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【北九州:柱谷幸一監督就任会見】出席者のコメント(12.12.12)

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12月12日、ギラヴァンツ北九州・柱谷幸一新監督の就任会見が北九州市内のホテルで開かれました。柱谷新監督は2年契約。柱谷新監督が「目の前の試合を一試合ずつ常に全力で戦って勝ちに行く」などと抱負を語りました。全文は以下の通りです。
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●柱谷幸一監督(北九州):
「2013年シーズン、ギラヴァンツ北九州の監督に就任することになりました柱谷幸一です。よろしくお願いします。まず最初にギラヴァンツ北九州の監督に就任できて非常に嬉しく思っています。関係者のみなさんにご協力いただいたことにこの場を借りてお礼申し上げたいと思っています。私自身3つのチームで監督をしてきまして、浦和レッズのGMを2年間してきましたが、自分としてはどこかのタイミングで現場に戻りたいという思いをもっていた時に、ギラヴァンツ北九州から監督就任のオファーをいただきました。報道等でかなり早い時期に名前が出ていたんですが、最終的にサインしたのは先週です。時間がかかったのは、今のギラヴァンツ北九州が置かれている条件の中で自分の納得いく仕事ができるか考える時間が必要だったのですが、それも全て納得できる形でお話を何度かさせていただいて、最終的にやろうという気持ちになりました。今まで自分が監督として築いてきたキャリアであるとか、浦和レッズでGMを2年間やってきた経験をギラヴァンツ北九州、クラブのために全て捧げてみなさんに喜んでもらえるようなそういうチーム作りというのをしていきたいと思っています」

Q:ギラヴァンツ北九州のどのようなところに魅力を感じて指揮を執るとこを決めたのか。また、北九州の置かれている「条件」で気になったところというのは?
「整理しなければいけなかったのは、最初に山形、そのあと京都の監督をしたときはJ2のチームをJ1に上げる。栃木ではJFLのチームをJ2に上げる。そういう仕事を指導者としてしてきた中で、ギラヴァンツさんから話をいただいたときにJ2ライセンスしかないと。それは昨年の10月に私自身もフリーな立場で解説者でいろいろな場所に行って、いろいろニュースは知っていましたが、ギラヴァンツがJ2ライセンスしかないとは知っていましたが、下のカテゴリーから上に上げるという仕事をしてきた中で、実際に勝っても上がれないという状況の中で自分がどういうモチベーションを持って監督としてやっていけるのか。それともう一つは、選手にどういうモチベーションを付けさせて上げるのか、一番悩んで自分で考える時間が長かったというところです。最終的に納得できたのは、J2というリーグの大会があって、その中で一つでも上の順位を目指す。いいサッカーをする。そして、そうすることで自分が外に対して評価してもらえると考えればやれるんじゃないかと。目の前の試合を一試合ずつ常に全力で戦って勝ちに行く。そのことによってライセンスに関係なく自分自身高いモチベーションでやれるんじゃないかと整理できました。選手に対しては当然、自分たちのチームで勝ってJ1に上がることはできませんが、一つはそこで出場機会のない選手がそこで活躍することによって、選手が次のステージに行くことができる。もう一つは、これはギラヴァンツ北九州の魅力の一つでもあるんですが、2017年に新スタジアムを造る計画がある。5年後ですね。それはサッカー専用スタジアムで、全部屋根付きで、2万人規模の小倉駅から行ける場所にある。非常に魅力的な計画がクラブにある。それが5年後。それを中期的かどうかは分かりませんが、中短期だと思うんですが、そこに明確な目標があるというのがクラブの大きな魅力でありますし、地元の企業のみなさんに支えられている、それも非常に優良な企業に支えられている。スポンサー収入でも将来的に希望が持てる。その5年後に向けてチーム作りをしていくということに対して若い選手が非常に大きな目標を持てるんじゃないか。彼らに対してそういう目標を与えられるんじゃないかということで、自分自身も選手に対してもそういうモチベーションを持たせることができる。それはギラヴァンツ北九州のクラブとしての大きな魅力ではないかなと自分自身としては思っています」

Q:5年後という中で、契約が2年になった理由は?
「最初は3年という話を頂いたが、私自身も自分の仕事をしっかり見ていただいて、新たに契約の延長をしていくと。私自身もクラブが本当にそういう方向に向いているのか、僭越ではあるが見ていかなければいけないと。お互いそういう思いがあって、私の方から話をさせていただいて2年間という契約期間にしていただいました。契約年数というのは基本的には2年というのはありますが、どのときでも契約延長はできる。あしたでも、来年の夏でも、1年終わってもう1年残っている段階でさらに3年とか4年とか、いくらでも延長できるので、私自身もいい仕事をしてそれを見ていただいて、できるだけ長く(新球技場が完成予定の)2017年に向けてやっていきたいなという思いもあります」

