●小林伸二監督(徳島):
「前半で失点をしなかったのが大きかったと思います。前半は右サイドで鈴木がドリブル突破をしてくれたことと、左はサイドバック、サイドハーフ、トップの連係がもう少しよければ、あの辺りをうまく突けたのではないかと思ったので、後半はそこを丁寧にやっていこうと。我々が攻撃した後の相手カウンターでうちのファーストディフェンダーが離してしまうものですから、(相手の攻撃が)ついついスピードアップしてしまう。そういうところの判断が前半悪くて、取られてゴール前まで持っていかれてシュートまで打たれてしまうということがあったと思います。
後半は、前半からそうですけど、相手1トップのターゲットマンにボールが入ったところをフリックされて、本当にシンプルに走ってくる選手をきちっとマークに付けなかった。ポジション取りが遅いのか、走れないのかというところがあると思います。それは後半もけっこうやられていた。奥のところです。ボールへ行く作業、ボールが動くとポジションを修正する作業がまだまだ不足しているかなという感じです。そういうところは引き続きやっていかなければいけないなと。なかなか勝てなかったが、相手どうこうではなくて自分達で勝ち取ったというのが大きいと思います。3月と4月の2ヵ月間ずいぶん苦労しました。第1節と第2節の2試合の入りであまりにも簡単に点が取れたのがおかしかったのかもしれませんが、やっと取れた。暦も変わり5月になった。切り替えて、中2日の次の試合もホームで戦えるので、しっかりやっていこうと思います。
しんどい中でも最後まで切れずにやってくれた。危ない場面もありましたが、相手もそういうところで焦ってしまうところがありました。引き続き集中するということと、もう少しそういう細かいところのポジションの修正だとか、ボールがないときの攻守におけるポジション、攻撃で絡むプレーの質を上げないと、なかなかボールがスムーズに回らない。そこはシーズンを通してやり続ける必要があるなと思います。なによりもやはり、ホームの大勢のサポーターの前で勝てたということが大きいし、次のゲームにつながるようにいい準備をしていきたいです」
Q:ここ数試合は終盤での失点が多かったが、今日集中して踏ん張ったDF陣への評価は?
「そうですね、今日のゲームはラスト15分しんどかったと思います。相手はメンバーも代えて、裏に本当にシンプルに走ってきました。逞しいという感じがします。相手のそのプレーに負けなかったことはよかったと思います。終盤に失点を食らうのは、前半に失点をしてしまうものですから、どうしても点を取りにいかなくちゃいけない。多くの試合で、それが影響していると思います。ですから今日、前半に失点がなかったというのはすごく大きかった。そういうことも含めて、今日は頑張ってくれたと思っています」
Q:「いい得点が流れを変えるかもしれない」と言っておられた通り、得点後には、ずいぶんいい形を見ることが出来たが?
「ここ何試合かはすごく攻撃がよくなっているんだけど、点が取れていないという感じでした。そして、ちょっとしたリスタートで点を取られてしまうと。松本はリスタートが多彩で、それで点を取っているチームです。そこを乗り切るということが、この3試合リスタートで取られているので、ひとつの課題だった。それと自分達が先取点を取ることが同時に出来たというところがよかったと思います。特徴は違いますが、右の鈴木と左の宮崎はいい仕事をしました。ドリブルもそうですが、2人はちょっと中途半端(マークされにくい)な位置にポジションを取るものですから、相手のサイドハーフかセンターバックが出てくる、そこを上手く突いていた。そこに上手く(ボールを)付けたり、センターフォワードの足元にもう少し入れば、そこでのコンビネーションやオフザボールの動きで誰かが絡んで中央で数的優位になれる。その一発目に精度のいいパスがまだ十分入っていませんので、なかなかそこまで行けない前半だったと思います。もう少しその辺がわかってくると守備を破れるのではないかなと。両サイドの特徴、特に点が入ってからの鈴木のスピードは出せたと思います。もう少しトップに収まったりバリエーションがあるとオフザボールでいろんな選手が絡めるのですが、トップの選手も守備をしているので、なかなか足元に収まっていませんでした。次はそういう中でもきちっと収められると、もう少し面白いことが出来ると思う。(攻撃が)レベルアップするかなと。こういう形で点が取れるとそのようにも作用するので、当然点を取ること失点をしないことが出来れば、もう少し力が抜けていろんな選手が積極的なプレーが出来るようになると思います。どうしても大事にイコール硬くなっているところがあるので、そういうところが今日のゲームで緩和されればいいなと思います」
Q:3、4月は第3節から苦しい戦いだった。5月、今日の勝利で改めて巻き返そうという気持ちをお持ちなのでは?
