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【J1:第5節 仙台 vs 磐田】レポート:引き締まった前半、打ち合いの後半。首位攻防戦は、アディショナルタイムに劇的ゴールで引き分けに終わる。(12.04.08)

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仙台の手倉森誠監督は「お互い好調同士で、似たようなスタイルで、我慢比べになる」と選手達に試合前に呼びかけた。そうして始まったこの試合での両チームは、前半は手堅い守り合い、後半は一転して打ち合いという、対照的な45分ずつを過ごした。

仙台は上本大海と鎌田次郎、磐田は藤田義明とチョ・ビョングク。両チームのセンターバックが相手に先回りするかのようなポジショニングで前半に存在感を発揮した。仙台は行動範囲の広い赤嶺真吾とウイルソンがサイドに流れて二列目とからみ、チャンスをうかがう。しかしラストパスやシュートは、磐田の堅守に阻まれた。磐田はカウンターから菅沼実、山田大記がボールを運ぶが、ペナルティエリア内での仕事は果たせず前半はシュートを打てなかった。

後半は磐田の先制点を契機に、一気に試合が動く。58分に山田が左サイドに流れ、仙台の堅守の隙を突いて相手センターバックに触られない位置にクロスを上げる。すると菅沼がこれを押しこんだ。これで試合の均衡が崩れ、仙台が一点を追って前がかりになり、磐田は一点を守るために守備意識を強める。だが75分、ウイルソンがチョと駒野友一のプレッシャーを受けて倒れながらもパスを送ると、DF不在のスペースに走りこんできた関口訓充がこれを確実に決めた。

沸き上がるサポーターの声援を受けて、勝ち越し点を狙う仙台。しかし前に重心がかかったところでミスから山本康裕にカットされると、薄くなった守りの間からシュートされて再び勝ち越される。磐田はなおもカウンターから相手陣内にボールを運び、シュートこそ打てなかったが高い位置でのキープでリードを堅持しようとした。

仙台は磐田を崩すために3-4-3にフォーメーションを変えて、増えた前線に放りこむパワープレーで1点を狙う。そして試合も終わろうとしていた時に、「最後のシーンだったから『何とかしないと』と思っていた」というウイルソンが菅井直樹からのロングボールを胸でトラップ、冷静に左足で蹴りこんだ。

昨年第11節のユアテックスタジアム仙台での対決では終了間際に磐田が追いついたが、今度は試合終了間際に仙台が追いついた。公式記録の得点時間90+5分。劇的な同点ゴールで、この一戦は幕を閉じた。
「これもやはりフットボールなのかな、と思いました」。森下仁志監督は、試合後の会見で戦術的な要素の根底にある様々な思いに言及しつつ、この試合を振り返った。両チームが勝利に対して、波に乗っている時間帯でも我慢の時間帯でも、現状でできる様々な努力をした結果が、この2-2という結果に表れたといえる。

両チームの開幕からの無敗は5に伸びた。「チームとして機能しているのでこの結果が出ていると思う」(小林裕紀)「勝てなかったのは残念ですが、勝ちに値する引き分けだと思っています」(赤嶺真吾)。互いに手ごたえを得た一戦は、両者が今年のJ1で安定した力を発揮し続けたときに、そのベースとして思い出される試合になりそうだ。

激闘の興奮冷めやらぬ試合終了後、両チームのサポーターは互いを激励するエール交歓を行っていた。試合前には磐田サポーターが「東日本へ私たちの想いを届けよう 静岡からチカラを」という力強いメッセージの入ったビッグフラッグを応援席に掲げていた。このような温かい交流もまた、フットボールの一部である。

以上

2012.04.08 Reported by 板垣晴朗
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