スカパー!生中継 Ch184 後03:20〜
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昨年、J1に復帰したシーズンで3位に入りながら、今季は主軸に負傷者が出てメンバーが固定できなかった試合が多く、苦戦の連続となり、下位低迷を余儀なくされたC大阪。一方、5年ぶりのJ1昇格を果たしたものの、開幕9連敗を含む序盤戦13戦未勝利と、前半戦に大きくつまづいたことが響いて、1年でのJ2降格を強いられることになった福岡。悔しい1年となった両者が、2011年シーズンJ1最終節、キンチョウスタジアムで顔を合わせる。今年の鬱憤を最後に晴らしておきたい両者。そして、C大阪のレヴィークルピ監督、福岡の浅野哲也監督ともに、これがリーグ戦最後の指揮。節目となる試合で、キーワードとなるのは、ずばり、「ゴール」だ。
「攻めきるMAX 掲げよ桜冠」をクラブスローガンとして2011年に挑んできたC大阪。シュート数448は、川崎Fに次いでリーグ2位。得点数60は、最終節まで優勝争いを繰り広げているG大阪、名古屋、柏の3強に次いで同4位と、持ち味は発揮してきた。しかし、シーズン中に波があり、安定して勝利に結びつけられなかったという課題があったのも事実。特に、ホーム、キンチョウスタジアムでは、今年のリーグ戦1勝3分6敗と結果を残せず。前節の柏戦こそ引き分けたものの、第29節甲府戦(0−4)、第32節神戸戦(0−3)と、無得点での完敗を喫し、サポーターの期待を裏切り続けてしまっている。
このままで終わるわけにはいかないC大阪としては、天皇杯でのタイトル獲得、ACL連続出場につなげるためにも、本来のポゼッションサッカーをここで示して、次につなげたいもの。この一戦では何かが決まるわけでもないのだが、「今までで一番いいサッカーをして勝ちたい。いっぱい点を取りたい」と倉田秋。イレブンのモチベーションは高い。
そこで、今節では清武弘嗣、倉田、キム ボギョンが第22節清水戦以来、先発で3シャドーにて並び立ちそうなのは、C大阪としては楽しみな要素。今季のチームを牽引してきた若き3選手が織りなす連動性豊かな攻撃は、見応え抜群。現に、12月1日のC大阪全体練習では、清武が立て続けにゴールを決めるなど、この3シャドー、そして杉本健勇が躍動する場面が目立った。「結果にこだわりたい」という杉本ら、攻撃陣の爆発に今こそ注目だ。
そして、先にも述べたように、この試合は「レヴィーセレッソ」、J1ラストゲーム。この5シーズンの間、C大阪に攻撃的なサッカーを植え付けただけではなく、若きタレントを次々と輩出するような、魅力あふれるチームに作り上げたのは、まさしく彼、レヴィークルピ監督の功績。「特別な思いはある」という名将は、「当然勝利を狙って勝ちに行く」と、花道を自ら整える準備を作った。そこでレヴィークルピ監督が掲げたのは、「育成スタッフの方々らにも敬意を表する意味でも、若い選手を送り込みたい」ということ。U−22日本代表の扇原貴宏、山口螢といった生え抜きの選手をはじめ、大卒ルーキーの北朝鮮代表DF金聖基など、若手を積極的に登用するプランも持ち合わせている。指揮官は「ここは若い選手を送り出すチャンス。彼らにはこのチャンスを活かして欲しい」と、大きな期待をかけている今節、メンバー構成も見どころになる。
対する福岡にとっては、天皇杯ですでに敗退していることもあり、正真正銘これが今季のラストマッチ。勝って締めくくりたいという気持ちはすこぶる高いはずだ。残念ながら田中佑昌、末吉隼也の2選手が出場停止となるも、第32節山形戦で5−0と大勝したときに活躍した松浦拓弥、前節浦和戦でゴールを決めた岡本英也など、タレントあふれた若き攻撃陣が揃い、11月は3試合で8ゴールを量産。結果を残せている。そして、「自分たちが優勢な流れの時に、いかにゴールという形を残すかというところ」と浅野哲也監督も言うように、最終節でも得点にこだわるというところを見せて、一矢を報いたいところ。キンチョウスタジアム初見参となる博多の男たちの活躍も見逃せない。
いつものように、試合前のアップ時にU2の”Beautiful Day”が流れ、いつものように、スタジアムDJの西川大介さんの美声が響きわたるのも、今季はこれが最後。C大阪2011年ラストホームゲームでは、C大阪はもちろん、福岡にも、攻め合う、ゴールを狙い続ける姿勢を求めたい。レヴィークルピ監督が追求してきた「芸術的なサッカー」で、1年を華々しく締めたいものだ。だから言いたい。”MORE GOAL PLEASE!!”
以上
2011.12.01 Reported by 前田敏勝