Q:北九州でどういうサッカーをしたいか?
「現役を引退してすぐにJリーグの監督を目指してライセンスを取ったんですが、それを取ったときに自分自身がこれからどういう指導者になっていこうかと考えたときに3つのことを達成していこうと自分で考えました。これは自分の理念であり哲学ですから、どこのチームに言っても、どこのカテゴリーに行っても変わらないことですし、山形、京都、栃木に関わってきたマスコミの方、チーム関係者の方、ファンの皆さんはまた同じ事を行っているなと思うかも知れませんが、これは変わりません。

ひとつは結果にこだわる。勝負事ですから負けていい試合というのはないですし、目の前の試合は絶対に勝つ。結果を求めてやっていく。これはどんなゲームでも目指してやっていきたいです。

二つ目は内容にこだわる。自分たちがイニシアチブを握ってゲームを進めていく。最近よく勘違いされるのはボールポゼッションという、ボールを持てば自分たちがイニシアチブを持っていると思われがちですが、ボールを持たない状況でもイニシアチブは持っている、相手をコントロールすればいいわけで、そこにはこだわってないということ。専門的な話になると、短いパスだけじゃなくて、短いパスを細かく繋ぐことがポゼッションサッカーで魅力のあるサッカーだと思われがちですが、場合によっては有効な場合もあれば、長いパス、ロングパスを使う、裏へのパスを使うというのも状況によっては有効な場合でもあるわけですから、そういうものも使っていく。遅い攻撃もあれば、奪って早く攻めれば点が取れる。ダイレクトプレー、ボールを奪って最初にゴール前にいる選手にボールを入れてその選手が一発で入れられれば1点ですから、そういう状況でボールを後ろに回したり横に短いパスを繋ぐんじゃなくてまずゴールに向かってプレーするのが最優先。状況にあったやり方でやるのが自分のサッカーであるし、全体のバランスを考えてやっていきたいなと思っています。

三つ目はフェアプレー。ルールを守ってフェアに戦って勝ってこそ、みなさんに信頼して応援してもらえるチームになると考えています。例えばヨーロッパのチームの選手が点を取った後にユニフォームを脱いで振り回して、それで分かっているのにイエローカードをもらう。これは僕は選手に対しては絶対にやってほしくないし、別の喜びの表現の方法があると思います。イエローをもらってまでやる必要はないと思います。それと、ファールをする、イエローカードをもらうというのは守備の強さがないというところで取られることが多い。ボールのないところでいいポジションを取っていない。で、ボールを裏に入れられて引っ張って、イエローになる。足元に入ったボールに対してアプローチが遅かったり、距離の詰め方が甘くて仕掛けられてスピードでちぎられそうになって引っかけると。それはいい対応ができて、ファールしないだけに力があればファールにもならないし、イエローカードにもならない。当然それでペナルティエリアの中でシュートに関わる場面でやるとレッドカードになる、PKになる、点を取られる、一人少ない状況で試合をしなければならなくなる。そうなると勝つ確率は下がってくる。そして自分たちのゾーンでファールをすると相手にセットプレーにチャンスを与えてしまう。現代のサッカーでは40パーセント近くがセットプレーからの失点。そういうことを考えるとファールをしないことも勝つためには必要なことで、フェアに戦うことが結果を考えても勝つことに繋がると思います。

結果と内容とフェアプレー。この3つが同時に達成できるように、毎試合目標にして戦っていくと。シーズン終わったときに、自分たちが勝てたか、いい順位で終わったか。内容は1年戦って、周りの人たちにギラヴァンツは、柱谷はいいサッカーをやったと思われるようにやりたい。もう一つは反則ポイントは昨年は数字を見ていただければワースト1。一番反則していて、一番反則ポイントが多い。ゲームの中でも5枚以上のイエローカードがあるとそこで罰金を支払わなければいけない。そういうことが多くて、自分自身はシーズンが終わった後に反則ポイントが一番少ないと言われるようなクリーンなチームを目指したいと思います」

