スカパー!生中継 Ch180 後03:20〜
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ポルトガル語で「勝利」を意味する言葉、“Vitoria”。ネルシーニョ監督は柏に「勝利の文化」を根付かせるために2010年からこの言葉をチームスローガンに掲げた。最終節の浦和戦は、勝てばライバルチームの動向に関係なく柏の初優勝が決まる。柏に勝利の文化が根付いたことを証明するのに、これ以上の機会はない。
周囲からは真っ赤に染まる埼玉スタジアムの雰囲気により、柏の選手たちが委縮してしまうといった声もちらほら聞こえるが、近年、柏は浦和との相性が良く、降格を喫した2009年でさえ4−1と圧勝している。直近のアウェイ3試合で敗戦はなし。今季第10節の対戦でも柏の高い組織力を見せつけ、スコア以上の快勝を収めた自負がある。
柏のアカデミー時代から大一番でのゴールが多い工藤壮人は「ワクワクしている。早くあの雰囲気で試合をしてみたい」と相変わらず優勝のプレッシャーを楽しんでいる様子。このところ調子を上げて、途中出場で攻撃にリズムをもたらしている田中順也からは「すごく調子が良い。点が取れる気がします」と頼もしい発言が飛び出した。そして11年前、優勝できなかった悔しさを持つ北嶋秀朗。「どんなゴールでもいい。決める」、「埼玉スタジアムの雰囲気に委縮するような選手はうちにはいない。逆にみんな燃えている」。そう落ち着いた口調で語りながらも、胸の内には烈火の如し闘志をメラメラと燃やしているのが伝わってくる。
攻撃陣が優勝決定ゴールに目をギラつかせる一方で、「イケイケになるのは攻撃陣に任せて…」と笑みを浮かべながら、大谷秀和はリスクマネジメントの意識を高く持つことを明言。戦術眼に長けた頼れるキャプテンは、この試合でも冷静にバランスを取りながら、浦和のカウンターに備えるという。前節の福岡戦を見た限りでは、浦和は縦への速いパスからカウンターを狙い、柏守備陣の背後を狙ってくると思われる。浦和の選手たちは個々の能力に優れ、そこは柏の選手たちも警戒するところだが、ネルシーニョ監督の下、2年間かけて構築してきた柏の組織力はアウェイの地であろうとゲームをコントロールする力は十分備えている。そして、ここ数試合はさらにその完成度が増したのだろう、第27節の大宮戦を最後に崩された失点がなく、3つの失点はいずれもセットプレーかミドルシュートのみ。したがって、なおのこと浦和のセットプレーには警戒したいところ。失点さえなければ、好調のレアンドロ ドミンゲス、ジョルジ ワグネルが必ずや決定的なゴールチャンスを演出してくれる。結果は自ずとついてくるはずだ。
前節までU−22日本代表の五輪予選でチームを離れていた酒井宏樹も加わり、レアンドロと強力な右サイドコンビを組む。前節のC大阪戦では右サイドからの攻撃がうまく噛み合わなかったが、その問題は酒井復帰で難なく解消される見込み。左のジョルジと橋本和のコンビとともに、多彩な攻撃を奏でてほしい。
あとは柏の選手たちの優勝へ懸ける強い思いをピッチ上で表現することに尽きる。球際の激しさ、集中力、それらを通常通り持ち続けてプレーすればいい。チケットは完売だが、決戦の地には浦和サポーターだけではなく、大多数の柏サポーターも詰めかけるだろう。勝てばいい。そして柏の全ての力を結集して、勝つ。
以上
2011.12.01 Reported by 鈴木潤













