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【J1:第32節 横浜FM vs 名古屋】レポート:名古屋がハイタワー2人の『3D』決勝弾で勝利。横浜FMは森谷が攻撃面で存在感発揮。(11.11.20)

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11月19日(土) 2011 J1リーグ戦 第32節
横浜FM 1 - 2 名古屋 (14:04/日産ス/23,023人)
得点者:13' 小川佳純(名古屋)、71' 中村俊輔(横浜FM)、83' ケネディ(名古屋)
スカパー!再放送 Ch183 11/20(日)深02:00〜
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「悪くはなかったが勝てなかった。これが3位と4位の差かなと思う。昨年のチャンピオンチームとの差が、この1点の差なのかもしれない」
4位・横浜F・マリノス木村和司監督が会見の最初にした話が、当試合のすべてを物語っているのかもしれない。結果は1−2。横浜FMは先制されるも、後半にペースアップし、中村俊輔の直接FKで同点に追いついた。だが、3位(31節時点)の名古屋グランパスは、「2階と1階ぐらいの差があった」と敗将が脱帽する「高さ」の違いを見せつける。小川佳純が蹴ったFKから増川隆洋が頭で折り返し、中でケネディが決勝ヘッドを叩き込む。「一番警戒していたFKでやれた」(栗原勇蔵)。分かっていてもやられる、名古屋が誇る“3D攻撃”で、試合に決着を付けたのである。

この日は、試合前からドシャ降りの雨で、時より強風も吹き荒れる。そのなかで見られたのが、「技術の差」。中村俊輔は「浮いたボールの処理で相手の方が一枚上だった」と話した。その差は微妙だが、蓄積されれば、チーム力の差を広げていくのだろう。13分の名古屋・小川が藤本淳吾とのワンツーからゴール前に抜け出して挙げた先制点も、藤本の鮮やかなヒールパスがあったからこそ、生まれたゴールに違いない。

キックに関して高い精度を誇ったのは、横浜FMの中村。同じプレースキッカーの小川は、こう言う。「FKは最初、向かい風ということもあって、なかなか感触がつかめなかった。(中略)そう思うと中村俊輔選手は、すごいなと思います」。中村は大雨、強風の悪条件のなかでも、相手DFが嫌がる際どいボールを蹴り続けた。そして、71分に得た直接FKの際には、壁が整う前に隙を突いて、シュート。さすがに名手・楢崎正剛も反応できず、一旦は同点に追いついた。

後半は全体的に「足元で結構、細かくつなぎながら、数的優位をつくってきた」(藤本)F・マリノスが、ややペースを握っていたと思われる。その右サイドで、ゲームメイクを担っていたのは筑波大卒の新人、森谷賢太郎だ。大雨でもブレない基本技術、強気で鋭いスルーパスとミドル、献身的なフリーランを披露。試合後には「雨の方が逆にやりやすかったです」と強気に話す。16日の天皇杯に引き続くプロ先発2戦目ながら、表情には自信をにじませていた。

勝敗の結果、名古屋は19日の時点で、暫定ながら首位に浮上。この日の勝因は、決勝点で見せた強烈な「個」だけではなかった。
「俺たちは気持ちで(相手を)上回っていたと思う」
前半途中に接触プレーで頭部付近を負傷し、頭に包帯を巻いてプレーした田中隼磨は、前を見据え、ハッキリとした口調で言った。激しい雨の中、球際で見せたハードタックルも、その言葉を具現化していた。
強烈な「個」と燃える「メンタル」が融和した名古屋に、昨季王者の風格が漂い出している。

以上

2011.11.20 Reported by 小林智明(インサイド)
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