現在12位の新潟と11位の柏。勝点差は3と、どちらにとっても星を落としたくない一戦だ。特に新潟はホームで迎えるリスタート。開幕戦並みに勝利を意識してもおかしくない。
その中で、明るい材料はGK東口順昭の復帰だ。昨年10月の第28節神戸戦以来の公式戦出場が濃厚だ。同年10月に右ひざ前十字靱帯を断裂し、全治8カ月。懸命なリハビリを重ねてようやく這い上がってきたステージ。勝利に貢献することで、自信も手応えをつかむ。
「やってみないと分からないですけど」。東口はそう前置きして続けた。「個人的にいい準備をしようと意識してきた」。慎重な言葉で、柏戦への意気込みを口にした。
4日の紅白戦(非公開)は、守備陣との連係は綿密に確認した様子。「相手の攻撃に対して、自分がどう備えるか、味方にどう備えさせるか。そこだけを考えた」。6月29日に行われた大宮との非公開の練習試合でスタメン出場し、前半に2失点した。そのときの課題だったセットプレー、クロスへの対応は「個人的な意識付けはできた」。この1週間で戦闘態勢は整った。
昨年10月、練習試合で右ひざ前十字靭帯再断裂、内側側副靭帯損傷。公式戦からは9カ月遠ざかっている。一昨年の8月にも同じ場所に、同じ重傷を負っていただけに、今回の復帰は慎重だった。6月の秋田キャンプで完全合流した後は、恐怖心との戦い。1つのプレーにチャレンジしては、体の状態を確認した。その中から「試合を重ねるごとに、いい感触をつかめていった」。公式戦からは遠ざかっている。「うれしいのと不安と、半々」と言う。ただ、「ためらいはないです」。腰が引けた部分は皆無だ。
東口が離脱している間、金根煥がセンターバックに加わり、右サイドバックは川口尚紀に、前線は田中亜土夢以外、すべて顔ぶれが変わった。個人的には初めてのチームに近い。「どうあれ、最終的な失点しなければいい。周囲とはこれから合わせていかなければならないところもあるから」と自然に受け止めた。柏には、新潟の同期加入で、今季移籍したDF鈴木大輔がいる。「柏には、セットプレーで取らないようにしたい。特に大輔が出てきたときは、あいつにセットプレーでやられないようにしないと」。旧友の名前を挙げながらニヤリ。勝点奪取に貢献する自信はある。
東口が加わり、守備が安定したなら、中断期間に重点的に取り組んでくきた攻撃を試しやすくなる。
中断中のトレーニングでは、裏を狙う攻撃を徹底して積み重ねてきた。バイタルエリアからさらに1つ裏を突くことを意識。出し手と、受け手のタイミングを細かく合わせた。田中達也、川又堅碁のFW陣が、飛び出しやクロスで呼吸の合った動きをとることで、得点を量産するような下地ができた。
柏はナビスコカップでベスト4進出を決めるなど、一足早く実戦モードに入った。ゲーム感覚という点では、新潟を上回っている。
4強入りを果たしたヤマザキナビスコカップ準々決勝は、アウェイゴールで勝ち上がったが、試合そのものは広島に0-1で敗れた。このときは3バックだったが、今節は4バックに変更する可能性もある。
もっとも、どちらにしても、攻撃力は新潟にとっては厄介だ。大谷秀和、栗澤僚一のゲームメークから、前線の工藤壮人、クレオらが自由に仕掛けられるようになると、勢いが付く。ジョルジ ワグネル、山中亮輔のクロスも精度が高い。新潟のマークが曖昧になったら、一気に突き崩してくる。
再開初戦は今後の戦い方の指針にもなる。ともに結果に内容を伴う試合を目指す。
以上
2013.07.05 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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