●手倉森誠監督(仙台):
「『一巡目の大とりが広島で、去年の王者と準Vの戦いだと。一巡の中で、大宮、横浜FM、浦和と、上位陣には負けていない。今日のゲームで勝って、我々もそこにいられるチームだということを証明しよう』というような話でこのゲームに挑みました。
四連戦の四発目で、非常にコンディションが、頭も体もしんどい中で、自分達が注意したのは、集中力をいかに分散して戦えるか。パワーを持った時間、相手がパワーを持つ時間、我々がパワーを持てる時間、それを察知してゲームを運ぶこと。もちろん、時間帯とエリアというところに対してアラートになって試合を進めること。入り方の部分でまずクオリティを示した広島が攻勢に出て、パワーを示した時間帯で我々はそれを受けてしまった状況でした。セットプレー、そしてカウンターと、10分間で彼らのクオリティが増して、勝りました。そこで受けた失点が、やはり我々にとってダメージだったというところですけれど、『2-0でゲームが終わるはずがない』ということを、ハーフタイムで話をして、自分達がパワーを持てる時間帯というのは、この四連戦の最後になれば必ず来るんだ、と。
システムを変えながら、メンバーを変えながら、我々がパワーを持てた時間帯に、確かに決定的なところを取れれば、というところでしたけれども、そんな中でも、王者はそれをいなせるだけの力が今日はあったと。今日は戦っていて、我々がパワーを持った時間帯に、彼らの割り切り、したたかさを感じながら、指揮を執っていました。じゅうぶん学ぶべきところだったし、非常に戦術というよりもゲームの中での駆け引きというところが、我々にグイグイと頭と胸に刻み込まれたゲームだったと。
『今日のゲームで、負けはしたけれども、半分が残っていると。彼らがそうやって戦ってみせて、今に取っている勝点というものが、残り17戦で我々が必要になる勝点だと。ぜひ、今日に学んだことを、残り17戦で発揮しよう』という話をしました。
ホームで、前回に引き分けて今日負けたということは、サポーターにも焦らすような思いがあると思いますけれども、残り半分で、ここからはい上がってみせるんだという思い一つで、いっしょに戦ってほしいと思います」
Q:武藤選手が早めに投入されたことで点を取る意志は伝わりましたが、みんなが頑張りすぎて呼吸が合わなかったように感じました。攻めの狙いは?
「頑張りすぎなければいけない状況は、2点を取られたからですよね。今日のゲームの中で、前回のゲームの終わり方、パワーを持った終わり方、その入り方を一つのプランとして考えていました。
ただし、そこには広島のアウェイの戦い方を分析した時に、自陣に10人を固めて守ること、それに対して逆にこちらがボールを握る覚悟で果たしていいのかと、その辺も実は試合の前から自分の中での駆け引きがあって、ただし彼らのスタイル、ボールを握るスタイルというものを考えた時に、まずはやはりブロックだな、というところを選んだことが裏目に出たと思いますから。いずれにしても、仕掛けようと思ってしかけた時のパワーというものは、今日のゲームでも後半に示せたように、あとは毎回言っていますけれど、『取るだけだな』というところまでチャンスは作っている、と。これが0-0で推移していれば、というところで、ラストパスのところで慌てたパスというものにはならなかったと思うし、やはりリードされたことでああいうふうになってしまったことは否めないですけれど、やはり落ち着いて最後までプレーするという習慣を、みんなで見つめ直していかないといけません。やればできる、というところですよ」
Q:去年は首位ターンができましたが、今年はACLと並行して戦った中で17試合を終えて5勝7分5敗という成績になったことは、どのように受け止めていますか?
「上位陣とは一進一退のゲームをできた、そして勝ったゲームもありましたけれど、やはり今の順位で色分けされた見方をすれば、どこも楽な相手はいないですけれども、今の順位での中位や下位に負けたり引き分けたりしたということを振り返ってみると、やはりそこで取りこぼさなければ、という思いは強いですよね。でも、そこには、確実に取り返さなければいけないし、やり返せるということは信じて進まなければいけません。
5勝7分5敗というところで、自分達は物足りなさを感じているし、7分の部分を勝ちにつなげていかなければいけないと思います」
Q:今日の試合はブロックを組んで、ということでしたが、相手の高萩選手を試合中に捕まえにくそうだったことについて、試合前の対策は?
「まず、そこに対して、1トップ2シャドーに入れたがる、と。そこを牽制すればワイドに開いてくるのが広島のやり方ですから、そのへんは入れさせないように、ということでした。
けれど、高萩選手の去年と違うプレーは、大きく下りることなんですよね。間にいて、そこからラストパスというところが、通常はシャドーのプレーや、我々で言えばサイドハーフも心がけるプレーですけれども、そこでつかまれそうな時に、彼が下りてきて青山選手が逆にもぐりこむというところが、今年の広島のひとつのバリエーションとして作り上げている部分だなというのが、スカウティングしていてもよく分かっていたのですけれど、『下りてきた時に、マークがはっきりしているのであれば、受け渡しできないところでもついていくべきだ』とハーフタイムで話していました。
下りていって、これ以上いったらユニットがバランスを崩すから離しておいて、ミッドフィルダーの選手に受け渡せていたかといったら受け渡せていなかったのですから。そのへんが、大きく彼の逃げ方というか、そこに次に対戦する時にはもっと激しいチャージをできるような距離を誰かが覚悟しなければいけないと思っています。
他のチームは、レイソル、セレッソでは、青山選手にマンマークをつけて、下りていった高萩選手のところにも余っているボランチが必ずついていくようなことをしていましたけれど、自分達は相手のキーマンに対してひとり誰か人数をかけるようなディフェンスはしたくないことを選んで戦っていますから。
ただし、今日の我々のやり方に対して彼らもやり方を変えたとなれば、我々も彼らのやり方に対してやり方を変えるべきだなと。次の戦いで、作っていきたいと思います」
以上















