3月はなかなか勝てなかった甲府が、昇格組に3引き分けするなどリーグ戦でなかなか勝てなかった川崎Fをホームに迎えるヤマザキナビスコカップ第5節(グループA)。お互いに勝点4で4位(川崎F)、5位(甲府)と自力での2位以内確保が難しい状況。4試合消化している甲府は3試合消化している川崎Fより厳しい状況にある。今節は、大宮(3位)と対戦する清水(7位)、横浜FM(2位)と対戦する湘南(6位)を応援しながら、自らも勝点3を手にしなければならない。マスコットのヴァンくん・フォーレちゃんとふろん太くんは仲良しだけど、今節は火花バチバチで勝点3を奪取、奪取、奪取・・・なのです。
水曜日の夜、天気予報は雨と観戦の条件はよくないが、甲府のファン・サポーターにとって見逃せないのは、マルキーニョス パラナとオルティゴサのプレー。甲府のJ1残留とそれ以上の浮上のためには、高いレベルで2人のレギュラー定着は不可欠。よそ様はどうなのか知らないが、甲府は外国人枠の選手をベンチに座らせておくような余裕と選手層ではない。ベテランのマルキーニョス パラナはサイドバックとボランチが正ポジションだが、甲府でのデビュー戦はサイドバックが有力。ディフェンスラインにケガ人と出場停止が出たための起用で、コンディション面は、「8割の認識。そのフィジカルと彼の経験を掛け合わせると十分プレーができると判断している。まずはピッチに立って、もう一度Jリーグの感覚を思い出して欲しい」と城福浩監督がいう状況。何がなんでも、1節でも早く残留を決めたい甲府。ここ数試合の結果はよくなっているが、まだまだギリギリで勝点を獲得している状況。外国籍選手に指定席があるわけではないが、彼らの技術・フィジカル・経験は必要。それを山梨中銀スタジアムで目の当たりにするチャンスが川崎F戦だ。
マルキーニョス パラナとブラジルの同じクラブでプレーしていたオルティゴサは、公式戦先発3試合目。甲府が2点目を取れるチームになるには、オルティゴサの開花は必須。城福監督は「フィジカル(コンディション)はもっと伸びる必要がある。攻守において、連続してプレーして良さを出せるようになって欲しい。そして、ハードワークをしてからの(相手ゴール前での)瞬発的な爆発力(シュート)を期待している」と話すように、その要求は徐々に高くなっている。日本に来た頃は、人間関係でも距離を取っていた印象のオルティゴサだが、今は日本やクラブ、チームメイトに対する信頼感が生まれたようで、表情が明るくなっている。栄養士の彼女もパラグアイから来日し、リラックスしてサッカーに取り組めるようになったオルティゴサが、ホーム・山梨中銀スタジアムでの先発2試合目の川崎F戦で、どんな進化を伴ったプレーをみせてくれるのか楽しみだ。そして、日本人選手ではFW河本明人とFW橋爪勇樹に注目。ヤマザキナビスコカップ第4節で大宮から2ゴールを挙げた河本のワイルドストライカーぶりはスタジアムを大いに盛り上げてくれるはず。頭の中の88パーセントが「野心」の大卒ルーキーのワイルドぶりに注目して欲しい。橋爪は、FWながらサイドバックで起用される見込み。中学時代に長野県の選抜チームで数試合プレーしたことがあるだけのポジション。それでもチャンスはチャンス。FWとして磨いてきたスピードを攻守に活かし、クロスやヘッドで決定機増に貢献したい。1列目と3列目に入るこの2人の日本人FWにも注目して欲しい。
クラブの歴史や規模や予算・サポーターの熱さを考えれば川崎Fが残留争いをする順位にいることは許されないし、信じたくない状況だろう。ただ、リーグ戦は7試合を終えただけなので――優勝争いに加わるには少し難しい勝点差だが――今の順位に悲観する必要はない。前節、仙台に勝ってリーグ戦初勝利を挙げた川崎Fがこの勝利を本来自分たちが持つポテンシャルの高さを発揮しやすくなるきっかけになることをみんなが期待していると思う。周囲の懸念を払拭するためにも公式戦連勝という結果が欲しい。川崎Fの主力の中で、レナトや大久保嘉人や中村憲剛らが今節は先発しないことが予想されるが、それを勝てない理由にはできない。逆に、城福監督は「レナトや大久保が出場しないという読みがあるかも知れないが、(ベンチには入っていて)試合が終わるときはレナトも大久保も中村もピッチに立っていることを覚悟して準備する」と言う。
お互いにターンオーバーでの戦いになりそうだが、勝敗はベンチに入れた主力を出さざるを得なくなるか、出して勝つかという3枚の交代枠の勝負になりそう。城福監督と風間八宏監督の采配にも注目してほしい。引き分けでは両者ともに満足できない対戦。決勝トーナメント進出のためにはリスクを負ってでも勝点3が必要。生き残るのはどっちだ。
以上
2013.04.23 Reported by 松尾潤
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