今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第34節 仙台 vs 神戸】プレビュー:幾多の想いに包まれた、今季ユアスタ最終戦。速攻のスイッチを入れるのは誰だ?(11.12.02)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
12月3日(土)J1 第34節 仙台 vs 神戸(15:30KICK OFF/ユアスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch182 後03:20〜
☆totoリーグ第4ターン開催中!
----------
仙台の手倉森誠監督と神戸の和田昌裕監督は、監督のS級ライセンスを同期で取得した間柄で、合宿中には同部屋だったという。手倉森監督によれば、昨季に和田監督が就任してからも連絡を取り合っていた仲だ。ただし、監督同士となってからは、試合前は接触せず勝負に徹するようになった。昨季の第29節ではこの二人が率いるチームが初めて激突したのだが、結果は0-2で仙台が完敗。今季の対決で、仙台は昨季以上に勝負に徹してやり返すことを誓った。
そのはずだった。
当然、今季最終節に設けられたこの顔合わせで、「同期のライバル」の采配が注目されることには変わりないのだが、いろいろなことがあった今季、このカードにはまた特別な意味が加わった。

東日本大震災発生から数日後のこと。電話がやっとつながるようになった手倉森監督のもとに、最初に和田監督から安否を確認する電話がかかってきて「困った時には練習場を貸すよ」という言葉があったという。1995年に阪神・淡路大震災を経験し、そこから立ち上がってきた神戸は、東日本大震災発生から3ヶ月後の6月11日にホームで仙台を迎え入れた時にも、仙台に対する激励のビデオメッセージをスタジアムで流した。
「この震災の年の最終節に、震災から立ち上がった神戸と対戦することには本当に意味があると思う」とは、大阪出身の林卓人。ピッチの上ではこれまで通り中盤を中心に激しい肉弾戦が展開されそうな組み合わせだが、スタジアムやTVでこの試合を体験する方々には、ピッチの外でもこの試合を取り巻く想いに注目していただきたい。

戦術的なことをいえば、「似たようなところも多いチーム」(手倉森監督)という、ともに中盤での激しいプレッシャーでボールを奪い高速カウンターにつなげるかたちを得意とする両者が、それぞれスピードアップする瞬間がポイントだ。相手にボールを持たれた時には素早く守備ブロックを構築できる両チームは、互いに相手の帰陣より先に速攻をしかけてチャンスをねらう展開が多くなるだろう。

まずは勝利でクラブ史上最高の順位を目指す神戸。ボッティが先発するかどうかで攻撃のテンポが変わってくるが、彼が不在の場合でも吉田孝行、ポポ、大久保嘉人といった「自らボールを運んで攻撃のスイッチを入れる」タレントが多い。森岡亮太のような若いタレントも、負傷から復帰した小川慶治朗もいる。いざとなれば大型FW都倉賢の投入でゴールへの最短距離を目指すことができる。田中英雄や三原雅俊がハードな守備から奪ったボールを、好調な攻撃陣に受け渡して攻撃のスイッチを入れられるかどうかがカギだ。

一方、勝利することで目標の4位が見えてくる仙台は、こちらも関口訓充や太田吉彰のように「ボールを運んで速攻のスイッチを入れる」を狙える選手もいるが、梁勇基、松下年宏、高橋義希のような「ボールを動かして速攻のスイッチを入れる」タイプの選手が神戸に比べると多い陣容。J1最少失点を誇る守備陣の粘りから、神戸の中盤でのプレッシャーをかわして攻撃に転じ、相手守備ブロックの隙間を突く―――そのようなパスを通して攻撃のスイッチを入れられるか。「攻撃が単調にならないように、SBも加えるなど厚みある攻撃を見せていきたい」とは梁。5試合ぶりの得点は、「目の前の試合に勝つためにすべてを出し切る」(菅井直樹)という積極的な姿勢から生まれるだろう。

様々な思いに包まれて迎える、今季最後のユアテックスタジアム仙台でのゲーム。スタジアムに足を運ばれる皆さんも、ぜひ気合いの入った応援で熱戦のスイッチを入れていただきたい。

以上

2011.12.01 Reported by 板垣晴朗
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/15(月) 00:00 ハイライト:FC大阪vs宮崎【J2昇格プレーオフ 決勝】