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【J1:第5節 札幌 vs 柏】プレビュー:今シーズンの初勝利を挙げたばかりの札幌が、勢いを生かして王者・柏に挑む。柏のキーマンであるレアンドロ ドミンゲスと、札幌守備陣とのタフな戦いが勝負のカギを握る。(12.04.06)

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4月最初のリーグ戦となるこの第5節。札幌ドームでは現在勝点1で17位の札幌が、同4で12位の柏を迎え打つ。ともにJ1昇格を争った、10年シーズンのJ2リーグ戦以来の対戦だ。

ホームの札幌は今週水曜日の4日、ヤマザキナビスコカップ第2節の横浜FM戦を敵地で戦い、これを2−1のスコアで勝利。今シーズンの公式戦初勝利を挙げている。
今シーズン開幕からここまでの札幌は、J1のライバルたちと接戦を演じながらも勝つことができず、未勝利のままだった。「やろうとしているサッカーはできている」と石崎信弘監督が話すように、ある程度の手応えを得られている状態だっただけに、何とかそれを結果に結び付けたかったのだが、できずにいた。それを横浜FM戦で初勝利につなげたことで、チームには自信が芽生えてきそうである。

その横浜FM戦の内容も、序盤に先制し、前半のうちに追加点を挙げたという運び。今季はすでに2つの逆転負けがあり、それはどちらも1−2。「J1ではそう簡単には完封はできない。追加点を取ることが大切」と指揮官は課題を挙げていたのだが、それを見事に果たした格好だ。また、その得点者が大島秀夫、榊翔太というアタッカー陣。横浜FM戦までは守備的MF山本真希の挙げた2点がチームの全得点であり、アタッカー陣の得点力不足も解消される契機にもなりそうである。結果を得たこともそうだが、今節に向けて非常に意義の大きな勝利になったと言っていいだろう。

アウェイに乗り込む柏は同じく水曜日に、こちらはAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の広州恒大(中国)戦をホームで戦い0−0のドロー。ホームでの引き分けには評価が分かれるだろうが、ハイレベルな相手に負けなかったところは一定の評価をしていいのかもしれない。

そのなかで注目したいのは、ディフェンスの部分だ。今シーズンの柏はここまで、どの試合でも失点をしてしまっていた。2節の浦和戦ではゲームをうまくコントロールしながらも自陣深くでイージーミスが出て、敗戦につながる失点を奪われた。特に開幕戦などは常に先手を取りながらも、相手の攻撃を跳ね返しきることができず3−3のドローに持ち込まれた。今シーズンの柏はレアンドロ ドミンゲス、ジョルジ ワグネルという質の高いアタッカーを軸に、昨年よりも速さのある攻撃を見せているものの、守備面での粘りが僅かに不足していた。それが、広州戦では相手のパワフルかつ揺さぶりの大きな攻撃に対し、最後まで崩れることなく守りきっている。DF増嶋竜也も「最近は0(無失点)で終わる試合がなかったので、こういうふうに0で終えたのは収穫」と大きな手応えを口にしている。

昨季のJリーグ王者としてアジアのトップクラブと激しい戦いを演じる一方で、国内リーグでは現在12位とまだまだ本調子とは言えない。だが、この広州戦をきっかけにチームは安定感を取り戻しそうな気配はある。その意味でも、この試合で結果につなげ、昨シーズンのような勢いを身に着けたいところだ。

さて、そんな両チームが対戦するこの試合の焦点だが、札幌の監督、選手たちが「レアンドロ ドミンゲスには注意しなければ」と口々に発するように、やはり柏の絶対的なキーマンである背番号10を、札幌がどのように封じるかという部分になりそうだ。

札幌はレアンドロ ドミンゲスとは2010年シーズンにも対戦はしているが、やはり来日1年目のときとはパフォーマンスは大きく異なる。そして、守備的MFの山本真希が右足大腿部の肉離れで欠場が確実となっており、代わっての起用が有力視される宮澤裕樹もしくは前貴之がバイタルエリアの部分でどれだけレアンドロ ドミンゲスに対応できるかがカギとなる。このエリアの攻防からは目が離せない。

リーグ戦ではまだまだ本調子を出し切れていない両チームだけに、どちらもこの試合をきっかけに流れを掴み取りたいところだ。

以上

2012.04.06 Reported by 斉藤宏則
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