Q:どのような補強をしていきたいか?
「ギラヴァンツにはGMもいらっしゃいますし、GMと一緒にチーム編成は相談しながらやっていきたいと思います。昨年まではレンタル(期限付き移籍)の選手が多くて、彼らも活躍してくれたと思うんですが、結局、レンタルの選手は1年間借りて、彼らがJ2でプレーして、元のクラブに返すというかたちなので、経験の場所を与えてそれで戻られてしまうと、クラブに対して何も残らない状況が続いていくと思う。それを考えると2017年、5年後を考えるとこれが毎年続いたときにクラブとしてベースが残っていくのかと考えると、新卒の選手ですね、大卒だったり高卒だったり、そういう選手を獲得してできるだけ複数年の契約期間を結んでチームに残っていっていただきたい。そういう思いでできるだけレンタルは少なくしていきたいなと思っています。それと、Jリーグからの補強になるんですが、基本的には若い選手を中心にして複数年契約で補強したいというところと、若い選手を育てるために若い選手ばかりを集めてゲームをしても若い選手は育たないと思うので、中心となるポジションには経験のある選手を置いてそこで若い選手と組むことで若い選手が成長できるような環境を作っていきたいなと思います。
完全移籍で取った選手が活躍してJ1からオファーが来るということになると契約年数を残して移籍することになるので、それは僕は決めません。が、当然、違約金設定があるので、それを残していただいてその予算でまた新たに自分たちが獲得してくるとか、その予算で環境整備をしていくということで、その選手がいなくなってもチームにそういうものを残していければそれでいいんじゃないかなと思います」

Q:若手を育成するためにチーム作りで大事にしたいことは?
「トレーニングですね。間違いないです。いいトレーニング、厳しいトレーニングをしていくというところと、できるだけ練習ゲームを入れていきたいと思っています。試合に出られない選手がゲームをやる機会が少なくなるので、1週間スパンで続いていくゲームであれば、日曜日が公式戦であれば月曜日に練習ゲームを入れる。90分を1週間に1回はできるようにしていくというところと、若い選手を育てるために若い選手にポジションを与えるつもりはありません。常に勝てるための11人と、それ以外のサブの選手というふうに考えていますので、それは若い選手だから使うとか、ベテランだから使わないとかは考えていないので、若い選手が練習の中で自分の力を発揮してポジションを奪ってほしいと思います」

Q:新チームの目標を現時点で決めているか?
「現実的な数字は全く考えていないです。何位以内に入るとか、何ポイント取るとかは考えていないです。目の前のゲームを一つずつ勝っていくと。それが最終的に勝点いくつ、順位が何位となっていく。その中でみなさんに評価していただければそれでいいと思っています」

Q:来季の始動がいつ頃になるのか。またキャンプの計画はあるか?
「(1月)13日前後にチームはスタートしたいなと思っています。キャンプは1月末から2週間くらいを今のところ考えています。場所は島原ですね。長崎の。スケジュールについても早めに決まった部分から出していって、みなさんのほうで把握していただいて、新聞紙上であったり、雑誌、テレビで発表していただいて、そのへんは透明にしてやっていきたいなと思っています」

Q:ホームタウンの北九州市への印象は?
「九州全体というイメージでいくといい選手がかなり出てきているなと思っています。それは鹿児島であったり福岡であったり、昔の国見であったりとか、東福岡、高校サッカーですね。その中からいい選手が出てきているなと。特にやはり身体が大きくて力強い選手が多いなと印象がありますね。北九州の人たちと今回、話をさせていただいた中では、本山(本山雅志)であったり、平山(平山相太)であったり、池元(池元友樹)であったり、中学生年代で、小学生も含めてですが能力の高い選手が非常に多い。ただそういう選手たちが北九州から福岡に行ったり、他府県に流れている状況であると聞いています。Jリーグ、J2のチームも(九州は)多くて、解説でも何度か来ましたが、ダービーも非常に多いですし、非常に熱いゲームが行われているなという印象です」

Q:水戸の柱谷哲二監督との兄弟対決も注目されると思うが、この点については?
「対決といっても直接ピッチの上でやるわけではないので。ただ、指導者として初めて同じステージでやることになるので非常に楽しみにしていますし、今回こういうオファーを頂いたときに、最初に弟に電話して報告して相談もしましたし、いいゲームができればなと。ぜひ2つ勝ちたいなと思っています。4つ歳が離れていて、小、中、高、大学、日産まで同じルートでずっと来ている。選手としてユース代表、日本代表になって、その前は京都の(高校選抜)代表になったり、いいルートを歩んで来れたので、弟も下から見ていてお兄ちゃんも同じ道を行けば自分もそういうふうに行けるんだなということで同じルートで来ているので。日産まで行って、最後にJが始まるときに僕が浦和レッズに行って、弟がヴェルディに行ってJリーグ開幕を迎えたときに、初めて天皇杯で対戦したんですが、それはまさしく監督が初対戦というよりもFWとDFだったので本当に対決だった。マークされるような状況での対戦だったので一番心配したのは親だったと思うんですが、結果的には天皇杯は負けてしまったんですが、それが一番最初の対決といえば対決ですね。そのあと監督になってはJ1とJ2でステージが違ってたりしたんですが、今回初めて同じステージで指導者として対戦することができるので非常に楽しみにしています」

