしいクレバーなプレーと熱いタックルで広島を6年ぶりの対川崎F戦勝利に導くべく、ピッチに立つ。

川崎Fにとっても「勝てば残留決定」となる試合だけに、モチベーションは高い。広島戦では常に効果的なプレーを見せる稲本潤一は負傷欠場が濃厚だが、他はほぼベストメンバーで広島に乗り込んでくる。矢島卓郎・小林悠・山瀬功治ら、今季広島戦で強烈なゴールを叩き込んだ選手たちは健在だし、ジュニーニョ、そして広島ユース出身の田坂祐介も広島戦には強い。広島にとって厳しい闘いになるのは必定ではあるが、それでも紫の戦士たちは勝利しか見えない。

「私のためなどではなく、サポーターのため、クラブのため、そして自分のために、明日の選手たちは戦ってくれるだろう。勝利に向かって全力を尽くせば、必ずいいゲームになる。なぜなら、サンフレッチェ広島とは、J1でもトップクラスのサッカーができるはずのチームだからだ」
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のメッセージである。

以上

2011.11.18 Reported by 中野和也
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