決してキレイな勝利ではなかったが草津にとっては単なる1勝以上に価値のある勝利だった。前節富山戦で6試合ぶりの勝利を挙げた草津がホーム初勝利をかけて愛媛を迎え撃つ。前節の勝利を無駄にしないためにも草津には勝利が求められる。
富山戦の失点がチームを一つにした。ヘベルチのゴールで先制した草津だったが後半27分にショッキングな形で失点を許してしまう。GK北一真がゴールへとバウンドしてきたボールをまさかのファンブル。北が振り向きざまに手を伸ばしたが無情にもボールはゴールラインを割ってしまう。引き分け、もしくは敗戦であのゲームが終わっていたとしたら草津には、立ち直れないほどの大きなダメージが残るところだった。
絶体絶命の窮地を救ったのは松下裕樹だった。「北はミスによって失点はしてしまったが、それまでビッグセーブを連発してくれていた。北のためにも勝ちたかった」という松下はリンコンのポストを受けてペナルティエリアへ進入すると目の覚めるようなショットをファーサイドへと突き刺しゲームを決めた。開幕戦以降5試合勝利から見放されたチームは、ピンチを脱出したことでひと回り成長を遂げた。
チームに刺激を注入しているのは、前々節からスタメンに抜擢された金成勇、有薗真吾、永田拓也、小柳達司の4人だ。開幕当初は控えに甘んじていた彼らだがテストマッチやトレーニングで気迫のプレーを披露。先発の座を勝ち取ると、球際で執念のプレーをみせてチームに魂を吹き込んだ。ルーキー小柳達司は「アウェイで勝ったので、次はホームで勝って『勝利の草津節ダンス』を味わってみたい」とホーム初勝利を誓う。
一方の愛媛は前節福岡戦で4ゴールを決め、勢いに乗って乗り込んでくる。福岡戦では手堅い守備をベースにしながら相手DFとGKの間を徹底的についてゴールラッシュを決めた。司令塔大山俊輔、左SBの内田健太らがサイドから高精度クロスを入れてゴールを演出した一方で、GKのパントキックから一本で有田光季がゴールを奪うなど「横」と「縦」の攻撃を使い分けた。ボランチ櫻田和樹は「愛媛は福岡戦ですごく良いゲームをしていたから警戒が必要。愛媛戦はいつも1点を争う展開になるので90分間走り抜いて結果をつかみたい」と気持ちを込める。
草津は最近2戦1ゴール1アシストの金成勇が前線で体を張りチームをけん引している。前節もポストプレーで倒れ込みながらも足を伸ばしてヘベルチのゴールを演出した。「体の張った泥臭いプレーが自分の持ち味。富山戦でも『1歩』がゴールにつながったので、愛媛戦でも『1歩』を大事にしたい」(金成勇)。
前々節からスタメンを入れ替えて結果を引き寄せた副島博志監督は「うまい選手が試合に出られるわけではない。球際で粘り強く戦える選手を使っていく」と、闘争心溢れる草津のサッカーを追求する。14位草津は、勝点2差で上を走る9位愛媛を叩いて1ケタ浮上を狙う。サポーターが待ちわびるホーム初勝利は目の前にある。
以上
2012.04.14 Reported by 伊藤寿学
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