Q:サポーターに向けてのメッセージは?
「もちろん監督としていい結果を残すということと、いいゲームをしてみなさんに見ていただくということと、フェアプレーで戦って勝つ姿をみなさんに感動を持って見てほしいということと、サポーターの皆さんとか、特に子どもたちに『僕たちが応援しているギラヴァンツ北九州というチームは強くて、面白いサッカーをして、なおかつフェアなんだぜ』と言ってもらえるようなチーム作りクラブ作りをしたいと思います。それともう一つは、私自身も山形、京都、栃木と、レッズで、レッズはビッグクラブですが、小さなクラブを監督として強化担当者として仕事をしてきている中で、地域密着というのは一番大事なことだと思うんですよね。スケジュールを3カ月先、6カ月先くらいまでしっかり組んでいって、基本的には日曜日がゲームで月曜日がリカバリと練習ゲーム。火曜日を休みにするので、火曜日を使って選手たちも我々もチームに出て行きたいなと。ひとつは小学校ですね。北九州市の全部の小学校を駆け回りたいと。小学校に行って、子どもたちに選手たちがサッカー選手として子どものときからどういう経験をしてサッカー選手になれたかという話をしたり、子どもたちと一緒に給食を食べて楽しい時間を過ごす。一緒に子どもたちとサッカーをしてサッカーをやってる子もやってない子もボールを使って遊んだりということもやっていきたいですし、地域の施設とかにもどんどん出て行きたいと思っていますし、地域の商店街にも出て行きたい。イベントにもどんどん参加したいと思いますし、マスコミにも場所や時間を作っていただいて、どんどん出て行って、テレビやラジオや紙面でサッカーの楽しさやギラヴァンツの活動も話をさせていただいて、理解して応援していただきたいと思っています。それと企業ですね。応援していただいている企業のみなさんともいろんな活動を一緒にさせていただいて地域を活性化する役割をやっていければ地域が盛り上がっていくんじゃないかなと思います。北九州市で唯一のプロサッカーのチームがあるわけですから、ぜひ行政のみなさんともいろんな取り組みをやっていって、北九州市の市民のみなさんに喜んでいただけるようなイベントや機会をみなさんと一緒に作っていければいいなと思います。

2017年に向けて結果だけではなく、地域の皆さんと一緒に活動することで観客動員数をできるだけ増やしていきたい。記録を見ますと、Jに上がった1年目は1勝しかできなかったんですが、当然、JFLに比べると観客動員数はぐっと上がったんですね。でも勝てなかった。では勝てば観客動員数が上がるのかというと、この2年間、かなり勝ちましたが観客動員数は落ちているんですね。勝って、いいサッカーをすればそれだけで伸びるというのではないというのがこの数字は証明していると思いますので、現場の我々とクラブのフロントのみなさんとしっかり検証して、どうすればスタジアムにたくさんの人たちが来てくれて、子どもたちも来てくれてサッカーを観ていただけるのか、もう一度相談しながら、先ほどいった活動も含めてみなさんに愛されるようなそういうクラブにしていければと考えています」

