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【J1:第3節 大宮 vs 新潟】プレビュー:共通点の多いオレンジダービー。勝敗を分ける「走力と球際」。(13.03.15)

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前節、アウェイ磐田戦で今季初勝利を挙げた大宮が、ホームNACK5スタジアム大宮に新潟を迎える。

大宮は2節を終えて1勝1分、昨年9月から続いているリーグ戦無敗記録を13試合に伸ばしている。ベルデニック監督は「昨シーズン終盤の安定した戦いにはまだ足りない」としているが、開幕戦で2失点したパワープレーに対して磐田戦では5バックで対応し、押し込まれながらもセットプレーで挙げた1点を守りきった。大宮らしい粘り強い守備を見せての今季初勝利だけに、「この勝ちは大きい」(チョ ヨンチョル)と選手たちも自信を得て、続く今季のホーム初勝利をねらう。

対する新潟は2敗と最悪のスタートだが、開幕戦はC大阪を相手に15本のシュートを放って攻勢を続けたし、前節も退場者を出すまでは昨年王者を圧倒し、10人になってからも互角の戦いを演じた。敵将も認める通り「サッカーの内容は悪くない」(ベルデニック監督)だけに、何としても勝利という結果を得たいところだ。

大宮はスタメンに変更はなさそうで、前節は磐田の3バック+1ボランチ対策として4−2−3−1の布陣で臨んだが、今節はノヴァコヴィッチとズラタンの2トップに戻す。指揮官は新潟の攻撃に対し、「奪ってからの攻撃が速く、サイドチェンジが速い。左サイドバックが上がってきての崩しが特徴」と分析。トレーニングではBチームの両サイドバックと両サイドハーフをタッチライン際まで極端に開かせ、サイドチェンジに対しての守備対応を入念に確認した。警戒する新潟の左サイドバック金 珍洙のオーバーラップに対しては、戦術理解力とバランス感覚に優れた右サイドハーフの渡邉大剛が対応する形となり、その点では安心感がある。右サイドハーフにカルリーニョスが入っていた昨年10月の対戦では右サイドバックの渡部大輔との連携不足を突かれ続けたが、その轍を踏むことはないだろう。

新潟は藤田征也が出場停止となり、その代役が菊地直哉になるか、村上佑介になるか、それとも昨季まで大宮に在籍した坪内秀介になるか注目が集まる。左サイドが強みなのは大宮も同じで、新潟の右サイドバックは爆発的なスピードが持ち味のドリブラー、チョ ヨンチョルに応対しなければならない。もともと藤田が攻撃の選手でそれほど守備が得意でないことを考えると、右サイドバックに守備力の高い選手を起用せざるを得ない状況は、柳下正明監督の本意ではないかもしれないが、新潟にとってはプラスに転ぶ可能性もある。

かつて新潟でゴールマウスを守っていた北野貴之は、「新潟は不思議と、いくら人が変わっても献身的に守備をするし、走力を生かしたサッカーになる。今年も成岡翔、田中達也、レオ シルバ、金根煥らが入ったけど、それは変わらない」という。今年の新潟は、2トップのブルーノ ロペスと田中達也の労を惜しまないチェイスから始まるハイプレスで主導権を握りにくる。そこで簡単にボールを失うようだと大宮は苦しくなるし、そのプレスをいなして新潟の走力を削ることができれば、逆に大宮が主導権を握ることができるだろう。昨年のレギュラーが2人そろって離脱した新潟のセンターバック2枚はGKとの連携に不安があり、そこも大宮にとっては一つのねらい目になる。大宮も磐田のパワープレーには何とか耐えたが、新潟は状況によっては金根煥を前線に上げてくるだろう。FWとしてのプレーで実績もあるだけに、その攻防も注目だ。

このオレンジダービー、J2時代含めての通算対戦成績は13勝10分13敗とここまで完全な互角。近年は引き分けが多いのも特徴で、直近の昨年第29節も引き分けたし、2009年第20節から2011年第23節まで5連続ドローも記録している。ともに堅守速攻のチームカラーで、布陣も4−4−2。前線からの守備、左がストロングサイドであり、さらに新加入のセンターバックに不安を抱える点など、共通点は多い。そうなると勝敗を分けるポイントは、「走力と球際の強さ」(北野貴之)。相手より走り、気持ちで上回って五分のボールをマイボールにできたほうが勝つ。気温も上がり、ホームはもちろん新潟からも多くのサポーターが駆けつけるだろう。一面オレンジに染まったスタジアムで、そんなシンプルだが激しい戦いがくり広げられそうだ。

以上

2013.03.15 Reported by 芥川和久
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