★2012シーズン始動！ニューカマー・レコメンド
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「チームのバランスを考えて、常に考えながらプレーしたいと思っています」。堀之内は横浜FCの新体制記者会見でそのように話していたが、それはまさに堀之内がこれまで浦和で歩んできたサッカー人生を凝縮したような言葉だった。

チームの大切な何かが欠けたとき、足りなくなったピースをさりげなく埋めるのは決まって堀之内だった。誰かが大事なところで抜けて屋台骨がグラグラと揺れそうになった時、うまくバランスを取ってチームを支えてきた。突如代役を任されることが何度もあったが、その度に何事もなかったかのようにスムーズに役割をこなしてきた。

キャラクター的にもプレースタイル的にも個性の強い選手が揃っていた常勝時代の浦和のなかにあって、堀之内は最高のバランサーとして機能した。2006年には田中マルクス闘莉王、坪井慶介といった特徴のはっきりした選手たちと組み、Ｊ１屈指の３バックを構成して浦和のリーグ初制覇に大きく貢献。その後も気の利いた守備で、一時代を築いた浦和を支えた。

レギュラーであっても、控えであっても堀之内は常にチームの安定装置として働いてきた。フォルカー・フィンケ体制下では、勝っている時に途中投入されて「抑えの切り札」として守備を引き締める難しい役割を与えられることが珍しくなかったが、きっちりと仕事をしてみせた。

プロキャリア９年の道のりは決して平坦ではなかった。リーグ戦で年間30試合出場を超えたシーズンは１つもない。常にライバルとなる誰かと戦い、ケガと戦ってきた。それでも堀之内は決して腐ることなくトレーニングを怠らなかった。だからこそ緊急事態が起きた時、常にチームを支えることができた。

その姿勢が若手に与えた影響は小さくない。「なかなか試合に出られない時でも声をかけてもらって励ましてもらいましたし、ホリさんの背中を見て、ああいう選手になりたいと思って練習しています」。出場機会に恵まれなかった濱田水輝は、同じような境遇のなかでも決して手を抜かない先輩の姿に触発されて常に高い意識で練習に励み、昨季終盤にはレギュラーの座をつかんだ。プロの鑑のような堀之内の姿勢は横浜FCでも選手の心を刺激する触媒となるはずだ。

赤いユニホームを来て戦う姿を見られなくなる寂しさはある。だが、堀之内は現役続行の道を選んだ。舞台は変われど、グラウンドに立つ勇姿をもう少し眺めることができる。

「ケガの部分も含めてやれるかどうか迷っていたと思うけど、現役を続けることができてよかった」。平川忠亮も盟友の新たな旅立ちを祝う。79年組だけで行ってきた誕生会のメンバーがまた１人減ってしまったが、「寂しいけどホリがサッカーを続けてくれるのはうれしいし、ホリと対戦する可能性もあるので楽しみ」と笑って送り出した。

横浜FCでの新しい挑戦が始まる。約束されたものがあるわけではないだろう。でも、堀之内はどこにいっても「堀之内」でありつづけるはずだ。試合でも、練習でも。

以上

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2012シーズンキックオフ！
FUJI XEROX SUPER CUP 2012
3月3日（土）13：35キックオフ／国立
柏レイソル vs ＦＣ東京

※同日開催　NEXT GENERATION MATCH
10：40キックオフ
U−18Jリーグ選抜 vs 日本高校サッカー選抜
※チケット好評発売中詳細は【こちら】


2012.02.17 Reported by 神谷正明