Q:具体的にどういう戦術でチームを作っていきたいか?
「オーソドックスなタイプの監督だと思っています。攻守のバランスを考えますし、何かにどこかに戦術が偏っているというタイプではないので、非常にバランスのとれた指導者だと思っています。守備に関しては選手に厳しく要求する監督だと思っています。例えればラインコントロール、どのタイミングで上げて、どのタイミングでステイするか。チャレンジ&カバーの関係をしっかりしなければいけないとか、中盤でのボールへのアプローチを早く厳しく行くとか。中盤はバイタルエリアに対して入ってくるボールに対してディフェンスはチャレンジする、カバーする、ボランチの選手は入れさせない、入ったらプレースバックする、そこで前を向かせない、自由にプレーさせないとうことであったりとか。それは本当に少しの部分ですが、ボールが右サイドの時に逆サイドの選手はこのポジションを取れとか、これよりも見て外だったらあと1メートル右に行けとか、体の向きは中ではなくて外側を向いておけとか、守備に関してはかなり細かく選手たちに要求します。ラインの高さをどこに持っていくかとか、2トップがどのようにチェイシングしていくかとか、チーム戦術として守備のところは徹底していく。これまでもそうでしたし、これからもやっていく。
攻撃の所は当然どうビルドアップしていくかとか、チームとしてグループとして連動して動いていくかたちとかはチームとして作っていかないといけないと思っていますが、攻撃はクリエイティブな部分なので、選手のいいところを出していきたい。出してほしい。そのことによっていい攻撃ができるし点を取れると思うので、例えば高さのある選手だったらその高さを生かしてほしいし、周りの選手もそれが生きるようなサポートをしてあげてほしい。ドリブルの得意な選手はいい形で持たせてあげて、ドリブルでひとつふたつ交わしてクロスを上げるなりシュートができれば。そういうシーンを数多く作ってほしいし、スピードのある選手にはそういうプレーをしてほしいし、周りをそれを生かすようなプレーをしてほしい。自分が戦術的にはめ込むんじゃなくて、選手によって攻撃は変わってくるので、そういう攻撃の良さを出せればと思います。
よく言うのが数字に当てはめることでうが、4−4−2ですか、4−3−3ですか、3−5−2ですかとか、3−4−3ですかとか言われるんですが、ゲームの中で4バックになったり3バックになってりすることもたくさんありますから、最初のベースは4−4−2というのはありますが、ゲームの流れによって3バックにすることも2バックにすることも、あるいは5バックにすることも、状況によって変わるので、最初からこれで行きますとは思っていないです。基本のベースは4−4−2か4−2−3−1からスタートして、3バックも使っていきたいなと思います」

Q:目指すべき形の目標というのはあるのか?
「攻撃面では連動して動くサッカーをしたいですね。ボールが縦に入ったら、それをスイッチにかえて違う選手がサポートをして3人目が動き出して、3人目にボールが入っていくとか、3人がコンビネーションで動ける形であるとか、そういうグループでの崩せるようなサッカーなので、ある意味でサンフレッチェ的でもあるかもしれないし、セレッソ的であるかもしれないし、レッズ的でもあるかもしれない。そういう部分というのはありますね。じゃあサイドからのクロスがないのかというとそうではなくて、サイドからのクロスが入ってくるようなサイドバックが攻撃に入ってきて、サイドからクロスが入って中の選手が人数をかけて詰めていく。サイド攻撃は清水的でもあるかもしれないし、そういう一つの形にこだわれないでいろいろなバリエーションを作っていけるスタイルのあるチームにしていきたいと思います」

Q:新チームが固まり、練習が始まる段階で何らかの具体的な目標を定める可能性はあるのか?
「最初にお話ししたとおり、数字にして目標にしてやっていくことはやるつもりはありません。1試合1試合勝っていく。あとはサプライズを起こす。驚きを起こすようなそういうゲーム内容と結果を出そうぜということで、選手たちには伝えたいですね」

Q:大学生2人の獲得をすでに発表しているが、新卒の若い選手については今後も獲得していくのか?
「先ほど、日体大の田中優毅と新井純平という2人の選手を発表することはできました。これは私自身がフリーの立場だったので、大学リーグをずっと見ていて、その中で2人直接交渉して決めて、ようやく発表することができました。期間で言うと1週間か2週間くらいで発表することができたんじゃないかなと思います。新たに何人かの選手と今オファーを出して交渉している途中です。流れとしては仮契約をしてお互いにサインをして相手の大学と発表の時間、期間を合わせて、クラブと大学と同時に発表するタイミングで決まっていきますので、これから何人かの選手は発表していけるんじゃないかなと思います」
Q:目標がないことへの不安が選手にあるのではないか?
「それは全く不安を持っていないです。僕はすごく負けず嫌いですし、基本的にサッカーをやっていて、プロで上がってくる選手は負けず嫌いなのは間違いないので、日ごろのトレーニングの中で1対1をやるとか、3対3をやるとか、6対6をやるとか、そういうゲームの中でも勝ち負けは常に要求していますし、彼らもそこで勝ちたいと当然思うでしょうし、そこはプライドがあるでしょう。で、公式戦のJリーグのゲームに関しても目の前の相手に勝つというのはそれはそれで十分なモチベーションになると思っています。たとえそれが6位以内に入ってプレーオフに出られないということになっても、俺たちにそれだけの力があるんだと証明することになりますし、いいプレーをすればほかのJリーグ関係者に対して俺は力があるんだと見せられる。プロの選手としてそれは当然、数字的な目標がなくても目の前の目標に勝つということで十分な自信が付けられると確信しています」

