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【J2日記】熊本:Obrigado,Edi!!(11.11.28)

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(C)井芹貴志

試合後のセレモニーでチームメイトとともに場内を1周。

その後もう一度ゴール裏に赴き、サポーターに挨拶。通訳の早川エジソン正吉さんを通じて「1年間の応援に感謝します。目標に掲げた昇格を達成出来なくて、心から謝りたい」と述べた。

 1年間なんて、あっという間だ。
 26日、MFエジミウソン選手が今季限りで契約満了となり、チームを離れる事が発表された(その他については、選手の希望により全日程終了後に発表されると報道されている)。
 彼が熊本のユニフォームを着てプレーしたのは、37節までで27試合。時間にすると2,192分。開幕直後に怪我でブラジルに一時帰国したこともあって、フル稼働とはいかなかった。年齢的、体力的な事も、全く関係ないわけではなかったと思う。
 それでも、今季の補強の目玉として加入して約10ヶ月の間で、ファン、サポーターに愛される存在になった事は間違いない。以前所属していた大分トリニータ担当の柚野さんからは、「他の選手たちにイジられるようになったら、キャラクターが出てきた証拠ですよ」と聞いていたけれど、残念ながらそこまでの関係になっていたようには感じられなかった。時間がちょっと足りなかったし、若い選手が多い熊本のチーム内にあっては、エジミウソンをいじるなんてことは、少し畏れ多いことだったんじゃないかとも思う。同じブラジル人のファビオとはよく話をする場面があったけれど、練習が終わってロッカーを出て行く時は、1人のことが多かったし、もしかしたら、言いたくても言わないことがあったのかもしれない。トレーニングの終わりの方では、クロスからのシュートに取り組む他の選手とは離れて、黙々とランニングする姿が印象的で、いろいろと思いを巡らせながら走っていたんだろうなと思う。

 27日の岡山戦のあと、「この1年で伝えたいと思っていた事は十分に他の選手に伝えられた?」と聞くと、「伝えようとした事をうまく吸収した選手もいるし、できなかった選手もいたと思う。でも一緒にやってきたことで友情も芽生えたし、自分で判断して言わなかったこともある。もっと伝える事ができたかもしれないって思うけど、どんな状況でも常にベストを尽くすっていうことは、メッセージとして伝えられたと思うよ」と話した。
 なかなか波に乗る事ができなかった今シーズンは、練習中に選手たちを集めて改善点を話したり、大敗した試合の後に呼びかけて選手だけでミーティングの場を持ったりと、チーム内のコミュニケーションを深めるための働きかけが多く、プレー面で引っ張るというところまで力を注げなかったかもしれないけれど、それでもホーム最後の試合となった岡山戦でのパフォーマンスをはじめ、熱く戦うゲーム中の姿勢は、選手たちとサポーターの胸を打つには十分だった。

 彼だけではなく、昨シーズンの藤田俊哉、さらに遡れば現在クラブスタッフとしてチームを支えている人など、ベテラン選手の存在は若いチームに経験やプロ選手としての意識を植え付ける上では不可欠だが、他の選手と比べて高い年俸、年齢的なこと、さらにはチームの来季へのビジョンなどを踏まえると、長く在籍するのが難しいのが実情。できるだけ長くいてもらうためには、クラブとしてもその余力がなければいけないし、それだけのクラブになるには、入場者数などの面も含めた地域の後押しも欠かせない。

「クラブ、サポーター、街が一丸となってJ1昇格することを、離れても望んでいます」
 エジミウソンのこの言葉をしっかりと受け止めて、いつの日か彼に「ロアッソ熊本、昇格したよ!」と伝えたい。

 短い間だったけど、ありがとう、エジ。

以上


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2011.11.28 Reported by 井芹貴志
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