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【J2:第30節 町田 vs 鳥取】レポート:町田は若武者・幸野が流れを変えるも、決定機をモノに出来ず。鳥取と小さな収穫を分け合う(12.08.23)

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19位・鳥取と20位・町田の“直接対決”だった。下位4チームが勝点4にひしめく混戦の中で、両チームとも何とか降格圏内から離れたい。勝点は必ず得たいけれど、無理な試合運びで相手に勝点3を与えたくない。そういう心理からか、前半は重い試合展開となった。
特に慎重な試合運びを見せていたのは、鳥取だ。前節・千葉戦の成功もあり、攻撃力が高い藤本修司をベンチに置き、守備の堅い加藤秀典を左SBに起用した。その分サイドバックの攻撃参加は減り、1トップ久保裕一が前線に孤立する。前半のシュートはわずかに1本という迫力不足だった。

町田も「相手に合わせてしまった」(太田康介)という展開の中で、なかなかゴールに迫れない。しかし前半アディショナルタイムの決定機は惜しかった。右サイドからのロングフィードをドラガン ディミッチがヘディングで落とし、勝又慶典はセカンドボールを追う。勝又がCB戸川健太に鋭く詰め、ボールをさらうとエリア右に抜け出す。しかしこの場面は鳥取の守護神・小針清允が果敢に飛び出してブロック。鳥取は前半を狙い通りのスコアレスで終える。

町田のアルディレス監督は、後半早々に効果的な選手交代を見せる。52分に幸野志有人、55分に北井佑季を相次いで投入し、特に19才の若武者・幸野は大活躍だった。「我々のチームの中で一番良かった」と賞賛するアルディレス監督を含め、双方の選手が口々に「リズムができた」「流れを変えた」と認めるプレーを見せる。町田3戦目の彼が旺盛に動いてパスを引き出し、中盤の“潤滑油”となった。「ボールをもっと早く動かして、もっともっとボールに関わって、動かす」(アルディレス監督)という狙い通りの効果をもたらし、試合の主導権は完全に町田のモノとなる。
ゴールに一番近かったのが、町田のキャプテン勝又だ。68分の左足ミドルは惜しくもGKに弾かれるが、76分に本日最大の決定機を迎える。勝又は北井が放ったシュートのこぼれ球に詰め、ゴール右からフリーでフィニッシュを狙う。しかしこれがポストに嫌われて、決めきれない。町田はその後も幸野の強烈ミドルが枠を捉えるなど、優勢に試合を運ぶが、待望の先制点は遠かった。

試合は0-0でタイムアップ。鳥取の吉澤英生監督は「ほぼ町田さんのペースで、90分進んだと思います」と相手の優勢を認め、アルディレス監督は「決めなくてはいけないようなシチュエーションを作りつつ、それを決めきれなかった」と悔いる展開だった。強いて勝者を挙げるなら、それはお互いの守備陣だろう。鳥取はGK小針、CB戸川を中心に守備陣が最後のところで身体を張り無失点。町田も3戦連続の無失点で、今月は2勝2分とまだ負けがない。お互い望みどおりの結果とはいかずとも、最低限の収穫は得られた。勝点1、失点0という結果がポジティブな意味を持つかどうかは、今後の12試合に掛かっている。

以上
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