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【J1:第22節 仙台 vs 柏】プレビュー:打ち上げろ!押し上げろ!両チームの強気の姿勢は、攻め合いの展開を呼ぶか?(12.08.17)

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J1第21節終了時点で2位の仙台と3位の柏が、今節は直接対決する。シーズン序盤の第6節に日立台で対戦したときは、開始わずか2分に菅井直樹のゴールで試合が動いた。後半はさらに両チームが打ち合う展開となり、レアンドロ ドミンゲスが後半にFKから同点弾を決めたかと思いきや、わずか1分で関口訓充のゴールにより仙台が再び勝ち越し。ところが66分にふたたびレアンドロ ドミンゲスが技巧的なゴールを決めて振り出しに戻る。ところがところが12分後に赤嶺真吾のゴールで三度仙台が勝ち越し、あがり、いや、タイムアップ。忙しい試合だった。

この激しい打ち合いは、両チームとも強気の姿勢で高めの位置でのボール回しをねらった結果生じたものだった。昨季にJリーグヤマザキナビスコカップも加えると4度も戦った両チームは、時には守り合いの我慢比べも経験した。しかし仙台は今季から取り組んでいる高めの位置でコンパクトな布陣を組むことで攻撃的な試合運びも可能になり、柏も第6節の対戦時には後半からの選手交代で攻勢に出ることができた。

今節は上位対決、しかも数試合ぶりの勝点3が欲しいチーム状況で、両チームとも攻め合いを予感させる流れができている。

柏は夏場に調子を上げてきたものの、ここ2試合は1-1の引き分けが続き、あとひとつの勝ち越し点が奪えていない状況。公式戦において8試合連続で失点しているところも気にはなるが、ツボにはまれば畳みかけられる得点力で打ち合いを制して、ここ数ヶ月の勝ち星を手にしてきた。
ここで柏にとって悩ましいのが、攻撃の中心選手のレアンドロ ドミンゲスを出場停止で欠くこと。彼は前述した第6節の対戦でも仙台から2点を奪い取った選手であるだけに、柏は彼を欠いてどのような攻撃をしかけるか、そして何より彼を欠いても攻撃的な姿勢を崩さないでのぞめるかが勝負のポイントとなる。新戦力ネット バイアーノは前節・F東京戦の後半から出場して前線で体を張り、上々の柏デビューを果たした。2試合連続得点中のジョルジ ワグネルの左足とともに、相手に脅威を与える存在だ。また、レアンドロ ドミンゲスのポジションに入ると思われる澤昌克や水野晃樹といった選手たちが、また違った持ち味を見せて貢献できるかどうかにも注目したい。

一方の仙台は、昨年のような我慢比べに持ちこむことも選択肢ではあるが、「失点してでも勝点3を取りに行きたい」と手倉森誠監督が意気込むように、第17節以来の勝点3をホームで獲得するために、点を取りに出ていく姿勢を見せている。
その背景には、序盤の攻撃的なシフトを支えてきた選手たちが、負傷から復帰してきたことがある。たとえばDFの上本大海。彼は最終ラインで体を張った守備をすることはもちろん、攻撃に転じればスピードを生かして最終ラインを素早く押し上げ、その裏を突かれたとしてもこれまた素早くカバーに入る力を持つ。「相手のポストプレーには高さだけでなく、セカンドボールへの対応も必要。そのためにチーム全体をコンパクトにして対抗したい」と意気込む。
また、ボランチの位置では角田誠と富田晋伍が再びポジション争いに身を投じている。「センターバックといい距離を取りながら、相手のクオリティの高い攻撃陣を止めたい」と意気込む角田らが強気の守備を実践することで、仙台は奪ったボールを勢いよく相手スペースに流しこみ、前回対戦以上の得点をねらっていく。

派手な点の取り合いはしばしば花火大会にも例えられる。シュートに繋がるクロスを打ち上げたり、多くのシュートを引き出すために布陣を押し上げたりする強気の姿勢が、花火にも似た華麗な試合展開をもたらすことに期待したい。

以上

2012.08.17 Reported by 板垣晴朗
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