Q:若手を成長させるために経験のある選手が必要だと話していたが、具体的な計画はあるのか?
「これは申し訳ないんですが、契約というのは交渉事なので、今ここで名前をずらずらと並べてそれが報道に出ると逆に契約というのがうまくいかないことがあるので、個々の名前というのはここでは差し控えさせていただきたいなと思っています。ただ、確かなことは、交渉中であるというのは確かです。ただ、我々が持っているバジェット(予算)の中で交渉しなければならないので、向こうがもっとお金を要求されたり条件を要求されたら応じられないような状況ですから、自分たちが持ってる要件の中でアプローチしている状況です」

Q:下部組織の整備も必要だと思うが、アカデミーに対する要望や構想はあるか?
「クラブにはGMもいるし、強化担当者もいるので、そういう方たちと一緒に意見交換して、自分の経験の中でアドバイスできることはアドバイスしていきたいですし、私自身も直接動けるとうなものであれば動いていきたい。

京都の時にスカラーアスリートというシステムを作ったんですが、それは私が監督でいたときに京都サンガのユースの環境が劣悪だったんですね。クレーのコートで、照明は付いているんですが半分消えているような暗いところでトレーニングをしていて、それも午後7時から9時の限られた時間の中でやらなければいけない。9時になったらきっちり照明が消えて、着替えるところも、もちろんシャワーもなかった。近くのベンチで、水道で、雨が降っていても寒くても足を洗ってそれで真っ暗の中着替えて帰って行く。それをなんとか改善したいということで、サンフレッチェ広島にスタッフを行かせて、1日の朝から晩までをビデオで撮ってきて、我々の朝から晩までも。京都の選手は朝から学校にいって午後3時か4時に終わって、そのへんのコンビニでご飯を食べて、駅に集合してバスが来て練習に行って、9時に練習が終わって、またどこかでパンを食べて家に帰ったら10時、11時になる。で次の朝練習に行ってという感じだった。サンフレッチェは全寮制で、朝起きたら周りの掃除をして、朝食を食べて、お弁当を作ってもらって、同じ吉田高校というところに自転車で行って、昼食を食べて、3時に帰って、帰ってきたら補食が用意してあるので練習前に補食を食べて、4時半か5時に練習がスタートする。それも寮から自転車で行って、練習が終わるのが7時。帰ったら30分以内に温かいご飯を食べて、夜はそこから勉強をして、ある選手はウエイトトレーニングをするという期間を広島の選手は3年間、京都はそういうことを3年間。それをビデオにとって10分にして、稲盛さんの前でプレゼンして『こういう育成システムを作りたい』と言ったら、『じゃあやれ』と言ったので、我々で動いて、立命館宇治高校に社長と僕と強化担当者で行って、そういうシステムを作りたいと言って30名の枠を立命館宇治高校に作っていただいて全部授業料免除というかたちで。サンガのほうは新しい寮を作っていただいて、人工芝のサッカー場を同じサンガタウンの中に土地があったので、人工芝を敷いて照明を付けてユースの練習場にすると。そういうことで自転車で10分範囲で住むところと学校と練習場所がリンクできたので、他の強いクラブのジュニアユースから(京都の)ユースに来る選手も増えましたし、他府県の、例えば久保(久保裕也)も山口の選手ですが、山口から選手を引っ張って来れて育成できた。環境作りをすることで育成型クラブと言えると思う。大学生を連れてきて育てたから育成型クラブとは言わない。北九州の子どもたちがいい環境で育ってトップに上がって試合に出てくる、他府県から来た選手がアカデミーで育っていくのが育成型クラブなので、それを目指していかなければいけない。もちろんパワーがいる。僕たちもすごくパワーを使いましたが、今やらないと6年後に出てこない。先延ばしにしていると出てこない。サンフレッチェは10年、20年前にやっているので今、清水選手や柏木選手が出てきている。サンガも6年前にやったから出てくる。今やらないと6年後はないので、クラブの規模、予算もありますが、そういうところもクラブと相談しながら、北九州の小学生や中学生が他府県に逃れないようにギラヴァンツ北九州のユースで上がってサッカーがしたいというような環境作りをすることが必要なのではないかなと思います」

