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【J2:第31節 熊本 vs 富山】プレビュー:前節はともに終盤に失点した熊本と富山。前節からの修正力と、チームとしての成長度が問われる一戦。(12.08.26)

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前節はともに後半30分以降、つまり残りの15分で熊本は1点、富山は2点を失い、それぞれ勝点をこぼした。結果として熊本は勝点1を加えて順位をひとつ上げ、富山は勝ちなしが14試合となって依然最下位。チームの置かれた状況と、目標とするラインにはやや違いはあれど、厳しい状況にあることは同じ。またリーグ戦も終盤を迎えた31節、お互いに前節の経験をどう生かすかが問われるという意味においても、通じる所のある一戦である。

まず富山だが、九州でのアウェイ連戦ということもあり、福岡戦を終えてそのまま熊本入りしている。木曜〜土曜までの3日間、熊本市の水前寺競技場でミニキャンプ的な形でトレーニングを行っているが、全選手が帯同しているわけではなく、おそらく紅白戦を行える人数ではないため練習にも工夫が必要で、金曜に見に行った練習でもポイントを絞ったメニューに取り組んでいた。連戦の疲労を考慮してか時間も90分程度とコンパクトで、5〜10分おきに給水するなどコンディション調整に重点を置いていた様子。

安間貴義監督に話を聞くと、14試合勝てていないことに対してもチームにそう悲観している雰囲気はないらしく、むしろ「どうしようもない負けは少なくて、試合に出ながら成長している選手もいますし、上位チームとも勝負になっていることは自信にしていい」と口にする。ただ勝敗を左右する「イージーミスが出ている」ことにも言及。黒部光昭、苔口卓也、西川優大とタイプの異なるFWが揃うが、それぞれの特徴を生かすべく、攻撃時のラストパスの精度もひとつのポイントとして捉えている様子がうかがえた。期間は短いとは言え、慣れない土地に来ると様々な環境の変化がストレスになるものだが、それ以上に日中のトレーニングで熊本の暑さに慣れるというメリットもあったろう。

一方の熊本は、前節に続き連戦をホームで戦えるというのは大きなアドバンテージだ。前期・21節の対戦では2-0と快勝しているが、DFラインに福田俊介、また前線にも黒部と、前回対戦時には出場していなかった高さと強さを持った“キャラクターのある選手”が富山には戻っている。そうした状況を受け、「攻撃はシンプルに、ディフェンスは激しくタイトに来るというチームのパフォーマンスとしては、大きく変わらないと思う」と話しつつ、「人に対して来るので、オフ・ザ・ボールの時の準備が大事になる」と高木琢也監督は話す。

選手たちも、映像を見た上で「前から来る」という印象を強くしており、福岡も苦しめられた、1枚、2枚と寄せて来るプレスをいかに剥がしていくかがこの試合における最大の鍵になるだろう。FWの2人の距離感やMFのサポートのタイミングもよく、3人目、4人目が絡むコンビネーションから形を作った前節の草津戦のように、今節も「ワンタッチ、ツータッチで外すことを意識」(西森正明)できれば、それは「武器になる」(藤本主税)のは確か。ただ、90分間やり続けることは容易ではないため、「自分たちのサッカーを崩さないといけない場面もある」(藤本)ことを頭に入れておく必要がある。富山が前から来ること、また3バックのシステムを採っていることを踏まえれば、うまくスペースを見つけて「つなぐ場面と、1発で裏を狙う場面をはっきりさせて、効果的にロングボールを入れて行ければ」(矢野大輔)、流れを掴みやすくなる。出し手の意図やタイミングを計りながら、「FWは常に準備しておかないといけない」と武富孝介も言う。

逆に松本戦や徳島戦で見られたように、スコアの推移も含めた展開の変化によっては、相手が引いてブロックを作る可能性もゼロではない。そうした場合にどうやって引っ張り出すかも気になるところだが、いずれにしても、状況を見て的確な判断をした上で、それをチームとして共有できるかどうか、ここまで取り組んできたことを組織として表現できるかという点で、シーズン序盤からのお互いの成長度も問われる試合となる。

前節の試合後に、「データは参考になるんだなと感じた」と高木監督が述べているが、改めて両チームの記録を見ると、いずれも総失点に占めるラスト15分の失点の割合が高く、点差が開かない状況なら終盤に動く可能性は小さくない。となれば、チームとしてやるべきことを最後までそれぞれが全うできるかも、ゲームの行方を左右する。前節勝点を落としたことを受け、この試合にかける思いの強さに差があれば、そうした細かい部分が積み重なって、90分を戦った結果に反映されることになる。

クラブとして動員をかけた夏休み最後のホームゲームであり、奇しくも昨年に続いて多数の観客が見込まれることになった富山戦。「勝敗にこだわらないといけない」と、高木琢也監督が言う通り、連戦の最後を勝利で締めくくりたい。

以上

2012.08.25 Reported by 井芹貴志
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