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【J1:第3節 鳥栖 vs 川崎F】プレビュー:攻撃力を増した鳥栖が組織力で勝る川崎Fを迎え撃つ。互いに今季の初勝利をめざし激しい攻防が予想される一戦(13.03.15)

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簡単に結果が出ないからこそ、応援し甲斐があるものだ。
なんて、悠長なことも言っていられるのは今のうちだけで、そろそろ“勝利”を見たいと思うようになってきた。まだ2試合しか消化していないが、18チーム中10チームが今節を迎える段階で未勝利のままなので、少々の焦りも感じてしまう。

そんな中で、今季の鳥栖は攻撃的なサッカーを展開している。開幕戦に続き、前節も相手より倍のシュートを放っている。主導権を握る時間も相手を上回っている。昨季の『堅守の鳥栖』のイメージがなく、むしろ『畳み掛ける攻撃』を見せる鳥栖といったところだろう。その要因の一つに、左右のワイドアタッカーの好調があげられる。それに加えてサイドDFの積極的な攻撃参加もあげられる。
左サイドでは金民友と野田隆之介、右サイドでは水沼宏太と丹羽竜平の名前を思い出すだけでアグレッシブなプレーが思い浮かぶ。彼らに加えて、FWの豊田陽平らが前線で自由に動くことで、誰彼となくゴール前に飛び込んでくる。実に多彩な攻撃を仕掛けてくるので、自然と相手を自陣ゴール前に張り付かせてしまう。願わくは先制点を……と鳥栖サポーターの誰もが思っていることだろう。

そんな思いは、川崎Fサポーターにも通じるのではないだろうか。川崎Fも2戦連続して先制されて、1分1敗となっている。組織だったパスサッカーはできているようにも見えるが、波に乗れないのだろう。ベストのメンバーが組めなかったことも要因の一つ。シーズン前の下馬評通りでないところは何とも歯がゆいところである。しかし、前節の大分戦の途中から本来の流れるような攻撃を見せることができたことは、今節に期待が持てる要素である。3バックから4バックに変更し、サイドに厚みを加えることで相手の守備を広げることができた。その間を突いてFW大久保嘉人が決めて追いついた。ということは、今節はその布陣で臨む可能性がある。柔軟なシステム変更ができることも、川崎Fの強さの一つである。

と、ここまでお互いの特徴をあげてみた。考えるだけでワクワクしてくるカードである。プレビューを書いている筆者も、言葉よりも試合の展開予想が頭の中でわいてきて、PCを打つ指が超スローダウンしている次第である。この組み合わせには多くの見どころがあるが、一つだけ挙げておきたい。試合観戦の参考にでもしていただければ幸いである。
前述したように川崎Fは前節後半と同じようなシステムで臨んでくるだろう。鳥栖は前節とシステムは変えずに対応することになる。ならば、両チームのボランチが同じ枚数で対応することになる。システムでサッカーが決まるわけではないが、ボランチの出来いかんで結果に大きな違いが出てきそうだ。川崎Fは稲本潤一と田中裕介、鳥栖は藤田直之と高橋義希のマッチアップに注目して欲しい。川崎Fのボランチが、多彩な攻撃を見せる鳥栖の攻撃の芽を摘むことができるのか。鳥栖のボランチは、中村憲剛のパスワークを封じ込めることができるのか。このところは、そのまま結果につながるところなので、ぜひとも注目しておいてほしい。

どちらが、今季の初勝利を先にあげるのか。先制点をあげて勢いをつけるのはどちらなのか。最後まで落ちない運動量で勝るのか、組織立てたパスで優位に試合を運べるか。
話題が尽きない対戦である。
おっと、もう一つ…。FW豊田陽平とFW大久保嘉人のゴールにも期待しておきましょう。彼らがゴールを決めると、間違いなくチームに勢いがつきますから…。

11人で試合を行うサッカーは、競技規則で必ずGKを一人置くことが定められている。
逆に言うと、GKを除く10人はフィールドの中のどこでプレーをしても良いことになる。
相手のウィークポイントに人数をかけて攻めても良いし、自分たちのストロングポイントを生かすためにより人数を割いても良い。
相手が前がかりに来れば、オフサイドをかけてもゴール前に人数をかけてもいいのである。
そこに、監督のサッカー観があり、選手の判断が加わることで得点(失点)が生まれるのである。
とはいえ、観戦中はあれこれとシステム論を考えるより、純粋にボールと選手の動きを目で追いたい。
その方がサッカーの面白さを知ることができるし、その方が楽しいだろう。
サッカーは、観戦し終わったあとでも楽しめるスポーツなのだから。

以上

2013.03.15 Reported by サカクラゲン
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