Q:北九州はトップチームも専用の練習場やクラブハウスがない。このあたりについてはどう思っているか?
「小さなクラブでトレーニングの環境が整っていないのはどこのクラブも大変なことで、先日、甲府の城福監督が同期でS級も同期でよく話をするんですが、甲府でさえ練習場がない中で彼はやっていると。彼も行政に訴えて固定された練習場がほしいと言ってきましたが、僕らも城福もそうですが、与えられた環境でどんなトレーニングができるかが指導者の力量にかかっていると思うんです。山形のときは、雪も降る場所ですし体育館しか使えないとか、スタジアムの下の陸上競技場の4列しかない50メートルくらいところで練習しましたし、室内練習場でテニスコート4面分くらいのところで2時間しか使えないところで30人をどうトレーニングするかも工夫して自分たちで考えてやっていきました。与えられた環境の中でどうやれるかが力量になると思うので、今のギラヴァンツの環境の中でまずはいい準備をしたいと思っていることが一つと、練習場の計画についてもはっきりしたことは出てはいないかもしれないですが、造っていきたいという計画はクラブのほうからも話を聞いていますので、それをできるだけ早く造ることができれば、我々も安心して安定してそこでやることで、よりいい成果を、トレーニングの成果を得られることになるんじゃないかなということと、下部組織もいい環境でできているとは言えないと思いますので、同じ場所で同じクラブハウスを使って、子どもたちが我々が練習しているところを見て、自分たちもそうなりたいと言われるようになるためにも同じ場所でやれることがいいんじゃないかなと思います。
僕はアスレチックビルバオというスペインのチームに視察に行ったことがありますが、ビルバオというチームはバスク人だけ、外国人でもバスクで生まれた人しかプレーできないので、そうなるとすごく育成が大事なので、すばらしい施設があるんですね。芝生のピッチが10面くらいあって、芝生の練習場があって、学校があって、寮もついている。そういう中で育成してバスク陣の選手をトップチームに上げていく。それがないと100年もの間、ずっと1部にはいられなかった。ですから、トップチームの環境だけじゃなくて、ユースとか育成の環境も同じ練習場所にするのが一番いいんじゃないかなと思います」

Q:コーチ陣については?
「コーチ陣は全員いなくなりましたので、また新たにスタッフを呼ばなければいけないと思っています。構成としては4人体制。監督と、フィジカルコーチをぜひ入れたいと思いますのでフィジカルコーチと、コーチ、GKコーチ。
フィジカル的な部分についてはフィジカルコーチがなくてやっている時期もありましたし、自分自身もそういうフィジカル的な考えというのは持っているのでやろうと思えばできますが、フィジカルコーチに預けてコーディネーションであったり、走り方、フォームであったりとか、そういう部分もやってもらう。ボールがないトレーニングも必要な時はフィジカル的なトレーニングもやる。ボールを使いながらのフィジカルトレーニングも私とフィジカルコーチで相談しながら、ボールを使いながら有酸素系のトレーニングをやる、ミドルパワーのトレーニングをしたり、パワー系のトレーニング、スピード系のトレーニングが出るようなボールを使ったトレーニングをやりたいと思っています。
実際に交渉しています。それぞれのフィジカルコーチ、コーチ、GKコーチ。それも最終的には選手と同じで仮契約が済んだ時点でクラブから発表したいと思います」

Q:向こう4年間はJ2で、5年後は昇格というのが目標で、そこまでもしたいという考えか?
「2つの側面があると思います。そこを目指すという側面もありますが、2年ですので2年で終わるというのもあると思います。クラブのほうも2年間だけでなくてさらに長い契約をしてほしいという要望があってまとまればそれはできますし、私自身もクラブがいい方向に向かっているなと思えば延長も検討しますし、そうでなければやらない場合もあります。逆にクラブの方で2年やったけれど力がないと判断すれば2年で終わってしまうので、2年というのをめどにしてさらに延長というのを考えていきたいと思います。13、14、15年をベースに作っていくとして、5年後の2017年は新スタジアムができますから、J1ライセンスがそこで降りるので、そこで6位以内でプレーオフで勝てば上がりますし、1位になれば自動昇格できるので、5年後の2017年は新スタジアムでJ1を迎えるところがチームとしては目標になる。当然、もう早い段階で自分たちが常に6位以内に入っていたりとか、優勝に絡むようなチームができていけば、当然そうなれば行政の方も早く造ってあげなければとか、市民の皆さんも早く造って下さいよというようになれば2017年が16年、15年になるのは我々にとってはありがたいことですし、そういうところも目指していかなければと思っています」