「そうですね。10試合くらいした時に、選手の特徴の把握だったり組み合わせが上手くいっていないという部分がありました。今日もボランチとサイドバックが代わっています。何人もの選手がメンバーやサブに入ってきています。その中で勝ち取ったというのはすごく大きくて、ようやくですが特徴を活かしたことが出来るなという感触は持てている。そういうところが少し出てきているので、いい部分をゲームで表現できるようチームを高めていければと思っています。それが少し見えてきたので大事に構築していきます。それとトレーニングでしっかりやれていることはゲームで出せるんだよ、表現できるんだよということ。トレーニングがどれほど大事かということ。トレーニングをやっていくと、やはり変わっていきます。今日右サイドバックの橋内はもともとセンターバックです。それをサイドで使ってあれくらい出来るということは、次につながるかなという気がします。ボランチも、センターバックのエリゼウを今年使えないだろうかというところがあって、今日は十分にやってくれました。そういうところも含めて、もう少し慣れてきて選手が競ってくれると前に進んでいくなという感じがします。これだけ負けたので、前に行くしかありません。確実に前進するようにチームを作りあげたいと思います」
Q:今日の勝利、戦い方はプラン通りだったのか?
「まず両チームはシステムが違いました。相手は1トップ2シャドーなので、あそこ(トップの両脇)を走ってくるというのはわかります。ではうちがどのスペースを使うかというと、相手の3バックをどういうふうに後ろに残すか、どうやってボールサイドに出すかということになってくると思います。前半、そのようになりかけた場面はいくつかあったと思います。その辺は精度が上がるといいと思います。J2の中で3バックを採用しているチームは多いので、そういうことは今後、次の熊本もそうですが、いい材料になるなと思います。
エリゼウを初めてボランチで使いました。彼にとっても久しぶりだったと思います。日本に来たときはボランチでスタートしたと思います。ボランチでも球際というところはすごくよかった。あわせてCKからの高さという点ではずいぶんと強みが出てくるので、FKで(得点の)においはずいぶんしていました。エリゼウと橋内が入ることで、チームの高さがずいぶんと違ってきます。点を取る前に、スローイング、FK、CKのリスタートが松本は強いので、守備固めということも、その2枚で変わってくるのかなと。点を取るのは、リスタートよりもサイドを突破するところが前節も出来ていたので、そういうところで点を取れればいいなと思っていました。普通であれば、あのタイミングで選手を代えませんが、徳重はキックがいいので代えました。コーチが優秀なので『キッカーを代えたほうがいいですよ』とアドバイスしてくれたので、慌てて交代させました。それは的中しました。みんなの勝利だなと、すごく思っています」
Q:松本の印象は?
「1年目のチームで、京都に引き分け千葉に勝っている。最後のところまでしたたかに、きちっと90分間戦ってくるチームだと思います。それは千葉のゲームで実証しているんですよね。ああいうところで、したたかに点を取る。今日はラスト15分で、もう少し相手に余裕があれば1点か2点やられています。反面、うちはそれで助かりました。今までとはステージが変わった中でもきちっとサッカーをやってくるという、土台の部分はしっかり出来ているなと。経験を積めば、またずいぶんと変わっていくのではないかと思います。逞しく動く、逞しく戦うというベースを持っているチームだと思っています」
Q:コンパクトに陣形を保ち、いいサッカーをする時間帯が多かった。今後に向けて抱負や課題は?
「そうですね、この3ゲームでずいぶん展開が大きくなったと思います。明らかにボールサイドの突破とサイドチェンジは増えてきました。そこからの質と、クロスの質・入り方になってくると思います。そこは引き続きやればいい。カウンターを受けた時にある選手はボールへ行くけど、ある選手は怖がって後ろに下がってしまうところを、もう少しコンパクトに出来るようになればもっといいと思いますね。今日の前半にカウンター受けた時にも下がり気味なところがありました。ですから簡単に相手に渡って、簡単に仕掛けられる。でも一度アプローチして、取らないんだけども吸収する。自分の背中のスペースを自分が使うということ、自分が止まっていると前のスペースを相手に使われてしまいます。その辺の使い方とアプローチですよね。アプローチして取らなくても(コースを)限定することが出来ればラインを(下がることを)止めることが出来る。カバーの判断がついつい深くなっているところがあるので、そこは直さなければいけない。全体については攻撃が少しずつボールを運べるようになってきました。メンバーが代わっていますが、少しそういうイメージが出来てきたかなと思います。もっともっと精度を上げたい。下りている相手にも、バックラインでボールを回しながらどうやって前に運ぶか、誰が持ち出して行くかというところが出来るようになると、もう少し面白くなると思います」
以上