●横手敏夫社長(北九州)
「本日は新監督の就任記者会見に多数の方々にご出席いただきありがとうございます。ちょうど時間帯が昼休みということでご迷惑をおかけしていますが、ゲン担ぐというか、洒落てみたんですが、背番号12はサポーター。今日は12月12日ですから、12月12日の12時12分という時間を設定させていただきました。どのへんを理解いただいてご容赦ください。
前三浦監督が退任されまして、ファン、サポーター、スポンサーさんはじめ、ギラヴァンツを愛する関係者のみなさんに失望を与え、ご心配をお掛けしましたが、その後、後任の監督の人選に入りました。三浦監督が素晴らしい実績を残してくれましたので、三浦監督に勝るとも劣らないネームバリューと監督実績のある人材を人選いたしました、このたび柱谷幸一氏に来年以降2年間、指揮を執っていただくと決めまして、本日の記者会見の運びとなりました。新監督には三浦監督が築かれましたサッカーにさらにさらに上積みをしていただきまして、文字通りこのギラヴァンツ北九州がJ1を目指せるチーム、そしてギラヴァンツ北九州が地元の北九州に愛される、支持されるチームにしていただきたいと思っている次第です」

Q:オファーを出した理由は?
「答えるまでもないんだと思いますが、今の監督のお話を聞かれた。その通りなんです。繰り返し申し上げますと、11月15日に三浦監督の退任記者会見をしたときに、質問がありましたが、次にどういう人材を求めるかと。その通りの人材を今回求めて柱谷さんに決まりました。まずは三浦監督があれだけの実績を残してくれたので、三浦監督に勝るとも劣らないネームバリューと監督実績のある人材、そういう中でもっと具体的に言うと、3つの条件を求めました。一つは2013、14、15、16年まではJ1に昇格できませんと。スタジアムは2017年に完成で、それまではJ1には原則的に昇格できませんがそれでいいですかと。それでチームのモチベーションを高めていけますかと。第2点は我々は地域の市民クラブですから急に収入は大幅には増やせません。しかし収入は毎年確実に増やしていきます。私がいつも言っています身の丈経営をクラブは実践していきたい。毎年のチーム予算はクラブが決めて、そのチーム予算の中で編成し、それなりの成績を上げていくと。3点目は地域活動は選手もやって欲しい。私に言わせればフロントは相当やっています。やり方に問題はあっても。選手も一緒にやってほしいと。選手と一緒にギラヴァンツのコアなファンを増やしたい。コアなファン、サポーターが増えないと私は観客が増えないと思っていますので、それを一緒にやっていきたい。この3つの条件に当時の柱谷幸一氏が同意、理解、賛同してくれましたので決めました」

Q:どんなチームにしてもらいたいか?
「三浦監督が2年前、当時はひょっとしたらJ2からJFLに落ちやしないかというチーム状況だった、1勝しかできない最下位だった。三浦監督にはとにかくJ2から下に落ちない、J2で戦えるチームを作ってほしいとお願いした。それを2年間で作ってくれたんですが、それを三浦監督はJ2で戦えるどころか、中位まで持ってきてJ1まで狙えそうなチームを作ってくれた。当面の成績をここでは云々(うんぬん)しませんがこの2年間で柱谷監督にはJ1に手が届くチームを作っていただきたいと。ただし、2番目は、そうは言っても目先の成績だけに走るんじゃなくて、今後のチーム編成は若手が主体になってきますので、若手の選手を育成すると。いつも私が申し上げます育てながら育成しながら勝つというチームを作っていただきたいと。育成型のチームを作っていただいたいと。
プレースタイルは監督が代わればある程度変わるとは思いますが、その中で、ファン、観衆を魅了するそういうプレーをしてほしい。北九州の土地柄ですからやはり攻撃的なサッカーをしてほしいと。もちろんフェアプレーもそうです。ギラヴァンツ北九州は2年連続で反則が一番多いクラブとなりました。こういう土地柄ですから、フェアプレーというプレースタイルもひとつ作ってほしいと思います。
さっきも言いましたが、選手とフロントは一緒になって地域活動をしていく。そしてお客さんを増やして、観客数を今年の3,300人から2年後は5,000人というファン、サポーターの拡大をしていきたいと考えています。私は今日の記者会見におけます新監督の話を聞きまして、我々が柱谷幸一氏をギラヴァンツの新監督に選んだことに間違いがなかったと確信しました。新ギラヴァンツにいろんな面でマスコミのみなさまのご支援をよろしくお願いします」

以上
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